新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



「周囲の期待する宇多田ヒカル」を演じる大変さ

先日YouTubeのオススメ動画の中に、宇多田ヒカルさんのインタビューが入っていました。
ちょうど「真夏の通り雨」の考察エントリを書こうとしていたので見てみたときに印象に残ったのは、「人間活動に専念します」と言った、活動休止前の一言でした。
対談相手のアナウンサーに「人間活動とはどういうことか?」と聞かれ、宇多田ヒカルさんは、「これまでの私は周りの人間全てに特別扱いされ、普通の私として生きていく場がないと思った」というようなことを言っていました。
これって、人の前に立つ仕事をする人間なら、多かれ少なかれ、似た想いは必ずしたことがあるんじゃないかなと思います。

せいぜい20人くらいの生徒さんの前で授業をする程度の僕ですら、授業をする時は「みんなが期待する先生」像に答えられるように演じる節があります。
そうしなければとてもじゃないですがオーバーリアクションは取れないですし、全力で想いを伝えようだなんて真似はできません。
僕が塾の先生を初めて一番初めに身につけたのは、普段の僕と「先生」として教卓に立つ時の自分を区別することでした。
日常の延長のテンションで子どもたちの前になってしまえば、そこで伝えられる熱量みたいなものは、「普通の人」と変わりません。
そこでなんらかの影響を与えようと思ったり、言葉に重みを持たせようとしたら、みんなの期待に応えられるようなキャラ立ちをさせて、自分の「らしさ」にレバレッジをかけることが不可欠です。

お客様さんが期待する「私」を演じるためには、当然周囲が自分に期待するキャラクターの側面を強調しなければなりません。
そして、当たり前ですが一部分のキャラクターを強調すればするほど、等身大の自分からはかけ離れていきます。
キャラを立たせるというのは、それ以外の自分の要素を抑えて、一点を強調することだからです。
たった20人足らずの子どもたちの前で、それもキャラ立ちさせることが本分ではない僕ですら、期待に応えようとすると時々しんどいなと思うことがあります。
何万人、何百万人という人たちの期待に応えなければならない宇多田ヒカルさんのようなアーティストが感じるストレスは、とてもじゃないですが想像もつきません。
等身大の自分と、周囲の人々が期待する「宇多田ヒカル」との乖離に耐えきれなくなったからこその、人間活動に専念したいという活動休止理由だったのでしょう。

宇多田さんのインタビューをみていた時に、SMAPの解散が頭によぎりました。
彼らは宇多田さんに負けない有名人です。
まして彼らはSMAPという一つのイメージをお茶の間に届ける、文字通りアイドル(偶像)という存在。
自分たちそのものの存在を価値として国民的スターになったSMAPのみなさんの背負う「期待に応える義務」は、楽曲から連想されるイメージを保つアーティストの宇多田ヒカルさん以上に苛酷なものであったことは、想像に難くありません。
だからこそ、僕はSMAP解散というニュースが年初に流れたときの第一印象は「そりゃそうだ」でした。

周囲に期待される自分像と自分の押し出したい自分らしさは必ずしも一致しません。
むしろ、それは食い違うのが殆どです。
それでも人の前で期待に応えようとしたら、押し出したい自分の気持ちを押し殺して、期待に応え続けなければなりません。
それが、自分を商品として人前に晒すことを「仕事」として選んだ人たちの義務だからです。
商品として自分のキャラクターを販売することに疲れるというのは極めて当たり前のことだと思います。
宇多田規模なら復帰に6年がかかり、SMAPさん規模ならあそこまで疲弊し尽くすことになる。
宇多田ヒカルさんのインタビューを見ていて、才能で生きる芸能人のしんどさちたいなものが伝わってきた気がしました。

アイキャッチ宇多田ヒカルさんのNEWアルバムFantome

Fantôme

Fantôme



成績を伸ばすために必要な「蓄積」という意識

塾のコラム用に考えていたものなのですが、少し複雑になってしまったので、僕のブログにアップすることにしました(笑)

