新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



旧ブログ

3.頭(こうべ)と稲穂

今月頭に水を引かれた家の前の水田の水面から緑色の稲が顔を出してきた。 これから夏にかけ真っ直ぐと葉を伸ばし、秋になる頃には豊富な実をつける。 稲穂は実るほどに頭を垂れた形になる。 若いころは曲がることなく真っ直ぐに成長し、やがて頭を自然と下げ…

4.雨と梅

昨日の日の暮れと共にポツポツと雨が降り始めた。いよいよ本格的に梅雨に向かって行く様だ。雨が続くと何かと過ごし辛くていけない。移動手段は限られ、洗濯は部屋干しをせねばならない。傘の隙間から入ってくる横殴りの雨に濡れて帰宅したとき、部屋の中に…

5.進歩と暴走

ドラゴンボールに出てくる、身体の細胞が一部でもあれば蘇るセル。タケコプターをはじめ未来の道具でのび太を助けるドラえもん。どちらも優秀な科学者が生み出した設定だ。90年代、両者が世間に出てきた当初「復活する細胞」と「タケコプター」を比べ、一体…

6.愛煙と敬遠

煙という言葉を含む故事成語を辞書でめくってみますと「火のないところに煙は立たぬ」「煙に巻く」などの言葉に出会います。前者は「うわさが立つ以上何かしらの理由がある。」といった意味、後者はごまかしなどという意味の言葉です。「煙」というものは今…

7.沈黙と責任

ライオンが森のなかを歩いていると、ワナにかかってしまい、人間に捕まってしまった。オリに閉じ込められたライオンの前にキツネが現れ「いつもエラそうにしてたクセに簡単に捕まるなんて君は馬鹿だ」と罵った。キツネにバカにされたライオンはこう思った。…

8.裏と表

出典を忘れてしまったのが恥ずかしいが星を使ったこんな例え話を思い出した。「空を見てみろよ。星たちが自分の方が綺麗だと競うように輝いている。」そう男が言うと女はこう返した。「私には運命に縛り付けられて動く事もできない事が悔しくて、必死に運命…

9.投信と大臣

お笑いコンビ「トータルテンボス」の漫才に、数字をテーマにした素晴らしいネタがある。掛け算の四の段を矢継ぎ早にいって行くのだが、そのいい間違えが本当に良くできていると思った。シーチキン(4×1)歯肉炎(4×2)資産運用(4×3)宍戸錠(4×4)死後硬直(4×5)四六…

10.風格と品格

いまや国民的人気マンガとなったONE PIECEのキーパーソンの一人だった白ひげ海賊団船長「エドワード・ニューゲート」は自らの部下一人を助ける為に全世界を敵に回した。世界を敵に回しての戦争の中、見方の裏切りにあった時もそのこういうを咎めることは無く…

11.止と少

古い言葉に「歩く脚には泥がつく」なんて言うものがあります。夢中に歩くていれば良い事か悪い事かは分からないが必ず何かにぶつかる事がある。家にいるだけならそもそも何も出会えない。意味はさしずめこんな所でしょうか。失敗を恐れず果敢に挑めという先…

12.関と浦

初めて日本を訪れる外国人にとって、単語ごとに音の変化がない日本語は聞きづらいらしい。「理髪店に行ったときに『モミアゲどうしますか?切りますか』と言われたのを『お土産どうしますか?要りますか』って言われたんだと勘違いしたことがあるんです。そ…

13.頭と体

天才無免許医師であるブラックジャックは、法外な医療費の代わりに多くの難病患者を救っていった。「ブラックジャック」は医療漫画のパイオニア的な存在であった。原作者である手塚治虫は1996年に光文社文庫から出版された「ガラスの地球を救え」の中で、同…

15.演者と聴者

怪談話に<滴る水>は良くなじむ。以前稲川淳二さんの怪談話から水の描写を除くとどうなるかという実験をやっていた。ひどく味気なく、どこか滑稽にさえ感じた事を思い出す。何にでも深みを持たせるためには余白が欠かせないのだろう。先日ORICON STYLEが10…

16.影響と継承

小説や漫画などジャンルを問わず、物語を楽しむ中で過去の作品の「香」に出会ったとき妙なうれしさを感じる。橋本紡さんの小説「九つの、物語」(集英社)の中に印象的な台詞がある。「食べてみないと分からないなんて、まるで人生みたいじゃないか。この料…

18.驕心と自信

生憎の雨模様も、見方を変えれば情緒溢れていいものに感じる。耳を済ますとどこからかカエルの歌声が聞こえてくる。カエルが含まれた故事成語を思い出してみる。「井の中の蛙」「ヘビに睨まれたカエル」「カエルの王子様」「カエルのリーダー」古今東西を問…

19.公約と口約

メロスは無二の友、セリヌンティウスとの約束を果たすため、幾多の困難に挫ける事なく走り続けた。太宰治は「走れメロス」の中で、メロスの人となりを人一倍正義感の強い男と言っている。「国民の皆様との約束を果たすため、増税をする前に我々にはすべき事…

