新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



浦島太郎をキャバクラに始めて行ったオッサンと仮定すると全ての辻褄が合う!

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いじめられている亀を助けた浦島太郎。
そのお礼にと浦島太郎は竜宮城へと招かれて、この世のものとは思えない楽しい時間を過ごす。
一つのお土産をもらって竜宮城から帰る浦島。
家に着いてもらった玉手箱を開けてみると、煙が吹き出して浦島太郎はお爺さんになってしまう。

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浦島は好意で亀を助けたのに、なんで最後にとんでもない仕打ちを受けなければならないのだと、イマイチ納得の行かない人も多い浦島太郎のお話です。
僕はこの話って、実はキャバクラに始めて行ったおっさんの話なんじゃないかと思ってるんです。
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中々お客を捕まえられないキャバクラのキャッチをしている新入りが辛そうにしている。
その姿を不憫に思っていたところ偶然そのキャッチと目があってキャバクラに行ってみることになる。
やってきたのはクラブ『竜宮城』
ついた場所は絢爛豪華な内装で、目の前に並ぶ豪華な盛り付けのご馳走。
おまけに何人もの可愛い女の子が自分をもてはやしてくれる。
おっさんはそこで夢の様な時間を過ごした後、ひどく酔っ払って一つの伝票を受け取る。
これが玉手箱。
翌朝二日酔いの頭を抱えながら財布を見るとそこにはとんでもない額面の請求がある。
驚いて一気に老け込みましたとさ。
めでたしめでたし。

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情緒も微笑ましさも全くない浦島太郎になってしまいますが、僕はこの解釈が個人的に気に入っていたりします。
そんなおバカな解釈はさておき、この浦島太郎のお話、改めてみるとやっぱり不自然に感じられます。
助けた亀にお礼がしたいと言われて招待されたのに、最後に渡されるのが貰い手を老けさせる玉手箱をじゃあ理不尽すぎます。
実はこの話、古典に元ネタがあって、その所々をカットしたものが現代に伝わっています。
冒頭の幾つかと、最も大事な終わりの部分が丸々カットされているのです。
だからこんな、初キャバクラに行ったおっさんの感じたことみたいなお話になってしまったわけです。

元ネタとされる古典作品は幾つかありますが、個人的に一番読みやすいのは室町時代?の御伽草子の中に出てくるものだと思います。
御伽草子の中では、浦島太郎は磯で釣りをしていたところ、一匹の亀を釣り上げます。
釣り上げた亀を見て「亀は万年というくらい縁起のいい生き物だから、見逃すことにしよう」と言って離します。
現代で言うところのキャッチアンドリリースです。
で、翌日も同じ磯で釣りをしていると、遠くから綺麗な女がのった小舟がフラフラとやってきます。
女に事情を聞くと、嵐にあって皆が海に放り出される中、私ひとりだけが生き残ったのだとか。
「どうか私を元の国まで連れて行って下さい。」と頼まれて断れない浦島は、女を故郷まで送り届けることにします。

この辺が大分今の浦島太郎と違うところですよね。
絵本にしたとき、亀の背中に乗って浦島は竜宮城に行くことになっています。
背中に男を乗せられるサイズの亀が竹竿で釣り上げられたらあまりにもリアリティがないから、替わりに「いじめられた」という設定にしたのでしょう。


女を故郷に送り届けると、そこは竜宮城と呼ばれる国でした。
女はそこの姫であることを打ち明けます。
身分を明かした姫は、ここまで送り届けてくれた浦島に自分と結婚して欲しいと伝えます。
浦島はこれを受け入れ竜宮城で暮らすことに。
3年ほど幸せな生活をしたあと、浦島はさすがに国に残してきた年老いた両親が気がかりで、一度元の国に帰りたいと姫に伝えます。
姫はさめざめと泣いて、自分があの日浦島に助けてもらった亀であることを打ち明けます。
浦島が国に帰ることを引き止めることもできず、姫は別れ際に一つの宝物を渡します。
それが玉手箱。

これだけ聞いて最後の顛末を浮かべると、中島みゆきさんばりの情念渦巻く女の復讐が玉手箱みたいになりますが、そんなことはなく。。

玉手箱を受け取り国に戻ると、そこはすっかり荒れ果てて、元の面影はありませんでした。
やっと一軒だけ見つけた小屋に住む老人にことの経緯を話し、両親について尋ねると、ある所へ連れて行かれます。
目の前にあったのは両親のお墓。
自分が竜宮城で3年の時をすごす間に、現実の世界ではずっと長い時が流れていました。
両親の墓を前に失意に暮れる浦島の目に、姫から受け取った玉手箱が入ります。
「絶対に開けてはダメ」と言われていたその箱ですが、深い悲しみに沈んだ浦島にとっては、そんな忠告はどうでもいいものでした。
「もうどうにでもなれ」と玉手箱を開けたところ、三筋の煙が立ち上がり、それを被ると浦島はたちまち鶴へと姿を変えました。
玉手箱には、今までの浦島の寿命が詰まっていて、それを開けたことで浦島は千年生きるという鶴の命を手に入れるのでした。
浦島は永遠の命を手に入れて、姫の元へと飛んでいきます。
その後姫と一緒に神様となり、広く人々を助けることとなります。

ざっくりとこんなお話。
現代人の僕らにとってみると、これがハッピーエンドなのかそうでないのか、少し分かりかねる部分もあるのですが、当時の人にとって、良い行いをして永遠の命を手に入れるというのは間違いなくハッピーエンドです。
浦島太郎は徳を積んで報われるお話。
こんな風に全編通すと、あのお話も納得できると思います。
肝心のクライマックスを今の人には馴染みづらいという理由でぶった切ってしまったために、現在の浦島太郎みたいなことになっているのです。

浦島太郎は良い行いをしなさいという教訓噺であって、決してキャバクラ初体験のおっさんの話ではないみたい。


アイキャッチ柳田國男

海上の道 (岩波文庫 青 138-6)

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