新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



手品で論理的思考力を身につけよう!

昨日までの晴れた空を信じて、洗濯物を干しておいたらまさかの雨空。
慌てて洗濯物を部屋に取り込むところから一日が始まって、テンションが駄々下がり(笑)
そんな干す前よりも濡れた洗濯物を前にして、エントリの更新です。

手品は論理的思考力を身につけるための最高のツール

僕は中学時代から趣味でマジックをやっています。
僕は高校の職場体験から目上の方に連れて行って貰った食事の席まで、初対面の人とのコミュニケーションを取らなければならない場では、事あるごとにマジックでその場を乗り切って来たので、結構色々なタイプの人の前でマジックをやる機会がありました。
血中ヤンキー濃度の高い地元の友達や大学の超絶インテリ層の友達、公民館の企画で出会った2歳くらいの子供たちの前やお年寄りの前。
連れて行ってもらった寿司屋でマジックをしたら大将が買うんたからマジックのタネを出してきて「やり方教えて」と言われたことも(笑)

日本人の習慣なのか、年齢・属性にかかわらず、マジックをやるとほとんど全ての人がタネを見破ろうとします。
そして、同じく年齢・属性にかかわらず、実際にタネの核心に迫る人とそうでない人には一定の共通点があるように思うのです。

タネを見破れない人は現象にとらわれている

手品をしていると、ネタが終わったあとにタネを暴いてやろうとして、マジックに使ったトランプやコインを取り上げて調べようとする人がいます。
一見するとそう人の前が1番マジックをしづらいように思うかもしれませんが、実は1番やりやすいのがこの人たちです。
トランプやコインを調べようとする人たちは「現象」にとらわれています。
例えば真ん中に入れたはずのトランプが指を鳴らすと上に上がってくるというマジックであれば、気づくと上に上がってくるトランプの仕掛けがあるのではないかと思っています。
現象を見てそこからタネを見破ろうとするから非常に騙しやすいのです。

一方で、タネを簡単に見破る人は、常に現実をベースに考えます。
自分の周りで起こることからマジックの現象を分析する。
例えば先の指を鳴らすと上に上がってくるトランプでいえば、まずカードが上にあがってくることはない。
とすると考えられるのはカードが複数あったか、もともと真ん中に入れていないかのどちらかである。
僕はタネを見破った人に必ずどうして分かったのかと聞くのですが、タネを見破れる人のほとんどがこんな感じで答えてくれます。
現象ではなく、現実をベースに地に足つけて考える。
これがタネを見破ることのできる人の共通点です。

勉強ができる事とマジックを見破ることは同じ

マジックを見破れる人と見破れない人の違いは、そのまま勉強の得意な人と苦手な人に置き換えることができます。
勉強が苦手な人ほど書く問題の見た目にとらわれてしまう。
例えば、二次方程式であろうが関数であろうが、それが三角形の面積を求める問題である以上、基本は[底辺×高さ÷2]がゴールなはずです。
見た目や出題された分野、知識は違ってもそこは揺るがない。
勉強が得意な人は二次方程式で出てこようが関数で出てこようが、それこそ図形の問題で出てこようが、三角形の面積と見たら底辺と高さを考える。
単元が違っても、やってることは同じに見えているわけです。

一方で勉強が苦手な人ほど出題された表現に惑わされます。
二次関数ならどう考えたらいいのだろう、、
方程式ならば何を文字で置こう、、
などなど。
表面に惑わされて、同じ三角形の面積を求める問題なのに、全く違うものとして認識してしまうわけです。
勉強もマジックと同じで、表面的な現象に惑わされることなく核を見抜く力が求められます。

論理的思考力を身につける手段としてのマジック

現象にとらわれることなく核を見抜く力のことを論理的思考力と言います。
冒頭でも書いたように、マジックをする立場からするとタネを見破るようなマジックの見方はあまりして欲しくないのですが、論理的思考力を身につける訓練としては、マジックを見破ろうとすることほど力になることはないと思っています。
何しろマジシャンは、極めて論理的に技を組み合わせて不思議な現象に組み立てた上で、身振り手振りや口と表情で一つの不思議な現象へとしたてあげているのです。
タネや仕掛けは不思議な現象を起こすための、緻密なロジックです。
それをあらゆる技術を使って観客の目を逸らそうとします。
それのタネを身破ろうとするのなら、徹底的に現実ベースで仮説を立てて考えていくしかありません。
こんなに論理的思考が欲求される活動はそうないと思います。
論理的思考力を身につけたかったら、ロジカルシンキングの勉強本に書かれているツールを覚えるのもいいと思いますが、マジックのタネを見破る練習なんかをしてみるのも面白いような気がします。

洗濯物が乾かない。。

アイキャッチはマジシャンの必携本「カードマジック辞典」

カードマジック事典

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