新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



頭を遅く回転させる強さ

受験勉強において、僕はよく「思考のギア」という考え方をします。
車のギアには何段階かの切り替えがついていて、上に上げて行くほど回転が早くなり、逆にローギアにすると回転数が少なくなります。
ギアを上げれば上げるほど早く回転はするけれど、その分馬力は弱くなります。
反対にギアを下げると回転数は下がる代わりに、大きな力が発揮できる。
車を停止した状態から動かす為に使うのはローギアです。

思考にも回転は早いけれど軽い答えしか出て来ないトップギアの思考と、回転数は遅いけれど深く強い思考が存在します。
受験勉強では意図的にこの二つのギアを切り替える練習をすることが不可欠です。
大学受験の勉強をするにあたって、この低速ギアに切り替えた思考法を身につけることが不可欠になってきます。
しかしなかなか学校のテストや小問題を解いているだけでは身につきません。
かなり意識して遅い思考をする訓練が必要です。

具体的にどうしたらよいのか。
その話をするために、まずはトップギアの思考法についてまとめたいと思います。
トップギアの思考法とは、問題を見てできるだけ早く答えを出すようなスキルです。
代表的なものは英語の単語テストだったり計算問題。
こういったものは見た瞬間に答えを導き出すスピードが重要になってきます。
一方で公式や決まった型をいかに頭から引き出すかという力を問われているため、複雑な思考はしなくていい。
このように、軽い思考を素早く行う力をトップギアの思考法と呼びます。
トップギアの思考だと素早く答えを導く事はできるけれど、パッと思いつくような物にしか使えません。
つまり応用問題にはあまり向いていない思考法なのです。

トップギアの思考法に対して、ゆっくり深く考えるのが低速ギアの思考法です。
こちらは瞬発力で解くような思考と違って、その問題は何を問うているのか?このもんだいてこの問題で出題者が聞こうとしていることは何なのか?と、あえてゆっくりと頭を回転させることで、深く問題と向き合う思考法です。
応用問題を深く考えて解いて行くには、まず問題にじっくりと向きあい、どうやって解こうかと何度も試行錯誤する訓練が必要です。
たとえば数学なら、手がつかない問題であっても最低10分は考えてみる。
国語や英語なら30分くらいで時間をはかって、その時間いっぱいを使い切って解く練習などが効果的です。
大切なのは「時間をかける」こと。
僕たちはよほどのことがないと、日常でローギアで物事を考えるということをしません。
そのためあえて時間をはかって、その時間いっぱい考えるような練習をすることが重要です。

基礎は身についてきたのに、応用問題は歯が立たないという人の多くは、このローギア・低速ギアの思考法に慣れていないことが原因です。
夏休みの後半になってくるこの辺で、少しずつ「頭をゆっくり回転させる」練習をしてみるといいと思います。
低速ギアの思考を身につけることで、応用力が飛躍的に高まります。

思考のギアという考え方の元ネタです(笑)

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