There is no Vingが何で動名詞の否定なのに[not Ving]じゃないのか?
動名詞の単元でよく出てくるThere is no Ving(~できない)という構文。
[no Ving]で「~できない」と丸暗記してしまっている人も多いと思いますが、よく考えたら不自然な形です。
動名詞の否定は直前にNotではないのか?と。。。
先日こんな風に質問をしてくれた生徒さんがいたので、理屈を考えてみました。
There is/are構文の性質から攻略してみたいと思います。
There is/are構文の訳は「~がいる/ある」です。
この訳にあてはめて以下の二文を比べてみます。
①There is no apple on the desk.
②There is not an apple on the desk.
一つ目①の文は直訳すると「机の上にゼロのリンゴがある」という訳になります。
机の上にリンゴがゼロ個だから「机の上にリンゴがない」と意訳されます。
次に②の文章。
「机の上に1つのリンゴがない」
There is/are構文の否定の訳に忠実に直訳するとこんなカンジです。
で、いくつあんねん?ってお話(笑)
「リンゴが1つあること」を否定してしまうと、「リンゴが1つない」ということは説明できても、リンゴが一つもないということを表せません。
(リンゴが5個とか10個あるのかもしれません。)
このように、There is/are構文の否定を使うと(まあ動名詞の否定と捉えるのならば微妙に違いますが)少し意味が変わってしまいます。
この文章は「Vすることがない」ではなく「ゼロ(%)のVすること(可能性)」があると訳すのが適切なんですよね。
動名詞の単元に出てくるので、no+Vingという形に注目してしまいがちですが、この構文の正しい理解はThere is/are構文のSの位置に動名詞が使われているということです。
ちょっと分かりづらいかもしれませんが[There is (no+Ving)]じゃなくて[There is no S(=Ving)]みたいな。
Vすることを否定するのではなく、Vすることの可能性がゼロであることを伝えたい構文なのでここはnotではなくnoが正しいという認識になるというわけです。