20.織姫と彦星

働き者の織姫は、端正な出で立ちの青年彦星と出会って以来、すっかり仕事をしなくなってしまった。彦星も同じ様に織姫と出会ってすっかり牛追いの仕事をしなくなった。見兼ねた天帝は二人を天の川の両岸に住まわせ、離れ離れにしてしまった。そんな二人が一…

21.当事と傍観

周りの雛たちよりも少しだけ体の大きかった雛は、その風貌からいつも仲間からのけものにされていた。ある秋の事、ついにアヒルの群れを抜け出した。厳しい冬に一人寂しく耐えていると、やがて春が来た。気持ちの良さに羽を広げると、なんと空を飛べる様にな…

22.シンシンとリーリー

母親が娘に言った。「大声で喚いたり、わがままを言ったり、そんなはしたないことばかりしていると誰もお嫁に貰ってくれなくなるわよ」「でも、私、そんな人と結婚した男の人、一人だけ知ってるわ」「誰よよれ?」「お父さんよ」(中公新書ラクレ「100万人が…

23.救命と解雇

先日、フロリダ州のビーチでライフセーバーの男性が溺れていた男を助けたために仕事を解雇されるという出来事があったそうだ。ライフセーバーが命を救って解雇されるとは珍妙な事であるが、そのカラクリは以下の通りであった。フロリダのビーチで働いていた…

24.辺と旁

文字にはその一つ一つに物語がある。例えばアルファベットの先頭を飾る「A」はひっくり返すと牛の頭を表している。古来より牛は酪農、移動手段をはじめ様々な恩恵をもたらす事から、裕福さの象徴であった。そこからアルファベットの先頭を飾るにふさわしい…

25.金曜日と13日

昔から13日の金曜日は不吉であるとされてきた。その理由としてキリストが磔になった日が13の金曜日であったとか、もともと独立した状態で13日と金曜日が不吉であるとされていたため、それが重なる13日の金曜日が不吉であるとされたなどと、諸説ある…

26.野球と相撲

7月11日付の毎日新聞の朝刊スポーツ欄を開くと、左のページに藤川球児投手と和田監督が相談する写真、右のページに稀勢の里と旭天鵬が組み合うシーンという構図が目に飛び込んできた。偶然にも両方の写真は同じ角度からとられていた。どちらの明るいニュ…

26.野球と相撲

7月11日付の毎日新聞の朝刊スポーツ欄を開くと、左のページに藤川球児投手と和田監督が相談する写真、右のページに稀勢の里と旭天鵬が組み合うシーンという構図が目に飛び込んできた。偶然にも両方の写真は同じ角度からとられていた。どちらの明るいニュ…

27.信頼と崩壊

「お金」とは何なのだろう?銅でできた10円玉やアルミでできた1円硬貨ならまだしも、ただの紙切れである1万円や千円は、それ自体に価値があるようには思えない。時代をさかのぼると、貝殻や石も「お金」として使われていた。ある孤島ではキツツキの頭の…

28.我がままと素のまま

1978年に放映されたルパン三世の映画「ルパンVS複製人間」ではクローン技術により永遠の命を手にいてた敵がルパンの前に立ちはだかった。ルパンの前に現れたクローンの1人が、「俺みたいな出来損ないのクローンは切り捨てられる」と言っていた事が妙に記憶に…

29.御萩と牡丹餅

同じ物でも季節や成長と共に名前が変わる物がある。御萩と牡丹餅が代表例だろう。春の彼岸の季節は牡丹の花が咲くから牡丹餅、飽きの彼岸の季節は萩の花が咲くから御萩と呼ぶのだそう。どちらも花の名に重ねているところに昔の人の粋を感じる。成長とともに…

30.要求と批判

昨日、東海地方では梅雨明けが宣言された。本格的な夏の到来と間近に迫った夏休みのおかげで、気分が浮かれている学生が多くなる季節だ。昨日の塾の授業の際も生徒の間では夏休みの話題が飛び交っていた。生徒の話を聞いていたら「沖縄に行く」「海外に行き…

31.裕次郎と慎太郎

25年前の今月17日、日本を代表する俳優の一人石原裕次郎さんが亡くなった。もし生きていれば77歳、ちょうど喜寿にあたる年だ。私が生まれる前にこの世を旅立っているため、直接知るわけではないが、私を含め若い世代の人々も一度は聞いたことのある名前…

32.大女優と殺人鬼

「俺は本当の神を恨んだことはない。俺が恨んでいるのは人々が信じる神だ。」アメリカのアーティスト、マリリン・マンソンの言葉だ。彼の過激すぎるライブとキリストを冒涜するかのパフォーマンスはしばしば物議を醸している。米コロンバイン大学での銃乱射…

33.蝉と時雨

朝、窓を開けると気の早い数匹の蝉が夏の訪れを喜んでいた。多くの小・中・高校生が今日から夏休みを迎える。空は夏休みを祝福する様な晴れ模様。各地のレジャー施設は多くの親子連れで賑わうことになりそうだ。今年は本家よりも一足早く、我々が「蝉しぐれ…