質問です。
「現在形」ってなんですか?
こう聞くとほとんどの場合、「今のことを表すんでしょ?」なんて言葉が返ってくるのではないかと思います。
でも本当に「今のこと」を表しているのでしょうか。
もしそうだとしたら、現在進行形と対象領域が被ってしまいます。
実は現在形には、「今のことを表す」というだけでなく、もっと広範囲な定義が適している活用形なのです。
仮に現在形を「今のことを表す表現」としてみましょう。
すると、「不変の真理」とか「決まった習慣」とか「確定した未来」とかが例外になっちゃいます。
ほんとは例外でもなんでもないのです。
今日はそんなお話をしていきたいと思います。
1つ文章を和訳してみましょう
I play the piano. (私はピアノをひきます。)
これ、現在のことですか?
別に現在なんかじゃなくてもいいですよね。
注意してみてみると、「ピアノを弾く」という動作には現在なんて時制の制約はかかっていないのです。
多分(今日)ピアノを弾く人は、おそらく過去も未来もピアノを弾けるしょう。
現在形には「今」ではなく、「過去も今もこれからも」なんていう解釈の方が適しているといえるのではないでしょうか。
こんなふうに考えると、先に挙げた3つの例外(不変の真理・決まった習慣・確定した未来)の説明も可能になります。
不変の真理(水が100度で沸騰するなどの科学的事柄)は基本的に「今も昔もこれからも」変わらないですよね。
だって「真理」ですから。
水の沸点が今日は100度だけど、明日は200度なんてことになったら困ります(笑)
「今も昔もこれからも」真理は真理。
ずっと変わらないから現在形なんです。
2つ目の決まった習慣もおんなじ。
毎朝ジョギングするっていう習慣は昨日も今日も明日も変わりませんよね。
だってずっと続けることを「習慣」っていいますから(笑)
やっぱり「今も昔もこれからも」変わらないから現在形です。
最後の確定した未来。
たとえば電車のダイヤやバスの時刻がこれに当たります。
ダイヤ改正は別として、基本的に電車やバスはいつも決まった時刻に動きますよね。
出発の予定は「今も昔もこれからも」変わらない。
だからやっぱり現在形です。
現在形のキーワードは「今も昔もこれからも変わらない」です。
よかったら覚えておいてみてください。
次回は過去形についてお話します。
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