新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



テレビをひとつの劇団と捉えると大物芸人の説明がつく

タモリ、さんま、ビートたけしのビック3にとんねるずダウンタウン
お笑い芸人さんたちがよく言う、上の人たちの壁について、劇団にすごく似ている気がします。
小劇団の鉄則は「主役をしたければ自分で劇団を立ち上げること」です。
今テレビの最前線にいる芸人さんたちって、ちょうど劇団立ち上げの時に所属していた初期メンバーに近い立ち位置です。
バラエティが一気に普及していくその過程全てを作り上げてきた人たち。
そのバラエティという「小劇団」を作り上げた人たちだから、ハコが大きくなっても前線に出てきていると考えたら極めて自然な流れです。
だって自分たちで育てた「劇団」なわけですから。

何の番組か忘れましたが、「俺ら40代で若手って呼びますからね。あの人たち(ダウンタウンとんねるず)の同年齢の時と比較するとありえへん。」と言っていました。
確かに、40さいくらいまでの芸人さんでバラエティのひな壇といった印象です。
ネタを披露してそれを受け入れられるとバラエティのゲストに呼ばれて、そこで頭角を表すとひな壇ポジションが与えられ、そこから司会者へ、そしてその先に大御所の人たちのポジションがあるという流れで今の芸人さんたちは競い合っているように見えますが、この選択肢って実は存在していないような気がします。
それはダウンタウン島田紳助さんが開拓してその後の一部の芸人さんが踏み固めてきただけの道であり、それが成功するための道筋ではないとと思うのです。
今だにテレビの一線で活躍する大物芸人さんはその道を開拓してきた人たちで、同じ方法で上に上がろうとしている人たちは必然的にどこまでいってもフォロワーです。
劇団の例で言うところの、売れた劇団に所属すれば人気が出ると思って所属した若手俳優みたいな感じ。
もちろん実力次第で活躍する場はあると思いますが、大前提としてそれを作った人がいつまでも主役を張るのは必然だと思うのです。
だとすればそもそもバラエティ番組という、大御所が作り上げたハコでトップを取れると考えることが間違え。

大御所たちが高齢化して引退すれば、やがて自分たちがその座につけると考えて今はひな壇にいるという戦略を選んだ芸人さんもいると思うのですが、僕はこの戦略は悪手だと考えています。
テレビを作ってきた大御所芸人さんたちがテレビの場から引退する頃に起こるのは、出演者の世代交代ではなく、テレビの終焉だと思うんですよね。
大御所芸人さんたちが作り上げてきた文化はひとりで回るようになって次の世代に引きつけられるのではなく、彼らの引退とともに消えていく。
なんとなく、そんな結末が待っているように思えてなりません。

毛色こそ違うものの、今のネット動画はちょうどダウンタウンとんねるず島田紳助やビック3と呼ばれる人たちが活躍した時期のテレビの熱気に重なるところがあります。
その熱気の中に入っていき、自ら開拓していこうという芸人さんはほとんどいません。
もちろん素人意見にすぎないわけですが、本当にのし上がってやろうという野心を持っているのなら、テレビですでに開拓された道で競争するのではなく、よりメタ的に考えて大御所芸人さんたちが切り開いてきたノウハウを当時と同じような熱気の中にある分野で活かした方が有効な気がします。