新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



テスト前日の深夜で焦っている高校生をちょっとだけ助ける勉強法(仮)

僕は質問対応をする際、自分「らしさ」を出すために、意識的に構造論を持ち出す事があります。
構造論とは、問題における飾りの部分に惑わされず、その問題で出題者が問いたい内容を露わにするということ。
一見全く違うものに見えても、実は構成要素は同じであるというものが、身の回りには数多く存在します。
例えば肉じゃがとカレー。
女の子に得意料理を聞いて肉じゃがとカレーなんて言われると、僕たちはついこの子は色んな料理が作れるんだなと感心しそうになってしまいます。
パッと聞くと和風の肉じゃがとインド料理の代表とも言えるカレーはまるで違う料理に聞こえますが、構成要素を見るとほとんど違いがないことに気がつきます。
ジャガイモ、人参、玉ねぎ、牛肉に火を通して、最後にみりんと醤油をベースに味付けをすれば肉じゃが、ルーを入れればカレーになる。
この二つは完成形こそまるで違う料理に見えますが、要素で見てみるとほとんど同じ料理なのです。

カレーと肉じゃがの話は岡田斗司夫さんの受け売りなのですが、料理以外にも構造的に同じというものはたくさんあります。
もうひとつ、音楽で例を挙げたいと思います。
たとえばAKB48の「ヘビーローテーション」と徳永英明の「壊れかけのRadio」。
時代も曲調も全く違いますが、サビのコード進行を抽出するとどちらも同じ「カノン進行」です。
乗っかっているメロディやイメージがかけ離れているため、同じとは思えませんが、構造的に考えると非常に近い二曲と言えます。
勉強でもこれと同じように、様々な装飾でまったく違うものに見える問題でも、核を探したら実は同じというものが数多く存在します。

たとえば静物の力の問題であるならば、鉛直方向と水平方向に影響を与える要素を分けて等式を立てれば必ず解ける。
英語で使役動詞の知識を問う問題であれば、動詞の種類と保護に来る形を抑えればいい。
2次関数なら、突き詰めたら式を求める問題か関数を求める問題か範囲を求める問題の3種類に分類できる。
こんな風に、各科目・各単元毎に構成要素は決まっています。
それを先に抑えてしまおうというのが僕の基本的にな考え方。

もちろん、勉強を進めて行けば、上の様な解き方ではどうしても解けない問題も出てくるかもしれませんし、何より要素を見抜くことが非常に難しい問題も出てきます。
しかし、ひとまず最大公約数的に全体像を抑えようとするならば、要素を見抜くというのが1番効率がいい勉強方法であるように思います。
丸暗記した科目の知識は他の単元、まして他の科目では使えませんが、要素分解の力は科目の壁を飛び越えます。
英語で出てくる文型の知識はそのまま漢文に応用できるし、関数やベクトルの知識は物理の力に直結します。

先の料理の例に合わせると、僕はもうひとつ調理実習をすると手順通りにやったのになぜか珍プレーな一皿に仕上る班の話をします。
彼らは完璧にレシピ通りに作ったと思っている。
しかし必ずどこかで見落としがあるわけです。
調理のポイントを抑えていれば気づくことができるのですが、レシピの手順にしか目の行かない彼らでは決して気づきません。
で、結局理由も分からず生煮えの人参が入ったご飯ができたりする(笑)
逆に、要素をしっかりと抑えられている人は、多少の手順ミスがあっても、結果的に整った仕上がりになります。
勉強でも同じです。
手順を追うのも大切ですが、同時にコアとなる要素に意識を傾ける。
テスト前日で焦っている人ほど、実践してみると有効であるように思います。

アイキャッチは御岳山をベースに作ったデザイン
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