大学生の時期を合わせて8年近く子供たちの勉強に関わっていると、成績が伸びる子と伸びない子の特徴がいくつか見えてきます。
その違いの多くは、意外と勉強をしている、していない以前のところにあったりします。
その中でも最も大きな差は、「蓄積」を意識しているかどうかです。

その子の地頭がどうかは別として、長期的に見て成績が伸びる子は、例外なく知識を「蓄積」することを意識できています。
或いは、どんなに頑張って勉強しても伸びなかった子の成績が伸びるようになるのは、「蓄積」を意識し始めたときです。
ここで言う知識というのは、単語や公式といったものばかりでなく、よく出る問題のパターンや出題の傾向みたいなものも含みます。
むしろ、そういった部分の方が重要かもしれません。
(一定レベルになったら単語や公式といったものは覚えているのが当たり前)
勉強をしているのに成績が伸びないという子は、「その問題が解けること」が目的となってしまっています。
だから、せっかく復習をしても、ゴールが「その問題」を解くことなので、とき終えたあとにその問題を解いたことで得られる思考過程や問題パターンを収集しようという部分に意識があまり向かわないのです。
それに対して「蓄積」を意識している子は、その問題を解くこと自体を目的としていません。
意識的か無意識であるかは別にして、問題演習が思考過程や問題のパターンをしっかり覚えるための手段であるということを理解しているのです。

「蓄積」することを意識できていないと、とにかく膨大な問題を解いて、その中から体で覚えるしかありません。
いわゆる「慣れ」ってやつです。
「慣れ」はその子のセンスに左右されます。
サッカーのリフティングで、数回やってみたら何10回も続けられる子もいれば、何回やっても2,3回でボールがコロコロとどこかへ転がってしまう子もいます。
「慣れ」ることが得意な子は数回やれば十分なのに、「慣れ」ることが苦手な子はどれだけやっても成長になりません。
それくらい「慣れ」は個人差が大きいものなのです。
もちろんセンスがあってすぐに「慣れ」ることができる子はそのやり方で全く問題ありませんが、大半の子はそうはいかないでしょう。
「蓄積」を意識することによって、この「個人差」は大幅に減少します。
例えばコンビ二の店員さんを見てみると、態度の良し悪しなどの違いはともかく、一週間もすれば基本業務はこなせるようになります。
これは、しっかりとしたマニュアルが用意されていて、効率的に知識の蓄積がなされるからです。
知識が蓄積されれば、本人の能力に関係なく、一定のパフォーマンスは発揮されます。
「蓄積」を意識することは、よほど慣れることが得意な人を除いて、勉強をする上の必須事項なのです。

「蓄積」が大事と書きましたが、実際にどのようなことに意識をすればいいのか。
ここで大切なことは、問題の構造に意識を向けることです。
例えば英文法であれば、その問題がどの知識について問おうとしているのかを考える。
古文の現代語訳であれば、どの文法事項から答えとなる訳が導出されるのかを意識する。
あるいは数学ならば「この公式を使えば解けるのか」ということではなく、「どうしてその公式を使えばいいと考えるのか」という部分に注目する。
このように表面的に問題を解くのではなく、問題の背景に意識を向けることが大切です。
そして、背景に意識を向ける有効な手段はとにかく書くこと。
成績が頭打ちになる子(特に私立専願の子)はとにかく書いてみるということをしない傾向があります。
頭の中での理解と、書いてみることでは、その思考の深さがまるでことなります。
頭の中で考えるということは、「自分の処理能力で可能な範囲」でしかその問題を理解できません。
それに対して、紙に書いて、或いは問題に書き込みをして考えることは「自分の処理能力を超える思考」を可能にします。
僕は別に根性論者ではないので、「書くこと自体」が大切だなんて言いませんが、思考を拡大するという目的にはやはり書くことが有効だと思うのです。
そして、その深い思考こそが知識を蓄積するための手段です。

