新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



地方活性のアイデア②〜ネットと勝負するためのリアル店舗の最大の価値!「体験価値」と「商品価値」という考え方〜


この辺の記事を読んで、やっぱりネット時代のリアルな産業のキーワードは「体験型」なのだろうなあと感じます。
もちろんつきたてのお餅は美味しいとかはあると思いますが、そこまでお餅にこだわりのない大部分の人は、単にきな粉餅を食べたければおそらくネットで一番上に出てきた物を注文して終わりだと思います。
しかし、リアルで職人のとんでもない技術を見れるのなら、わざわざ足を運んで見たくなる。
多分、この地域に行く機会があったら、思わず立ち寄ってしまうと思います。
ここではお餅そのものというよりも生で職人の技をみて、それをその場で口にするという「体験」が価値になっています。

二つ目のホストに関しても同様のことが言えます。
ホストと聞くと、どうしても僕の中では女の人を口車に乗せてボトルを頼んでもらうという印象が強かったのですが、当然そんなんで長く続くわけがないんですよね。
何かしら女性がボトルを頼みたいと思わせる「価値」があるから相応の対価を支払うはずです。
高級感もお酒も、イケメンが横に座ることも確かに価値ではあると思いますが、それだけではおそらくあの金額にはなりません。
それなら執事カフェみたいなイケメンカフェでも、少しシャレた居酒屋でずっと安く代替可能です。
そうではなくて、「そのホストを応援する」っていう体験が1番の価値になっているように思います。
コンテンツとしてのクオリティではなく、そこで頑張るプレイヤーを応援するという「価値」を商品にする。
高校野球箱根駅伝、今のアイドルも基本的にはみんなこの構造です。


そして最後のファスト家具のIKEAの記事。
これも前の二つと同様で、商品そのものではなく、そこでの体験にユーザーが価値を見出しているといえます。
ただ家具を買いたいのであれば、家でボタン一つで注文して、家まで届けてくれるネット販売が1番便利であるに決まっています。
わざわざ自分で車出して買って、荷物を車まで運んで、、、なんて面倒くさい。
それこそ今ならスマホがあるので、家具屋さんに行って実際に目を通して気に入ったものをネットで注文すればいい。
それにもかかわらずIKEAが人気なのは、そこで「海外の雰囲気を体験できるから」だと思うのです。
IKEAの店内には、当然そのお店の家具が並んでいるため、そこには外国のライフスタイルがディスプレイされています。
そんな、異国の空気感の中で商品を選び購入する。
この「体験」が大きな価値になっている気がします。


僕は大道芸が好きで、出先で大道芸人を見かけると絶対に最後までみてしまいます。
その位大道芸自体は好きなのですが、YouTubeなどで大道芸をみるときは、それほどまでには惹きつけられません。
成功を左右する機構などの諸条件、人集めをするために芸以外にあの手この手を使う芸人さんのアドリブ感、そして何より成功した時の周りの観客との一体感に価値を見出すから、大道芸に足をとめてしまうのだと思います。


IT技術が普及して、あらゆる産業がネットで代替されるようになった現在、リアル店舗での商売は、この「体験価値」を明確に想定できるかどうかに左右されるように思います。
この前、高所得者をターゲットにしたようなスーパーに偶然入ったのですが、そこは従来のスーパーと全く違う内装と商品配置でした。
通常のスーパーだと、四角いお店の中にコの字型になって野菜コーナー、鮮魚コーナー、肉コーナー、惣菜コーナーの順に並びます。
そして真ん中の空間に生活雑貨が置かれます。
この前入ったスーパーでは、こうした従来のスーパーのひな形のようなスタイルを排して商品が陳列されていました。
黒基調の入り口と天井に、木目調のフロアデザイン。
入り口に入ると花屋とパン屋があります。
円形のフロアには、余裕を持たせて商品が並んでいました。
カラフルな野菜は店内の壁に沿った冷蔵棚に、そして、真ん中には、木材で作られた商品スペースに緑の野菜が各々置かれていて、森をイメージさせてくれました。
生活雑貨やお酒などは全て二階という、徹底して雰囲気を重視した作りです。

もちろん毎日使うスーパーが全てなくなることはないでしょうが、仮に生鮮品が中継ぎ業者無しの値段で、ボタン一つで注文したら即日家に届くところまで技術が進化したら、少なからずスーパーの経営は厳しくなるはずです。
そんな中でそこに行くといつ「体験」を提供する先のスーパーは、かなり明確に戦略を練っているのだと思います。

僕は従来の価値を「商品価値」、そこで得られる価値を「体験価値」と呼ぶことにしています。
そして、商品の価値をこの二つの合計と、比率で考えてみる。
最近こんな考え方をします。
それに基づいて今の教育業界はどうなのか、そして今後はどういう価値構成になっていけばいいのかをよく考えたりしているのですが、文字数が多くなってしまったので続きはまたいつか書きたいと思います。

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