26.野球と相撲
7月11日付の毎日新聞の朝刊スポーツ欄を開くと、左のページに藤川球児投手と和田監督が相談する写真、右のページに稀勢の里と旭天鵬が組み合うシーンという構図が目に飛び込んできた。
偶然にも両方の写真は同じ角度からとられていた。
どちらの明るいニュースを伝えるものであったが、私の頭の中にはそれとは別の「共通項」が浮かんだ。
どちらも本来夢を与える職業なのだが、近年は業界の膿が注目を浴びる機会が増えていたように思う。
2010年の大相撲八百長疑惑
そして今年は原監督の女性問題発覚
どちらも暴力団の関与が取りざたされて問題となった。
悩んだ時に甘いささやきをされると、思わずすがってしまうのが人間のサガなのだろう。
私も含め批判している人のほとんどにそうした経験があるはずだ。
しかしそこはプロスポーツ選手。
単に試合を消化するのではなく、観客に夢や希望を与えることが生業の人たちだ。
せっかくの輝かしい伝統や成績を、自分の立ち振る舞いで汚してしまうのはあまりにも残念だ。
当事者となった方々にはしっかり清算をしてもらうと同時に、他の選手や力士の方は、持ち前の強靭な精神力で甘いささやきに惑わされないようにしてほしい。