日本人にオリジナリティがないのは昔からずーーーっと同じ
よく最近の日本企業はオリジナリティがなくなっているって聞いたりするんですけど、僕は元から日本ってそんなにオリジナリティがないと思うんです。
っていうよりも、オリジナリティを持たないのが日本の文化だとおもうんです。
オリジナルを作り出すのではなく、オリジナルに工夫を加えるのが異常に上手いのが日本の特徴。
いろんな分野の「オリジナル」じゃないもの、あげてみたいと思います(笑)
1.食文化
天ぷら・・・もともとポルトガルだかどっかの食べ物の文化が入って来たもの
すき焼き・・・起源は中国の鍋文化。家康さんだか信長さんが海外の食文化として食って驚いたのが広がったきっかけ
カレーライス・・・これは逆にインドの食べ物って思われてますけど、形態が全然違います。
インドの食文化が独自の進化を遂げたもの。
ラーメン・・・同上。
中国にあるラーメン文化に「だし」の文化を加えて日本独自に進化した食べ物。
餃子・・・同上。
中国では主食として食べられる。皮を薄くして具の多さをウリにしたのは日本の独自進化。
明太子・・・17世紀以降に韓国に広まった「唐辛子」に漬け込む文化が日本に伝わってできた食べ物。
逆に日本オリジナルっていうと、寿司やおにぎりや蕎麦など。。。
もちろんそれぞれ凄く美味しいですけど、特にオリジナリティはないですよね(笑)
寿司だって基本構造は生もの切って米に乗せるだけ。
基本的に日本の食文化って、今ある料理を芸術の域まで高めるの技術が凄いのであって、そのものにオリジナリティがあるわけじゃないと思うんですよね。
2.貿易
中継ぎ貿易・・・琉球が栄えた貿易手段です。
いろんな国々の商品を受け入れて、それをそのまま別の国に輸出するという貿易スタイル。
今の流通業のような形。
加工貿易・・・資源の少ない日本がとった貿易スタイル。
海外から原材料や商品を輸入して、そこに付加価値を付けて再輸出するという形。
日本のきめ細やかな技術力が認められ、先進国の仲間入りを果たした際の功労者。
やっぱり貿易とかでも同じだと思うんです。
元々あるものをもう一つ上の次元まで高めるっていうスタイル。
3.日本の強みとしている産業
T型フォード以降のフォード生産システムに独自の改良を加えて生み出したジャストインタイム生産方式により海外市場をあっせん。
すんません、産業は詳しくないから全然書けませんでした(笑)
ただ、日本で生み出された物っていうと、オートバイくらいですよね。
(無知を露呈することになるのでこれ以上この分野について書くのはやめときます、、、)
やっぱりゼロから何かを生み出すのではなく、既にある物に手を加えて独自性(付加価値)をつけるのが得意なように思います。
なんせいろんな分野で「日本発」っていうのは極めて少ないんですよね。
逆にこれだけ日本発が少ないにも関わらず世界で競争できている所に日本の凄さを感じたりします。
最近の日本に確信的な物を生み出す力が欠けているっていうのはよく聞きますが、むしろもともとそういうフィールドでは勝負してこなかったのが日本だと思うんですよね。
日本の一番の強みは、「既にあるものを芸術的な域まで高める」こと。
これはあらゆる分野に共通している事のように思います。
今の日本の問題は、革新的な技術を創造していないことにあるんじゃなくて、新しく産まれた技術を後追いするだけで、それを芸術的な域まで押し上げていない(付加価値を付けられていない)所にあると思うんです。
スマホとかパソコンとか特にそう。
だから当然世界と競争したら勝てるわけがありません。
日本の強さは生産力じゃなく、付加価値をつける力だから。
資源も労働力も潤っていない日本が純粋な競争で世界と戦おうとしたって勝てるわけないですよね。
今まで勝負できてたように見えるのは、ひと世代前の人たちが付加価値を生み出し続けて作り上げた「ブランド力」によるもの。
グローバル化でそのブランド力の強みがなくなっているんだから、また付加価値をつける方向にシフトしないといけない気がします。
いまの停滞している企業全般を見ていると、どこに売るかって事と誰も求めていない方向に技術レベルを押し上げてばかりいる気がします。
それは付加価値をつけるという概念ではなく、技術でオリジナルを目指そうとすること。
・・・あんまり向いてないですよね(笑)
付加価値を生み出す日本企業、どんどん出てきて欲しいななんて思います。