ざっくり大統領と首相の違い
昨日子供たちと雑談をしている中で、大統領と首相の違いを聞かれました。
言われてみればざっくりと、直感的に説明してくれている教材って、意外と少ないように思います。
ということで、ちょっとまとめてみようと思います。
※細部の説明や細かな正しさを無視して、直感的な分かりやすさを優先しているため、その点はご了承下さい。
大統領と首相の違いは、ざっくり言えば部活動の監督と部長のようなものです。
ほとんどの部活動に監督と部長がいるように、基本的にはどこの国にも大統領のような立場の人と、首相のような立ち位置の人がいます。
それぞれの国によって大統領と首相のどちらが力を持っているか、有名であるかは違います。
例えばフランスの大統領はオランドさんで、首相はヴァルスさん。
なんとも滅びそうな首相の名前は、僕たちはあまり耳にしません。
フランスの場合、大統領に政治的な力が集まっています。
ドイツの場合はどうでしょう。
真っ先に出てくるのが、強気なおばちゃんメルケル首相ではないでしょうか?
大統領はヨワヒムガウクさんという、優しそうな顔したおっちゃんです。
ドイツの場合、首相よりも大統領に権限があると言えます。
面白いのはロシアです。
現在の大統領はプーチンさんで、首相がヴェルルスコーニさん。
しかし2012年までは大統領がヴェルルスコーニで、首相がプーチンでした。
ロシアは大統領が連続3回行うことはできないため、プーチンさんは一度、首相の座に付きました。
しかし、僕たちが耳にするのは大統領でも首相でもプーチンさんの名前です。
ロシアの場合、その時の人物によって、どちらの発言力が強いかが(少なくとも現在までは)決まっています。
部活動の例えに戻りますが、原則部活動には監督と部長がいますが、チームによっては、監督がいなかったり、部長がいないということもあります。
監督が幾つかの部長動を掛け持ちしているとか、プロ野球でいうところのプレイングマネージャーみたいな感じです。
プレイングマネージャーに相当するのが、アメリカの大統領。
アメリカには首相はいません。
アメリカは、大統領が国のトップであり、同時に行政のトップでもあるわけです。
だから、絶大な力を持っています。
ここで、日本について見て見たいと思います。
日本には大統領はいませんが、代わりに天皇がいます。
大統領が国民によって選ばれる国のトップに対して、天皇は血筋によって継承される国のトップとしての立場です。
血筋によって継承される立場を、国のトップに据えている制度を、立憲君主制といいます。
日本以外にはイギリスなどもここに含まれます。
エリザベ女王は大統領でなくて「王」ですよね。
監督と部長という関係とは少し違うかもしれませんが、日本やイギリスにも大統領と首相のように、国のトップと行政のトップが存在します。
少し前の部分で、監督が部活動を掛け持しているという例えを書きましたが、イギリスの君主は、この複数の部活動を掛け持ちしているのに相当する立ち場です。
具体的にはオーストラリアとカナダの君主の役割も果たしています。
実質的に国を動かすのはオーストラリアならマルコム首相、カナダならハーパー首相ということになりますが、あくまで君主はイギリスの女王ということになっています。
アメリカには大統領しかいない理由や、なぜオーストラリアとカナダの君主はエリザベス女王が兼任しているのかという細かな話をすると、話が複雑になってしまうので、それぞれプレイングマネージャー的なアメリカの大統領、部活動を掛け持ちすると顧問のようなエリザベス女王くらいに考えておくのが妥当でしょう。
その方面に詳しい人に怒られそうな説明ですが(笑)
国民が選んだ国の代表と、行政の代表からなるのが大統領をもつ共和制。
そして血統で受け継がれる国の代表と、行政の代表からなるの制度を立憲君主制と呼びます。
逆にワポルのドラム王国やドフラミンゴのドレスローザは独裁に走ってしまった絶対王政の例です(笑)
ざっくりまとめると、国のトップの仕組みはこんな感じ。
確か大学時代の政治の先生はこんな感じのことを説明してくれていたような気がします(笑)
繰り返しになりますが、あくまで直感的な理解を優先しています。
細部の間違いは無視しているので、これが全てとは思わないで下さい。
アイキャッチは僕が政治学を習った先生が使っていたテキスト「政治学のすすめ」
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