ここに書いたことを一言でまとめてしまえば、「とにかく書け!」なのですが、これもやはりなぜ「とにかく書け!」なのか、その背景を理解していなければ意味がありません。
意味を理解せずに書くのは、それこそ問題を解くのが目的となっているのと同じだからです。
知識の蓄積が始まると、その子の成績は途端に伸び始めます。
もしどんなに勉強しても成績がのびないという人がいたら、ここに原因がある可能性があります。
知識の「蓄積」、意識してみて下さい。

 

アイキャッチはオススメの単語帳ドラゴンイングリッシュ

 

ドラゴン・イングリッシュ基本英文100

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モテる日本酒の選び方-獺祭や澪が好きな女性に合う日本酒集めました。-②白鶴純米大吟醸

好きなもののこととなると、どうしてもマニアックで高価なものに走りがち。
僕の日本酒レポートも、少し気を抜くとそちらに走る可能性があるため、気をつけようと思っています。
この連載エントリのテーマはあくまで「獺祭や澪のような日本酒を飲んで、日本酒って美味しいと感じてくれた人に飲んでもらいたいお酒の特集」なので、而今十四代のような高級で手に入らない日本酒を紹介しても、或いは酒蔵からの伝手でしか飲めないようなマニアックな日本酒を紹介しても仕方がありません。
むしろ、どこのコンビニでも置いてあり、飲んでみるととても美味しいみたいなものを紹介するのが一番です。
ということで今回は、コンビニに一般的に置いておる日本酒の中で、美味しいと感じた(獺祭や澪に近いと感じた)お酒を紹介します。

とその前に、高価で希少と書いた而今十四代を画像だけでも紹介させて下さい。
言うまでもなく、味は文句なしです。
定期的に飲みたくなる美味しさのお酒です。
日本酒が好きな人に聞くと、そのものの価値よりはるかに高い評価がついていると辛辣な意見を言う方もいますが、それでも僕はこの二本はかなり美味しいんじゃないかと思っています。
少なくとも、居酒屋で1000円くらいで置いてあったなら、全然飲む価値はあると思います。


ということで二本を紹介したところで本日の主題のお酒に。
大抵のコンビニにある日本酒は飲んでいるつもりなのですが、その中で個人的にもっとも美味しいと思うのがこの、「白鶴 純米大吟醸」です。
前も書いた通り、このエントリにとっての「美味しい」とは、①獺祭或いは澪のようで、②口当たりが飲みやすく、そして③オシャレであるというのが定義です。
③はともかく、白鶴の純米大吟醸は①と②はしっかりとみたしていると思います。
コンビニで750ml大体千円くらい。
業務用アルコールみたいな売り方のお酒と比べれば決して安くないですが、「獺祭的な」風味が感じられるお酒としてはかなりリーズナブルな値段だと思います。

さすがに獺祭ほどスッキリとした味にはなっておらず、喉を通ったあとに微かな「米米しさ」は感じますが、それでも値段と味を比べた時のコストパフォーマンスは最高だと思います。
獺祭を思い起こさせるようなフルーティな香りがたっているお酒です。
それが確か900円台。
コストパフォーマンスは非常にいいです。

というわけでコストも味も家庭を寝る音棘ハイ部屋に乗っております。




【メディア寄稿】AV女優という「見られる」ことのプロが書いた小説

書評サイト「シミルボン」さんからお誘いを頂いて、文章を書かせていただきました。

一本目はずっと書きたかったAV女優紗倉まなさんの「最低。」のレビュー記事。

ブログではあまり書かない僕の読書暦を中心にシミルボンさんでは書くつもりですので、こちらもよろしくお願い致しますml-_-lm

 

 

学生時代に読んだ乙一さんのデビュー作、「夏と花火と私の死体」の印象を、未だ強烈に覚えています。
―運ばれる死体の『私』― 
殺された死体の「見られる」視点で進む物語に、当時の僕は強く惹きつけられました。
上手い作家さんほど、物事を観察することに長けていると思っています。
僕にとっての作家さんは「優れた観測者」です。
だから、小説を読んでいると、「主人公には世界がどのように見えているのか」「どんな視点で世界と向きあっているのか」ということばかりに目がいってしまいます。
そんな僕が出会った乙一さんの「夏と花火と私の死体」は...

