完了形の単元が若干長くなってしまって申し訳ありません。
たぶん今回か次回で終わらせることができると思いますので、もうしばしご辛抱ください。
さて、今回は完了形の中で最もイメージがつかみづらい(と勝手に思い込んでいる)完了・結果用法です。
もっとも過去形との違いが区別しにくい用法ではないでしょうか。
雑な解説なんかをみると、「~してしまった」が完了形、「~した」なら過去形なんて書いてあったりします。
これじゃあまりにもわからなさ過ぎる。
したがって完了・結果用法は、ちょっとだけ詳しく説明しようかと思います。
前々回から強調していますが、完了形の基本イメージは「一定期間を対象領域にした時間概念」です。
ちょっと継続用法や経験用法と比べると違うように感じてしまうもしれませんが、結果・完了用法だってあくまでたかが「完了形」。
基本イメージに違いはありません。
では完了・結果用法では何が「一定期間」続くのでしょう?
下の例文で考えていこうと思います。
まずは完了用法
I have just eaten lunch. (わたしはちょうどお昼御飯を食べ終わったところだ。)
この文章を分解すると「ご飯を食べる」+「食べ終わる」という要素に分けられます。
「ご飯を食べ終わる」にはまず食べていなければなりませんから(笑)
ある動作を行って、それを終えるためには一定の時間が必要ですよね。
だから「完了形」なんです。
次は結果用法です。
特にニュアンスがつかみづらい結果用法ですが、こちらもどこに「一定期間」という概念が隠れているかわかれば納得していただけることと思います。
He has gone to America. (彼はアメリカに行ってしまった。)
結果用法で一番有名な[have gone]の例文です。
この例文では、「彼がアメリカに行った」という意味に加えて、「そして今も帰らない」という意味が含まれます。
つまり「彼がアメリカに行く」という動作の後の行動にまで縛りを加えているのです。
ここに「一定期間」の概念が当てはまります。
完了・結果用法をまとめると
完了用法は(今まで~していて)今終わったところである。
結果用法は過去の事実だけでなく今の様子もわかる。
ということができます。
つまり「その動作より前の行動まで言及しているのが完了用法」で「その動作から後の行動まで言及しているのが結果用法」ということです。
全部まとめると
①一定期間動作が続く場合は「継続用法」
②一定期間に行った動作の回数ならば「経験用法」
③ある動作の前後の一定期間に言及するものが「完了・結果用法」
といった具合です。
全部「一定期間」を対象にしていますよね。
この考え方があれば、ほんの少しだけ完了形に向き合う時の負担が軽減できると思います。
完了形の文章に出会ったときにはゼヒ一度意識してみてください。
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