新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



29.御萩と牡丹餅

同じ物でも季節や成長と共に名前が変わる物がある。
御萩と牡丹餅が代表例だろう。
春の彼岸の季節は牡丹の花が咲くから牡丹餅、飽きの彼岸の季節は萩の花が咲くから御萩と呼ぶのだそう。
どちらも花の名に重ねているところに昔の人の粋を感じる。

成長とともに名を変えると言えば出世魚がいる。

なんといっても出世魚の代表格はブリだろう。
「ぶりはまち 元はいなだの 出世魚
の川柳が示す通り、成長と共にその呼び名が変化していく。

変化するのは魚の名ばかりではない。
昔は人間も元服の制度によって名前が変わっていた。
源義経は幼名を牛若丸という。
成長に合わせて相応しい名前を名乗る。
これまた先人の知恵を感じる。

現代にも1人、次々と名を変える物がいる。
今度の「名」は「国民の生活が第一」だそうだ。
なぜだろう、こちらには粋は感じられない。
一度や二度の名前の変更はインパクトがあるが、そう何度も名前が変わっては、もう注目もしなくなるだろう。

名前の話でもう一つ。
昨今キラキラネームなる物が話題となっている。
キラキラネームとは、壮大な当て字やマンガの主人公顔負けの名前の事を指すのだそう。
現代は親から名前を授かったら、一生その名を背負う事になる。
ヨボヨボになって名前だけキラキラしていたらぎこちない気持ちになる。
大層壮大な願いを込めて付けた名なのであろうが、それを背負う子供の将来にも目を向けてあげて欲しい。

コロコロ名前が変わるのもどうかと思うが、名前が変えられないのも考え物だ。