新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



成績を上げるために必要な3つのスキルと1つの基礎体力

僕は受験勉強において、成績を伸ばすのに必要な3つの感覚があると思っています。
コスト感覚と投資感覚、そして市場感覚です。
これに加えて、実際に勉強するためのベースになる、知的体力をつけることが、勉強において必要な基本姿勢です。
3つの感覚について説明する前に、まずは知的体力とは何かを簡単にまとめます。

知的体力とはなにか?

どんなスポーツをやっている人でも、筋トレは必須だと思います。
それは、各競技のスキル云々の前に、パフォーマンスを維持するだけの基礎体力が必要だからです。
どんなにずば抜けた技術やセンスがあったとしても、それを試合終了まで維持することができなければ、勝負には勝てません。
スポーツにおいて、技術と同じくそれを維持するための基礎体力が重要なわけです。

知的体力とは、これを頭の回転に当てはめた概念です。
当然頭を使い続ければ、思考の精度、集中力、発想力は低下していきます。
その低下の度合いは日頃の訓練によって決まるのです。
普段から長時間頭を働かせる習慣をもつ人であれば、長い時間頭を回転させていても、一定の精度を保つことができるでしょう。
逆に、考える習慣のない人では、たとえどれほどすごい頭のキレを持っていたとしても、そのキレを維持することができず、十分な力を発揮することはできません。
ちょうど、非常に才能に恵まれたスポーツマンが、練習をサボるのと似ています。

受験を想定するのであれば、最低でも5時間は頭の回転が一定以上に保てるように仕上げる必要があります。
十分な知的体力がないと、試験の後半になったときに、思うように頭が働かず、得意科目にもかかわらず大きく点数を落としたり、思わぬ難問に躓いて、焦ってしまい点数を落とすということが起きるのです。
試験本番で傾向が変わったからうまくいかなかったとか、思わぬところで失敗してしまったとか言ってくる人の多くが、この知的体力の不足による普段のパフォーマンスが発揮することのできなかったことが原因です。
普段の能力が出せれば、突然の傾向変化にも対応でき、思わぬ難問にも適切な処理ができる実力を持つ場合がほとんどなのです。
原因は単に知的体力をつけるのをサボったこと。
僕は夏休みには最低でも10時間くらい勉強したほうがいいと言っているのですが、その理由はここにあります。

このタスクにどれだけの時間を割くべきかというコスト感覚

よく、夏休みの課題に取り組もうとする時に、いきなりテキストを手にとって一ページ目から黙々と時始める人がいます。
そういう人を見ると、僕は必ず「その課題は何時間(何日)で終わらせる計画なの?」と尋ねます。
そうすると、ほとんどの子が答えに詰まってしまいます。

ある課題に取り組む際に、それに対しておよそどれくらいの時間をかける予定なのか、どれくらいの時間を割くべきなのかを想定する力がコスト感覚です。
時間が無限に存在するのであれば、こんなこと考える必要はないのですが、当然時間は有限です。
そもそも課題の提出期限は決まっているし、一日のうちで課題に費やせる時間だって上限があるはずです。
時間が有限である以上、絶対に忘れてはならないのが、このコスト感覚です。

ある課題に対してどれくらいの時間を割くべきなのか、やらなければいけないことを列挙したときに優先順位はどうするべきなのか。
こうしたことを常に想定する習慣をつけることが大切です。
無限に時間があって、完成するまで待ってくれるのは職人かアーティストくらいです。
期限がある以上、もっとも大切なことは、期限の時に完成していることでしょう。
どんなに完成度が高くても、仕上がっていないのであればそこに価値は生まれません。
コスト感覚を持つことなく課題を丁寧に解いていき、提出期限が間近に迫って全く間に合わないということに気づく。
で、結局後半は雑な仕上がりになってしまう。
真面目な人ほど、こうした状態に陥ってしまうように思います。
どのみち後半で焦って雑にならざるを得ないのですから、予め一問あたりに割ける労力はどれくらいかと想定して、有る程度割り切ることが大切です。

