新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



新聞の価格設定が分からない

ペットボトル飲料ってスーパー・コンビニ・自販機で、だいたい価格帯が分かれています。

スーパーで売られている物が約80円~100円。
コンビニのペットボトルが120円~140円。
自動販売機が160円とかそんなかんじ。
参考までに業務スーパーなどの卸みたいなお店ではだいたい60円台です。
 
 
値段の違いは流通にかかるコストから来ています。
仮に卸の60円を基準に考えると(消費増税とか細かいことは抜きにします)、スーパーの流通コストが20~30円、コンビニが60~80円、自動販売機が120円程度と考えられます。
まあ店舗数とか、自販機の設定コストとかも考慮したら妥当な数字ではないでしょうか。
 
 
 
物の値段をざっくりと生産コスト+流通コストに分けてみると、生産コストは一定で、消費者にとって便利になればなるほど流通コストがかさみ、値段があがっていくと考える事ができます。
自分たちが足を運ぶ必要が減るほどその代わりに売り手が僕たちの近くまで物を運んでくれているわけですから、考えるまでもなく当たり前の話です。
 
 
この流れの延長で考えると、新聞の価格設定の仕組みってとても不自然に思えて仕方がありません。
試しに朝日新聞の価格設定を例に取ってみます。
駅の売店やコンビニで売られている値段が朝刊150円に夕刊50円、宅配サービスで朝夕合わせて3900円、電子版が3800円。
他の新聞社も似たような感じです。
これ、どう考えても価格設定プロセスが想像できません。。
 
 
絶対そんなことはあり得ないのですが、仮に売店などで購入してくれる人よりも配達を選ぶ利用者の方が、確実に購入してくれるという理由で割引きしていると考えます。
新聞社の売り上げのうち、配達網にかかるコストは約40%といわれているので、売店の値段を基準と仮定すると、配達の場合の値段はひと月当たり(150円+50円)×30日×1.40で8400円。
これを3900円で提供している訳なので、その割引き額はなんと4500円ということになります(笑)
まあ実際にはそんなことあるわけもなく(しかも店舗販売と配達の割合とか考えてませんし)、単に配達コストを全ての販売に上乗せしてるだけなんですけど、、、
 
 
ここからわかることは、新聞を購入する側にとって、配達サービスを選択することが圧倒的に得であるということ。
そしてそれは裏を返せば、そこまで新聞社が配達というビジネスモデルに重きを置いているということです。
明らかにコストが少ないハズの売店販売とデジタル版の値段が、配達よりずっと高いっていうのは、デジタルや売店販売の客をそれだけ軽くみてでも配達モデルを大切にしたいっていう裏返しです。
 
 
よくニュースでは、ネットの普及によりニュースを無料で見ることができるようになったことが新聞業界の脅威になっているというような言われ方がされますが、新聞社が抱える1番の問題は実はこの宅配モデルの崩壊にあるんじゃないかなって思います。
 
今の20代30代って、新聞離れも去ることながら一人暮らしだったり共働きだったりで、日昼家にいることなんてほとんどないじゃないですか。
そうすると新聞を読む読まない以前に、営業がかけられない。
仮に家にいたとして、マンション暮らしの人なら、十中八九インターフォンがなって新聞の営業が来たところで、オートロックを開けません。
必然的に営業の対象は①一軒家にすんでいて②日昼家にいて営業の話を聞いてくれる家に絞られてしまうんですよね。
そんなの、年齢層が高い人達しかいないに決まってる。
 
新聞社があの膨大な配達網を維持するには、膨大な顧客を囲い込んでおかなければなりません。
一昔前のようなパイの広がりが期待できない以上、今後売り上げの40%を占める流通網がとんでもないコストになってしまうはずです。
新聞社の最大の武器であった配達チャネルが、現在最大の不安要因になりつつあるということです。
 
たぶん、若者の定期購読を増やしたいけれど、具体的に若者にアプローチをかける手段が思いつかないっていうのが新聞社のホンネ。
(基本的に新聞の営業ってピンポン鳴らして粗品渡すしか戦略を持っていないですもん)
 
 
そんな新聞社が残っていくための戦略を考えると、利益が多く出る地域以外の配達網を切るか、従来の営業方法以外の手法を考えるしかないと思うんですよね。
 
僕が考え得る1番確実な方法は、配達網を半分以下にして、デジタル版を適正な価格にすること。
若い人達は新聞を読みたくないという以上に、わざわざ高い金払ってあんな嵩張る紙いらないっていう思いの方が強い気がします。
だから、デジタル版を適正な価格(印刷費と配達コストを引いた価格)で提供すれば、そこそこ需要は見込めるはず。
朝刊のみでデジタル配信月額980円とかだったら、全然申し込む人いると思いますもん。
それこそケータイのパック料金に入れて、初月お試しとかだったら見ると思う。
で、不要になった配達網を切る。
 
そうすれば若者囲い込めると思うんですよね。
なんせ、過去の成功の産物配達モデルにしがみついている限り、新聞の未来はないと思います。
ここ数年の話ではなく、10年と見越した時のお話ですが、、、
 
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