 

続きはシミルボンさんでお願いします 

シミルボン


shimirubon.jp


アイキャッチ紗倉まなさん「最低。」

最低。

最低。


ワンピース考察〜サンジだけがジャッジの子だとするとなぜビックマムの娘と結婚させられるかの説明が上手くいく〜

*例のごとく壮大に外しました(笑)

 

ワンピースに出てくる女の敵キャラって、つくづくいい奴が多いよな、、、

ホールケーキアイランド編?ビックマム編?ヴィンスモーク?なんと呼んでいいのか知りませんが、サンジの姉、レイジュを見て改めてそう思いました。
ドレスローザ編のヴィオラにベビー5、アラバスタのロビンに、ビビ、遡ればナミもそうだったと思いますが、一度は敵として登場しても、実は事情があったというように描かれています。
女性のキャラクターで純粋な敵だったのはカリファくらいでしょうか。(あとアルビダ)
そんなわけでレイジュも何らかの形でルフィの味方に着くのだろうなあと期待しつつ読んでいます。
 
個人的にサンジの家族が登場する、今回のヴィンスモーク編(今回はこれで統一します)がアツいです。
というのも、なぜビックマムとヴィンスモーク家の縁談でかつて見限られたサンジが駆り出されたのかが引っかかるからです。
もちろん、一応は「政略結婚とはいえかわいい息子(イチジ、ニジ、ヨンジ)をイカれたビックマムの娘と結婚させるなんて耐えられない)という説明がされてはいますが、どうしてもこれだけでは理由として不十分に思えるのです。
普通結婚といえば長男がでていくもの。
仮に結婚相手はビックマムの第何子かわからないとしても、大きな枠で見てビックマムの傘下に入るというなら、長男を差し出すのが道理です。
ましてサンジはその存在を無かったことにしたいほど父親が恥だと思っていた存在です。
それを世界政府の上層に掛け合って手配書の表記までかえて引き戻して、わざわざこれから傘下に入ろうとする相手との約束のキーパーソンにするのは、「かわいい息子をビックマムの娘と結婚させたくない」という理由だけでは釣り合わないように思うのです。
もっとそこまでしなくてはならない「やむを得ない」理由があるのではないかと僕は読んでいます。
 
あらゆる手段を使ってサンジを呼び戻してビックマムの娘と結婚させなければならない理由として僕が考える最も有力な可能性は、サンジだけが父ジャッジの実の子であるという説です。
ヴィンスモーク家は人工的に人間を作る技術を持っていると書かれています。
もしかしたら、イチジ、ニジ、サンジ、ヨンジの四ツ子もこの技術で作られた人造人間ではないかと思うのです。
そしてそのオリジナルがサンジ(なぜ長男でないのかというツッコミは一旦棚にあげます)。
通常であれば長男が結婚するのが筋ですが、それが人工的に作られた、つまり直接の子でないとしたら話は別です。
たとえ間接的に父の血を受け継いでいるとしても、血縁関係を結ぶというときの「誠意」としては不十分です。
ヴィンスモーク家が人造人間を兵力にしているのに対し、ビックマムが自分の実の子を部下にしていることも対照的です。
ここにビックマムが「実の親子関係」を意識していることが描かれています。
もしかしたらビックマム側の出した条件が、「ジャッジの実の子との結婚」だったのではないかと思うのです。
そして、それがサンジだったからこそ、不本意ながらも、それもあれこれと手段を講じて連れ戻した。
これが僕の予想です。
 
