新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



視聴率が高い=面白いって思ってる


松本人志さんがよく、素人は視聴率なんて知らんでいいと発言しています。
若干商売相手でもある視聴者を下に見ているように聞こえなくもないですが、松本さんが言うことも最もな気がします。


もともと視聴率って、テレビ側がスポンサーに提示する、広告販売の参考資料なんですよね。
どの番組がどの位の影響力を有しているのかを見る指標。
それが視聴者にわかるようになると、データとしての信ぴょう性が低くなってしまうと思うんです。

視聴者が自分が面白いと思うものを見るのではなく、視聴率が高い=面白いと思うようになるから。
本来の視聴率とは、どれくらい視聴者に支持されたかを示す指標です。
面白かったり、話題を集める事ができたら、結果として視聴率が上がるという仕組み。

視聴率が一般の人に開示されるようになると、僕らは視聴率が高い番組=いい番組と考えるようになってしまいます。
つまり僕らの面白い・つまらないの判断基準が、視聴率に由来するようになってしまうわけです。

面白いから視聴率が高くなるのではなく、視聴率が高いものが面白いというようになってしまう。
視聴率を開示することによって、原因と結果が入れ替わってしまうわけです。
そうなるとコンテンツを提供する側は、大衆に迎合した映像作品を作らざるを得なくなります。

結果として、テレビのコンテンツは日本人全体の平均値付近に分布する人が好むような作品ばかりになる。
勧善懲悪のストーリーをベースにしたドラマだったり、パッとしない子達が努力で成功していく物語、ひな壇で話す芸人とテロップ尽くしのバラエティ。
視聴者に1番受け入れられるように作ろうとしたら、こういった王道ものになるに決まってるんですよね。

仮に偏差値で言うとするならば、テレビで流すのは、偏差値で46~54の人にウケる番組。
単純にそこに分布する人が1番多いから。
ネットの台頭で情報感度が高い人たちがそちらに流れた分、ターゲットはもう少し低い位置にあるかもしれません。
そうなってくると、報道は事件の本質を専門的に語るものよりも、当事者の人柄やスキャンダルに焦点を当てたものになるし、お笑いは複雑な伏線が張られたような本格漫才よりも、テンポとノリで笑いを提供してくれるものなってしまいます。
見ている人がバカだって言いたいのではなく、テレビ製作者が偏差値46~54くらいの層にウケるものは何かって考えたらその位下に見てるだろうってお話です。
だってあの人たち、むちゃくちゃ頭いい人たちでむちゃくちゃ給料高い人たちだから。

マスコミの採用試験って難しい筆記試験があり、幾つも面接を受けて、何百倍の倍率を通ってやっと採用なんですよね。
だから彼らにとって基本的に偏差値が低い人たちの感覚なんてわかるわけないわけです。
だから、自分たちが見たいものではなく、多分こういうのがウケるだろうってものを作るようになる。

自分と離れれば離れるほど、相手の感覚がわからなくなるので、相手への迎合度合いは増して行きます。
結果としてありきたりの構成の番組ばかりになる。

視聴率が開示されることによって、こうした負のループになるわけです。
よく最近のテレビはつまらんっていいますが、そうでなく視聴率が高い番組=いい番組だと思って見るようになった視聴行動の結果、あれが僕らの求めた番組なんですよね。
少なくともテレビ作る側の人はそう思ってる。
だから、テレビ番組を面白くしようとしたら1番手っ取り早いのは視聴率を開示するのをやめればいいわけです。
そうしたら自分たちが面白いと思うものを見るようになるから。

そうすれば番組の質も正規分布を描いて幅が広がるはずです。
テレビのコンテンツがもう少し多様化して欲しいと思うので、僕ら一般人が玄人気取りで視聴率がどうとかいうのはやめた方がいいんじゃないかって思います。