新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



昔話からレトリックをとってみると意外とゲスな話が多かった

桃太郎にかぐや姫、金太郎に浦島太郎。
今でこそ子供に親しまれる童話として広がっていますが、もともとあれらができたきっかけは、大人の事情をうまくオブラートに包んで子供向けにしたものではないかと思っています。
巧みなレトリックと幻想的な設定で子供が聞いても素直に楽しめる物語として成立しているけれど、そういった「飾り」の部分を全て取っ払ったら、結構卑猥な物語の骨格が現れます。
岡田斗司夫さんが何気無く「桃太郎って久しぶりにお婆さんに生理がきてお爺さんとやっちゃった話でしょ?」と言っていたのを聞いたのがきっかけで、色んな童話について「元ネタ」を考えてみたら、意外と面白いものが多かったので幾つか紹介します。

①桃太郎〜久しぶりに生理を迎えた老婆の話

毎日コツコツと働くお爺さんとお婆さん。
ある日お婆さんがいつものように川へ洗濯に行くと、川上から大きな桃が流れてきます。
不思議に思ったお婆さんはその桃を持って家に帰ります。
お爺さんにそれを見せるとワクワクして開けてみようとする。
桃を二つに割ってみると小さな男の子が現れた。
桃太郎は元気に育ち、大きくなると村人を悩ませる鬼たちの住む鬼ヶ島に鬼退治に出かけます。
仲間と協力して鬼をやっつけて、お爺さんとお婆さんと幸せに暮らしました。

ざっくりとストーリーを追うとこんなお話です。
このあらすじの中から余計な修飾部分を削って、話の骨組みだけを取り出します。
あるところに2人の老人がいる。
ある日、老婆の側は毎日と同じ生活をしていると、いつもと違うイベントに出会う。
家に帰り老父に話すと喜ぶ。
イベントに触れると子供を手に入れる。
手に入れた子供は老夫婦を悩ます問題を解決する。
ストーリーの骨格はこんな感じでしょう。
桃太郎でベースになっているのは「老夫婦が子供を授かり養ってもらう」という構成です。
因みにこれを誰かに聞いてもらえるように面白おかしく語ると、岡田さんが言ったように「久しぶりに生理がきて、お爺さんにそれを話すと喜んでセックスして、元気な子供が生まれたというゲスな話」という表現になるのだと思います(笑)

竹取物語〜不倫して授かった子供を取り上げられる話〜

竹取物語もなかなか面白い構成であるように思います。
竹を採って生計を立てていた男がいつものように竹を取りに行くと、筒の元が光っている竹を見つけます。
不思議に思ってその竹に近づき、思い切って竹を切ってみると、非常に小さな女の子が入っています。
その子を家に連れて帰ると妻のお婆さんは非常に喜びました。
今まで子宝に恵まれることのなかった二人は、その女の子をかぐや姫と名付け、大切に育てます。
やがて時はたちかぐや姫は立派な娘に育ちました。
その可愛らしさは噂になり、方々から縁談が舞い込みます。
しかしかぐや姫はどれも受けることはありません。
ある日、かぐや姫はお爺さんとお婆さんに対して、私はこの世界の人間ではなく月に帰らなければいけないと伝えます。
絶対に嫌だと思う老夫婦。
なんとか引きとめようとするけれど、結局願いかなわず、かぐや姫は月へと帰ります。

長いお話を思いだしながら書いたので、細部に間違えがあったらすみません。
こちらも構成だけを取り出してみたいと思います。
仕事をしている初老の男がいる。
いつもの様に仕事に出掛けると、いつもと違うイベントに出会う。
光った「何か」に惹かれて近づく。
子供を手に入れる。
家に連れて帰り、妻と一緒に子を育てる。
子供はやがて立派で美しい娘へと成長する。
娘は評判になり多くの結婚の申し出を受けるが、どれも首を縦に振ることはない。
やがて娘は老夫婦に衝撃の告白をする。
老夫婦は娘を手放さまいと抵抗するが、抵抗虚しく娘を本来の親の元に返すことになる。
こんな感じでしょうか。
お爺さんが興味を持って近づいた「光る竹」を、仕事中に出会った綺麗な女性として捉えると、不倫して子供が出来てしまい、引き取って育てた話みたいになってしまいます。
時が経ち、当時の不倫相手の親家族から、うちの唯一の跡取りを返せと圧力がかかる(かぐや姫は月の世界のお姫様という設定)。
老夫婦はそれを拒むが権力を持つ相手に対して抵抗する術もなく、女の子を奪われてしまう。
昼ドラ風の語り口にするとこんなストーリーです。
決して微笑ましい感じではない(笑)


昔話には、健全な体を装ってはいるけれど、話のプロットをとってみると意外とエグいというものが結構あります。
どこかで子供を授かる系には十中八九言えること。
子供向けにするために装飾された「飾り」の部分をとって俗っぽい解釈をすると出てくる意外な構成。
そういう部分を探すという読み方も昔話の楽しみ方の一つなのではと思います。
こんな捻くれた読み方、何も生み出さないのだけれど。。(笑)

アイキャッチ柳田國男さんの「遠野物語

遠野物語―付・遠野物語拾遺 (角川ソフィア文庫)

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