新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



イジメなんて真剣に考えたら酷な答えしかでてこない

普天間同様、これもシンプルにしていかないと本質が見えない気がします。

イジメ問題がいつも解決されない最大の原因は「誰が悪いのか」と「どうしてイジメが起こるのか」と「なぜ最近のイジメは悪質化しているのか」を全部ごっちゃにして語ってる所にあると思ってます。
who?とwhy?とhow?は全然違う話なのに、同じ軸で捉えようとしてる(特にどうしてイジメが起きるのかとなぜ最近のイジメは悪質化しているのかをごっちゃにしてる印象です)。

そりゃ話の結論が見えるわけがないですよね。
って事で3つに分けてイジメについての僕の解決策をまとめてみたいと思います。

1.誰が悪いのか
これ言わずもがな「いじめる人」に決まってます。
それ以上でもそれ以下でもない。
ただ、あくまで僕は「誰が悪いのか?」という結果のみをもっていじめた人っていってます言ってます。
イジメの原因が100%いじめる側にあるって思ってるワケではありません。
って断りだけいれておいて、一つ目はおしまい。



2.どうしてイジメが起きるのか
これはシステム的な問題です。
たとえばちっちゃい水槽にたくさんの魚飼ってると、絶対弱いやつ喰われたりするじゃないですか?
あれと基本的には構造は同じだと思うんですよね。

人が朝から8時間くらいずっと一緒に暮らすには、教室っていう場所は狭すぎる。
人口密度ハンパないじゃないですか。
多分教室が狭いって明確に認識してる人はそんなにいないかもしれませんが、感覚的なところでそれを感じとって、無意識のうちにストレスになっていると思うんですよね。


人間だろうが動物だろうが狭い所に詰め込まれたら、その中で一定の排除的な行為が見られるのは当然のこと。

人間には理性があるって言われるかもしれませんが、本能が理性で止められる分けないんです。

もしそんなことないって言うんだったら、それは理性を過信しすぎ。
文明が発展するために身についた性質が、生きるためだけに元から根付いている性質に勝てるわけないんです。

だから、イジメはどうして起こるのかっていう問いに対しては、システム上しかたがないって言うしかないと思うんですよね。
それが学級制度をとっている以上、多分なくなりません。

実際問題、昔からずっとイジメってあったじゃないですか。
ここ十年でイジメが注目されているのは、それがひどくなってるからというだけで、最近イジメが始まったというワケではないと思うのです。

だから肝心なのは3つめのお話。


3.なぜイジメがひどくなったのか?
僕はこれに関して、ひとえに親の責任が一番大きいと思っています。
言ってしまえば家庭での親のモラルの低下に問題がある。

おそらくなんですけど、誰もが親の口からご近所さんや親戚、じいちゃんばあちゃんに対する愚痴を聞いたことがあると思うんです。
(渡鬼の世界リアルで子供に見せちゃったみたいな)
そういうものを子供を前にして平気に口にする親が増えている。

子どもが何か新しいことを始める際は、ほとんどが大人のマネから入ります。
(おままごととかがその典型例ですよね。)

じゃあ毎日の生活で一番目にしている「大人」はだれか。
紛れもなくお父さんお母さんです。

人の陰口を言うことを学校でマネしたらどうなるか言うまでもないことですよね。
よく、ロンハーが子供に見せたくないテレビ番組No.1とか言われたり、ネットで悪いことを覚えさせたくないとか言われたりしますが、そんなことより、両親が子供の前で大人の世界の愚痴をこぼしたり、人様の悪口を言わない様に心がけることの方が、ずっと前にやるべき事の様に思います。



ざっとまとめた三点を踏まえた上で、イジメを減らすためには何をするべきなのか。

まず一番よく言われるのが、いじめっ子に対する罰をもっと強化するというもの。
これが一番効果的にみえる(っていうか効果的だって思い込みたい)のはよく分かります。
でも、それは一時的な解決策にはなり得ても、長期的にみたらまるで効果がありません。
なぜならば「いじめっ子が悪い」っていうのはイジメ問題の「結果」について述べたことであって、それがイジメの「原因」ではないから。