「努力は必ず報われる」はよい消費者のマインドセット

僕は努力は必ず報われるという人を見ると、「この人はよい消費者なんだな」と思ってしまいます。
僕は有るものに対して費用を払うと、絶対にそれに見合う対価が得られる価値交換を「消費」、有るものに費用を払うと、期待する対価を得られる可能性が手に入る価値交換を「投資」と読んでいます。
スーパーで野菜を買おうとお金を支払えば、間違えなく野菜は購入できるわけなので、これは消費です。
逆に、将来会社の価値が大きくなることを期待して企業の株を購入することは投資となります。

勉強は将来自分の成績が上がることに期待して、今の時間を費やしているわけなので、紛れもなく「消費」ではなく「投資」的な行為です。
それが投資で有る以上、期待するリターンが得られなかったとしても、当然のことなのです。
だって投資ってそういうものだから。
テスト前に頑張って勉強したのに成果が出なかった。
たまに、それで挫折して勉強を辞めてしまう子がいます。
勉強に費やした分の対価が必ず返ってくると思っていると、こうなってしまうのです。
勉強は払った分の対価が必ず手に入る消費的なものでなく、掛けた費用が戻ってこない場合とある、投資的なものであると有る程度割り切ることが大切です。
これから起業しようとする人に投資する人たちのことをベンチャーキャピタルと言いますが、彼らが投資に成功する割合は多くても1割程度だそうです。
10回投資して1度あたるかあたらないか。
勉強も多分それくらいを見積もっておいた方がいいように思います。

全体像を掴む力があるかないかで大きな差を生む

僕が勉強において最近1番意識しているのが、全体像を掴む力です。
一定以上のやる気がある人であれば、細部まで気を配るということはできるのですが、反対に、全体を俯瞰するということができない場合が多かったりします。
例えば、英語で細かな文法知識や応用表現を徹底的に覚えようとするのだけれど、その単元ではそもそもどんな知識を習うのかを説明できないというようなパターンです。
全体像を掴む力があるかどうかは、ある科目の何処かの単元について説明してもらうとすぐに分かります。
例えば英語の準動詞と聞いて、全体像を掴む能力のある人ならば、まず最初に不定詞動名詞・分詞の3つに分けられるという話が出てくることでしょう。
逆に全体像を掴むのが苦手な人だったら、いきなり「意味上の主語」、「分詞構文」と言ったように、具体的な文法知識の羅列になってしまうはずです。
自分は今何をやっているのか、この単元で学ぶことは何なのか、あるいはどの科目で
どの程度得点すれば、目標に達するのか。
そういった全体を俯瞰する力を、ちきりんさんの言葉を借りて、マーケット感覚と呼んでいます。



コスト感覚、投資感覚、そしてマーケット感覚の強さは、その人が育ってきた環境によるところが多くなってきます。
まわりにそういった考え方をする人が多ければ、無意識に3つの力は高くなるでしょうし、そうでなければ身につけようがありません。
もし自分に3つの力が足りないと思ったら、かなり身につけようと意識することが必要です。
(実際に僕はそうでした。)
コスト感覚も投資感覚もマーケットも、受験勉強だけの話ではなく、将来非常に役立つスキルです。
見方を変えれば、受験勉強はこの便利なスキルを身につける絶好のチャンスであるとも言えます。
これらの感覚と知的体力は、受験で終わることのない一生ものの力だと思います。
是非これから勉強を始める人は、この辺を意識して見てください。

アイキャッチは僕が1番好きな英語長文の参考書

大学入試英語長文ハイパートレーニングレベル1 超基礎編

大学入試英語長文ハイパートレーニングレベル1 超基礎編

大学入試英語長文ハイパートレーニング (レベル3)

大学入試英語長文ハイパートレーニング (レベル3)