サンジだけが弱いというのも、サンジだけはオリジナルで、改造がうまくいかなかったと考えられます。
また、父ジャッジがサンジにツラく当たるのは、サンジだけが実の子であるのに、その実の子が他の3人と比べ圧倒的に劣っていることへのもどかしさからなのでなと見ることもできます。
ジャッジはサンジのことを生まれてこなかったものとして扱おうとしますが、殺すことはせず、牢に閉じ込めている間も豪華な食事はしっかりと渡しています。
そして、サンジがヴィンスモーク家を抜け出そうとしたとき、「オレの子と名乗るな」と言いつつも「子であるお前を殺せなかった」と言っています。
ここには、かなりいびつではありますが父親としての情が現れています。
そして何より、ジャッジには「感情」があるというのが気になりました。
 
イチジ、ニジ、ヨンジには相手を労わる感情がないということが描かれています。
それと対照に描かれるのが、幼い頃から感情豊かなサンジ。
レイジュは、そんなサンジの感情が分かるところに共感するからこそ、兄弟が去った後に密かにサンジに手を差し伸べます。
感情のない4つ子のうちの3人と、感情のあるサンジとその姉レイジュ。
そして、父ジャッジもサンジに対して非情になりきれずにいる。
この辺が伏線になって、サンジを呼び戻さなければならなかった理由が明かされていくのではないかと思っています。
僕の最有力候補はサンジが四ツ子のオリジナルだったという説。
もちろん、こんなただの予想はおそらく外れるのがオチでしょうが、先が読めないこと自体がこのヴィンスモーク編の魅力でもあるので、今後の展開を楽しみに待ちたいと思います。
 
・・・あくまで「薄口」の考察なので、所々ツッコムところはあるかもしれませんが(笑)
 
アイキャッチはワンピース

 

 

 

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元情報商材屋さんがノウハウを無料で流していたから、それを使った副業を考えてみた

情報商材界隈の人びとに関して、世間ではあまり言い印象がありません。
僕自身もそれに違わずあまりいい印象はもっていないのですが、与沢翼さんと土屋ひろしさんという二人の情報商材屋さんに関しては、(少なくとも彼ら自身の行ったシステムやノウハウに関しては)信頼できるのではと思っています。
そんなわけで二人だけはずっとウォッチしていたのですが、最近土屋さんが再び情報商材の部分で動き始めました。
といっても商品を売るのではなく、単純に自分のノウハウを公開するというカタチ。
ここで土屋さんの動画をリンクしてしまえば、それこそ情報商材みたいになってしまうので張りませんが、少なくともそのノウハウはどれも非常に体系的なので、情報商材が実際にどのようなものであるのかを見るためにはオススメです。

さて、先ほども書いたように別に情報商材を褒めたいわけではありません。
そのコンテンツを見ていてふとアイデアを思いついたので、備忘録がてら書き止めようと思っただけです。
土屋さんはアップされた動画の中で、誰でも儲けることのできる方法としてネットでの転売を紹介しています。
家電量販店などのお客様感謝セールみたいなところで大幅値下げされた商品を仕入れ、それをAmazon楽天などで定価の少し安い価格で売る。
定価とディスカウント分の差額が利益になるというものです。
確かに家電の中でも売れ残る可能性が少なく、かつ高付加価値の商品(土屋さんはカメラを紹介していました)を選べば、月に数万円程度なら十分可能だなあという印象です。
僕はこれに、それこそ情報商材屋さんの得意分野である「情報」を組み合わせたら、もっと利益を上げることができるのではないかと考えました。