基本的にイジメなんて、ほんとしょーもない事がきっかけで始まります。
友達との言い合いとか別のグループと仲良くしてたとか。
そのきっかけっていうのは必ずしも加害者にあるとは限らない。
むしろ、どちらが正しかったとかは抜きにして、被害者の側にきっかけがあるって場合が多い位だと思います。

じゃあ、原因も過程もすっ飛ばして、その結果の部分である「いじめっ子が悪い」という事をもって加害者を厳罰化したところで、何の解決にもなりません。

だから、イジメを悪いことと認知させるとか、罰を強くするとかしても実際の効果は薄いように思います。

次にシステム的に変えて行くって方法について考えます。
これも実際には不可能でしょう。
それが学校を元にした教育制度である以上、狭い空間に長時間しかも毎日顔を合わせ続けるという構造は変えられません。
これを辞めるには集団教育をやめるか、そもそも教育を家庭で受けるものってしてしまう位しか方法はありません。
現実的にそれは不可能。
じゃあ、システム面からイジメを無くそうとする事はできないんですよね。

そして次にイジメをこれ以上ひどくさせないようにできるかどうか。
これも無理な気かします。
理由は加害者、被害者の親など、一部の親が心がけてもどうしようもない事だから。
理論上、全ての子を持つ親達が子供の前で大人の世界の話(愚痴、陰口)をしないように勤めれば改善されていくと思います。
でも、どう考えたって、そんなの無理。
全ての大人がそんなこと徹底できるはずがありません。

何より、当事者の子供がどうこうできる問題ではないので、これも不可能です。

他にはいじめは悪いことっていう道徳教育を徹底するってのもありますが、これも効果は薄いでしょう。
だっていじめっ子はバカだからイジメをするんだもの。

基本的にイジメをする子って、自分のしている事を理性の天秤にかけられないからイジメなんてできるんですよね。
そんな子にイジメはいけないって言ったところでムダ。
あと、周りがイジメを許さない空気にするってのも多分不可能。

だって第三者にとっては関わらなければプラマイゼロで、関わってもマイナスにしかならない事だから。
ゲーム理論からしても、明らかに合理的な選択は「関わらない」に落ち着くに決まってます。
仮に皆がイジメを絶対に許さない空気が作れたとして、今度はイジメを絶対に許さないって空気が、いじめっ子に対するイジメになる。
いずれにせよこれも不可能なんですよね。



じゃあどうするか?
本当に冷たい言い草になってしまうんですが、イジメの被害者になりそう若しくはなった子が、いじめられないように空気を読むかシステムの外に飛び出すしかないんですよね。
いじめっ子と比べたら、いじめられる側の方が何倍も大人なんですよね。
じゃあ、いじめみたいなしょうもないことをするガキな奴らに対して大人として「空気を読んだ対応をする」しかない。
それが嫌ならシステムの外、つまり学校って制度の外に出てしまうしかないんですよね。
学校なんて、いかなきゃいい。

多分僕なら迷わず後者を選びます(笑)
たぶんイジメが嫌なんで学校なんて行きませんって言えば義務教育なら単位問題ないとおもいますし。

何より、あんなちっちゃい世界の人間関係で悩むより、外の世界の方が圧倒的に面白いって事は10代であっても感覚的にわかるから。

これが一番有効な手段なんじゃないですかね。
たぶんこんな結論誰も求めていないとおもうんですが、現実的にはこの位しかない。
少なくとも僕にはこれが一番有効なイジメ問題に対する「答え」なように思います。


で、こんな誰も期待しない答えしか実際には出てこないからこそ、テレビとか新聞でいくらイジメが取り上げられても、解決策なんてでてこないんだろうなぁ、、、
建前なんかじゃ絶対解決しない問題です。