新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



1万円札を紙切れと言いきるスキル

決して「たった一万!?なにソレ、紙きれやん!」という意味での、一万円=紙というわけではありません。
そうではなくて、価値の所在はどこにあるのかという意味での、一万円札は紙切れというタイトル。
僕たちは普段、一万円札には「一万円の価値」があると考えています。
だからこそ、あのおっさんの顔がプリントされた紙を相手に渡すと、一万円分の買い物ができるわけです。
では、「一万円分の価値」は一万円札自体に内包されるものなのか。
一万円札を一枚作るのにかかる製造コストは約20円と言われています。
一万円札という物体そのものの原価はおよそ20円。
つまり、僕たちが普段一万円として使う紙幣としての一万円札には、9980円分の付加価値がついて利用されているのです。

9980円分の付加価値は、僕たち使う側がお互いに価値があるものだと思い込んでいることによって生まれます。
AさんがBさんから一万円の掃除機を1万円札を使って買うとして、AさんもBさんも、目の前でやりとりをしているおっさんの顔がプリントされた紙に1万円の価値があるとお互いに思い込んでいるからこそ、この取り引きは成り立つのです。
もしBさんが、日本円など全く流通していない国の人だとしたら、この取引は成り立ちません。
二人の間に、一万円札=一万円の価値という共通認識がないからです。

こういうと、お金の価値は国家によって保証されているからお金の価値たり得るという反論を受けるかもしれませんが、これ自体僕たちが「国家が発行するからこの紙には一万円の価値があるのだ」という共通認識にすぎません。
国政が不安定な国では、その国家の保証そのものの根拠が問われるわけです。
その意味で、最終的に国家の保証があるかないかではなく、そういう共通の「思い込み」が、紙幣を紙幣たらしめていると言えます。

何かを考える時に、その価値或いは本質はどこにあるのかに目を向けることが非常に大切です。
お金の例で言えば、一万円札そのものが価値を持っていると考えるのか、お互いの認識で始めて価値を帯びていると考えるのかで、その仕組みについての理解は全く違ってきます。
紙幣そのものに価値があると考えていると、その発行権を持つ日本銀行が、お金に関して絶対の力があるように見えます。
しかし、お互いの認識で一万円という価値が生まれていると考える人にとっては、日本銀行は使いやすい決済システムを提供してくれるシステムのひとつと見えてくる。
もちろん現実ではあり得ませんが、理論上日本国民の全員が一万円札に一万円の価値があるという認識をやめた場合、日本銀行の紙幣発行機能を麻痺させることも可能と考えることもできるわけです。
そうなると日本銀行は諭吉さんのブロマイドばかり出版するおかしな印刷局となってしまいます。

もちろん、全てのことで価値の源泉がどこにあるのかなどと考えていたら、日常生活が成り立ちません。
お金を払う時にいちいち「相手はこの紙をキチンと一万円という認識を私と共有してくれるだろうか」とか、切符を買った際に「この紙には対した価値はなく、私はこの紙を持つことによって得られる権利にお金を払ったのだ」などといちいち考えていたらややこしくてたまりません。
そのため僕たちは往々にして、価値がどこにあるのかを意識せず、表層の利用価値のところであらゆるものに接しています。
だから、価値の本質を見抜くということが非常に苦手です。
僕は地頭の良さを、この価値の本質を見抜く力の過多であると定義しています。

何かを考えるときに、その先入観を払いのけて本質を捉えるというのは、僕たちが考える以上に難しいことだと思います。
例えば財布から一万円札を取り出して、「これはただの紙切れだ」といくら頭で考えたところで、横にあるレシートとほぼ同価値とみなすことはできないでしょう。
この「思い込み」の強さが、同時に本質を見抜くことの難しさだと思うのです。
逆に言えば、本質を見抜く力は大きな武器になると考えることもできます。
価値の所在はどこにあるか?
僕自身かなり意識的に鍛えようとしているのですが、なかなかうまくいかないことだったりします。

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