僕は今、有る程度このブログのアクセスが増えてきたので、ウェブにアップするコンテンツを作るためにカメラを買いたいなあと思っています。
僕が欲しいのは「いいカメラ」という物質そのものではなく、「いい写真が撮れる」というカメラを使った際の経験です。
実は商品そのものではなく、それを使ったときの体験・経験にお金を払っているということは少なくありません。
もし同じカメラが並んでいたとして、一方には「プロによるそのカメラを使った際のテクニック集」や「被写体の配置のサンプル集」みたいなものがついていたら、そちらのほうを選ぶ人が殆どでしょう。
しかもそれが多少値段が高かったとしても、「プラス2000円払えば、きれいな写真を自分でも撮れる」ということであれば、十分にそちらが選択される可能性はあります。
少なくとも自分ならそちらを選ぶ。
単なる商品に、それを購入した後の体験を充実させるための「情報」を付加価値として付けて売る。
競合商品が溢れるネットで、価格競争に陥ることなく差別化を測るための最適な手段だと思います。
情報単体で売られていたとしても、そのいかがわしさから、なかなか情報自体は購入されないかもしれません。
しかし、それが商品についた付加価値としてならば別。
自分で何かの商品の使い方についてまとめ、その付加価値部分だけを利益とするのもいいでしょう。
たとえば僕の場合なら、オススメの国語の参考書に、それにぴったりあった問題集や勉強方法をまとめたオリジナルテキストを付加価値として付けて、ネットで出品するとか。
参考書なんてどの本屋にもあるので、注文を受けてから買いに行けば、在庫費用はゼロです。
参考書の主な購入者は子供たちで、彼らはあまりネットでの購入をしないので、この方法はあまり利益が見込めるとは思いませんが、ようはこの方針で考えれば、ちょっとした利益の上がる商品を生み出すことが可能かもしれません。
就活のエントリーシートの書き方みたいな本に、一流企業に通った人の自己PR100人分くらいをまとめたものをセットにするとかもありかもしれません。
それなら下手したら倍近くの値段で売れるかもしれません(笑)
といった感じで、あれこれビジネスモデルについてアイデアを浮かばせてくれる土屋さんの動画。
情報商材なんて」とバカにできないなあと感じました。



アイキャッチは竿竹屋はなぜ潰れないのか

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)

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ネットが普及した時代に、飛び込み営業で商品を売る方法

塾で仕事をしていると、結構な頻度で営業電話が掛かってきたり、ファックスが送られてきたり、或いは新入社員が入った春先には飛び込み営業が来たりすることもあります。
これらの営業の対応をするとき、いつも本当に売れるの?っていう疑問と、こうすれば少しは売れるのに!というアイデアが浮かんできます。

基本的に僕は、インターネットが普及して以降、電話営業や飛び込み営業というものの意味はなくなったと思っています。
もちろんネット環境が全くない職場なら別ですが...
電話や飛び込みでの営業でそれなりにものが売れたのは、彼らが持ってくる商品ではなく、情報に価値があったからです。
たとえばコピー機であれば、いま最新のコピー機ではこんなものがあるとか、コストパフォーマンスやメンテナンスなどの情報です。
或いは、というか実はこちらがメインじゃないかと思うのですが、営業で色々な企業を回っているからこそ知っている「足で稼いだ情報」みたいなもの。
商品ではなく、そういった「情報」に興味があるから営業の話に耳を傾けるということがほとんどだったと思うのです。
今はコピー機にしろチラシにしろ、興味があったら直ぐにネットで調べれば情報が出てきます。
だから、営業マンが持っている情報を取り敢えず聞こうというインセンティブがそもそもないのです。

昔飛び込み営業に来たおそらく新入社員さんと思われる人で、一人だけ印象に残っている人がいます。
その人は確かコピー機の営業だったと思うのですが、営業のパンフレットと一緒に、A4用紙にカラーコピーしたオリジナルの自己紹介パンフレットを持ってきました。
おそらくWordで作ったであろうパンフレットには、自分でつけたであろうキャッチコピーと簡単な自己紹介、そして扱っている商品の説明が書かれていました。
営業の最初にこれを渡されたため、商品の説明をされている間、僕は思わず目を通していました。

