新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



子供は大人の「人生」ゲーム2周目じゃない〜暗殺教室感想〜

一回目に苦労して攻略したゲームをクリアすると、今度は強い武器を持った状態で2周目に挑戦することができる。
最近のRPGによくある設定だ。


こんなナレーションから始まった、先週のジャンプに掲載された「暗殺教室」。
主人公の男の子、渚くんとお母さんの関係が描かれています。
渚くんのお母さんは、自分の息子のためを思い、理想の将来を歩めるようにとあれこれと息子に教えます。
しかしそれは「お母さんの思い描く理想」であって、同時に自分が叶えられなかった夢を渚くんに「正しい道」だと教えているだけであるというお話です。

このお話、教育に関わる者として、すごく考えさせられました。
渚くんのお母さんは、悪意なんて微塵もありません。
本気で息子の将来のためを思ってる。
しかし、そこで思い描くことのできる「成功のイメージ」っていうのんは、自分が経験した範囲内で想像できるものでしかないわけです。
こういうパターンって、よくあるように思います。

その「理想の答え」は、当人の努力の程度で到達できた限界点でしかなく、その先にもっと大きな可能性が広がっているという可能性に気づいていない。
もし自分の子供が当時の自分よりもずっと努力して、ずっと一生懸命動いていたとしたら、、、
親以上に広い可能性がその子の目には映っている場合だってあるわけです。
そのことに大人が気づけない。
たいていは「この子は社会のことがわかっていないから」といって、終わらせてしまう。

暗殺教室の今回のシリーズは、まさにそんな家庭の一場面を扱っていました。
これ、個人的にちょーアツいです!
こういう問題にマンガという体をとって踏み込むところに、作者の問題意識みたいなものを感じました。
こうした親子の問題に悩む渚くんに対し、担任の殺せんせーは「顔色を伺うだけでなく、自分の意思をはっきり伝える」ことが大切と伝えます。
このワンフレーズがなければ、単なる親のわがままを描いて、子供の共感を求めにいった作品になっていたと思います。
しかし作者は子供たちの身の振り方もそれとなく注意することで、子供たちも当事者としてテーブルにつかせることに成功している。
この辺のバランス感覚もさすがだなぁと思いました。


とまあ、子供が読んでも深く考えさせられるストーリーにはなっていますが、やはり僕は子育てをしているお母さま、お父さまにこそ読んで欲しいシリーズです。
少年マンガでよくそこまでぶっこんだなと思った今回のシリーズに限らず、教育とは何かを、改めて考えさせてくれる場面が多々ある「暗殺教室」。
前にも紹介したことはありますが、やはりオススメの作品です。