新・薄口コラム

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ワタミの赤字は福島と全く同じ「風評被害」

ワタミ創業以来初の赤字転落

これ、僕は完全に「風評被害」だと思います。
構造的には福島の放射能と全く同じ。
ブラックっていう「風評」が流れたのが原因で、業績が振るわなかった。

居酒屋業の業績不振は業界全般で起こっていることなので仕方がないにしても、介護業での伸び悩みは完全にワタミ固有の問題です。
人の人生を扱う仕事をする企業に対して、人材を過酷に使い捨てるっていう「ブラック企業」のイメージ定着はかなり大きなダメージです。
負のブランドイメージを流布することによって大きな損害を与える事を風評被害と言うならば、まさにワタミブラック企業批判も風評被害だと思います。

構造的には福島と全く同じ。
あえて非難されるような切り口で書きましたが、現象のみをとらえるならば福島の放射能イメージもワタミのブラックもさして違いはないように思います。
こう書いて予想される一番の反論はおそらく「福島の放射能は実態のないデマだが、ワタミは過酷な労働で死者が出ている」というものでしょう。
しかし福島の放射能が実態のないデマというのは違います。
事実として原発事故は起こり、放射能が飛び今も帰宅困難地域がある。
これは紛れもない放射能があるという「事実」です。
福島における風評被害とは、誇張された噂によって一部の地域に放射能の危険性があるだけなのに、それが県全体の危険性であると誤認識されてしまっていることにあるわけです。


「一部の地域の危険性」が「全体の危険」であるという噂が広まってしまうという構造を、そのままワタミに当てはめます。
地域を店舗に変えてみる。
一部の店舗で起こった過酷な労働実態が、誇張された噂によってワタミという企業全体の危険性であると誤認識されたというようになります。
店舗の部分を業界に変え、企業を事業と言い換えるとより顕著です。

福島が風評被害と言われるのが一部の地域の事が誇張され全体の事のように広がった点にあるのと同じで、ワタミブラック企業というイメージだって一部の店舗あるいは事業のイメージが誇張されて全体のものと思われることで発生しているんですよね。
その意味で構造的に非常に似ている。


しかし福島は放射能の事実を話せば風評被害と言われ、ワタミの過酷な労働実態を一部の者というと非難されます。
僕は福島は風評被害ワタミ風評被害でないという風潮に凄く違和感を感じます。

おそらく、僕らは風評被害っていうのを本質的な所とは別の部分で判断しているのではないかって思うんですよね。
「誤った認識を広めるのが悪い」という認識ではなくもっと非合理的な部分、感情的な部分で風評被害っていうのを捉えているのだと思います。

ワタミと福島の決定的な違いは、風評の相手が強者か弱者がってこと。
福島は風評の対象はそこに生きる人々です。
それに対してワタミの風評の対象は渡邉美樹会長や経営陣。
両者で決定的に違うのは、風評被害の被害者の立場であると言えるのです。

僕らは実は、風評被害が悪いと思っているのではく、風評被害で弱者が矢面に立たされることが悪いと思っているだけ。
むしろ強者が矢面に立っている場合は非難されて当然と考えているくらいだと思います。
弱者を守るための理論ではなく、強者を排除するための理論。
それを認めるのが嫌で、それぞれをまるで違う問題として認識しているのだと思います。


結局僕らは強者を弾弓する方向を好むんですよね。

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