新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



感情で話すひとに論理で語る人は絶対に勝てない

パソコンを持ち込んで、溜め込んだ作業をしようと入った祝日のファミレス。
占いのセミナーに必死で誘う女の人と、それを論理的に断ろうとするガテン系の兄ちゃんの二人組みが前に座っていました。
ロジックで語る兄ちゃんの話を聞き終えた直後の、女性の返答は「そうやけど」と「そうじゃなくて」(笑)
数分に一度聞こえてくる「この感覚はわかってくれるやんな?」の声。

ここ最近、僕が立てた仮説に「その主張が正しいか正しくないかに関わらず、感情で語る人間にロジックで語る人間は絶対に勝てない」というのがあります。
ロジックで話す人間は自分の感情とは別軸で、論理的に考えた結論を話します。
それに対して、感情で話す人には別軸で考えた「ロジックを機軸に考えた意見」という発想がない。
そのため、ロジックで考える人が感情で考える人を説得しようとすれば、もう一本の理論で考える思考を、こちら側がインストールしなければいけなくなります。
その分、余計なコストがかかるから、同じ熱量でぶつかれば、絶対に感情派の人間にロジックで語る人は勝てない。
もっともこれはロジックで考える側の意見です。
感情側で考える人たちの立場に立てば、「ロジックで考える人たちはいつも気持ちを全く無視している。数値や理屈じゃなくて、もっと生の感覚や人としての常識や人情みたいなものを考慮して欲しい。」みたいになるのだと思います。
ただ、抽象化して普遍性を求めるロジック型と、個別の案件に重点をおいて、特定の課題にフォーカスした対処法を考える感情型の人の間で、相手を普遍化した事象から具体的事例に視点を移させるのと、目の前の具体的事象から本人の発想が及ばない普遍化した視点を理解させるのとでは、後者のほうが圧倒的に労力がかかります。
専門書の内容を小学生でも分かる言葉で説明するのと、小学生を専門書が理解できる知識量まで持ち上げるのと同じくらいの労力差があります。

前の席でのやり取りを見ていて、この仮説はやっぱり正しいんじゃないかなと、ちょっと自信を持ちました(笑)



アイキャッチ岡田斗司夫さんの新著「頭の回転が速い人の話し方」