新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



まだ文法で消耗してるの? | 覚えない英文法時制③過去形は「昔のこと」じゃない

1-3過去形について
前回の現在形に引き続き過去形の根本イメージを捉えていきたいと思います。



「過去形」と聞くと、当然のごとく「過去のことでしょ?」という反応が返ってくるのではないかと思います。

もちろん文字通りとればそうなります。

しかしもし「過去形」を過去のものだとするならば、なぜ仮定法で使われるのでしょうか。

よく「真実ではないのだから嘘のマークとして過去形を使うんだ」という説明を耳にします。

一見なるほどと思ってしまいますが、よく考えるとおかしな話ではないですか。

「嘘のマーク」をつける必要性は納得できるが、それが「過去形」である必要がない。

なぜ「仮定法」に「過去形」が使われなければならないのか。

ここを理解しようとすると、やっぱり過去形を正しく再定義する必要が出てきます。

今回はそんなお話。



過去形の根本イメージは「キョリ」です。

「現在」から時間的にキョリが離れているという解釈で使われれば、「過去」の意味になります。

過去形のもつ「キョリ」のイメージにはもう一つあります。

過去が現在から時間的に離れていたのに対して、もう一つの用法は「現実」との心理的キョリが離れていることを表します。

「現実」と心理的キョリがある、すなわち現実的でないこと(=妄想・仮定法)となるわけです。



この考え方を使って仮定法でかつ過去時制の例文を考えてみましょう。

例If I had known your address, I would have written to you then.

 (あなたの住所がわかっていたら、お手紙を出したのですが)

この場合実際は手紙を出していないので妄想(=仮定法)となり心理的キョリを表すため、時制を一つずらす必要が出てきます。

かつ、手紙を出さなかったと過去のことを回想しているので、時間的距離を表すためにもう1つ時制をずらします。

If節の中の動詞で活用を行うならば、心理的キョリを表すために[know]→[knew]になり、次いで時間的キョリを表すために[knew]→[had known]となります。

※過去よりもっと前の過去(=大過去)を表すには[had + p.p]となるため。



いかがでしょうか、このように過去形のイメージに関しては「心理的キョリ」と「時間的キョリ」と覚えていただくと、理解が深まるように思います。

仮定法未来など、一見「例外では?」と言われそうな単元がありますが、それらについては今後、仮定法の単元をまとめるときに記載いたします。