僕が彼の営業でうまいなと思ったのは、情報を聞いてもらう手段を確保したという点です。
恐らくただの営業であれば、はなから相手にしていないため、仮に営業マンが面白い情報を持っていたとして、そもそもそれを聞こうとしません。
最初の説明に取り敢えず相槌を打って、丁寧に断るという流れでしょう。
しかし、彼の場合は最初に自己紹介の紙を渡して来たので、最初の話に適当に相槌を打っている時、その自己紹介を読み込んでしまうんですよね。
自己紹介の紙を渡されたおかげで、取り敢えずの相槌を打って断るのには変わらないのですが、少なくとも「情報」に触れる機会が生まれたわけです。
「情報」にさえ触れて貰えれば、それ自体をシャットダウンされている時と比べれば可能性はグッとあがります。
相手に伝わる情報がゼロではどれだけ数をこなしても成果に繋がりませんが、1でも情報が伝わる手段がありさえすれば、あとは数をこなせば成果に繋がる可能性があるからです。

さて、ここからはこの戦略をとった営業さんのもったいない!と思った点について。
まず、その自己紹介パンフレットを受け取ってもったいないなと思ったのは、そこに「自分の紹介」しかなかったことです。
多分信頼関係を作りたいという意図で自分の紹介を事細かに載せたのだと思うのですが、こちらとしてはその人に全く興味がありません。
こちらが聞きたいような情報(商品の説明なんかではなく、コピー機業界?の裏事情とか)を書いてくれていれば、もっと読んだと思います。
或いは同じ自己紹介であったとしても、大学の部活なんかではなく、出身の高校とか。
地元出身の人しかできない方法ですが、地元で長く商売をしている中小企業なら、多くの場合社員は地元出身なので、仮に出身高校や中学が同じであれば、何かの話のきっかけにはなるかもしれません。
そういったフックをもっと散りばめればいいのにというのは強く感じました。

あともう一つ。
この営業さんはコピー機の営業です。
であるならば、レイアウトに死ぬほどこだわって、カラーをガンガン入れて、思わず見入ってしまうようなパンフレットにすればいいのに!!
これが彼と話しているときに1番感じたことでした。
せっかく手製の自己紹介パンフレットを作ったのなら、最後に「うちのコピー機を使えば、このクオリティで印刷できます」って言えたハズなんですよね。
それだけでもだいぶ違う。
或いは少し紙にこだわって、紙質と印刷具合の違いみたいな方に話を持っていってもいい。
仮にこのパンフレットがキレイな印刷で、さらに手触りのいい紙だったとして、右下に「印刷に使う紙の性質について趣味で書いているブログやってます」みたいなQRコードがついていたら、少なくとも僕なら彼のパンフレットを受け取って、そのブログを見ます。
使う紙やインクの性質とかって、こんなにも違うのかという実物を見せられたら気になります。
で、そういうコピー機の周辺情報の部分で食いついて貰えれば、その後契約に繋がるきっかけになるかもしれない。
「コピー機営業がオススメする、企業でよく使われる紙の特徴と、仕上がりの比較!」みたいなのが毎日アップされていたら思わず見てしまうだろうし、そういう情報をくれると分かっていれば、何かの機会に頼むかもしれません。
あの自己紹介パンフレットは、そんな風な使い方もできるのになあと思った次第です。

取り敢えず、ネットが普及したために基本的に営業の話は聞かなくなりました。
その中で飛び込み営業や電話営業でものを売ろうとした場合、何とかして「情報」を聞いてもらうためのきっかけを作る必要があります。
だから、これらの営業をするには、情報を聞いてもらう間口を開くにはどんな戦略があるだろうという切り口で考えていくことが効果的なのではないでしょうか。
普段営業を「受ける側」からのアイデアと感想です(笑)

アイキャッチマーケティングのプロ永江一石さんの本