新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



SNS世代のテレビ離れの理由〜今の子供たちは「身内芸」でなく「経験消費」できるバラエティを求めている〜

Facebookのタイムラインをみていたらふと流れてきた「学校へ行こう!」。
20周年スペシャルのやつじゃなくて、昔のやつです。
ちょうどリズムゲームのやつが流れていて思ったのですが、今だからこそ、学校へ行こう的な子供達が学校で真似できるゲームを紹介するテレビ番組をやったら人気が出るのではないでしょうか。

今の子供たちをみていると、中のいい友だち単位で基本的にLINEで繋がっています。
そのため、前の日にみたテレビ番組の話題を翌日学校でするというテレビの消費の仕方はなくなりました。
偶然それがLINEやTwitterで話題になっている時にテレビを見ていて、見ていたらその話題に参加するみたいな感じ。
例えば学校でテレビの話題をするのであれば、見ていないとそもそも話の輪に入れないため、その番組をみたいという動機が強まります。
しかし、その場で消費される一過性のものであるなら、どうしても見なければという行動になりづらい。
僕はSNSによるライフスタイルの大きな変化は、「話のタネのリアルタイム消費」にあると思っています。


SNSが普及して、大抵の話題はコミュニティ内でリアルタイムに消費されるようになったとして、LINEやTwitterでは消費できないコンテンツは何かと言えば、実際に顔を合わせなければできない「体験」です。
リズムゲームの場合、実際に顔を合わせて、リアルタイムで集まらなければできません。
つまり、SNS上では消費できないわけです。
SNSで消費できないコンテンツであれば、翌日以降に学校で集まったときの話題になります。
そこで話題になるのであれば、知らなければついていけない。
自然とその番組を見る強い動機を生み出すことができるわけです。
で、ちょっとだけ脱線すると、今の子ってだいたい塾に通ってるなら、そういう番組は10時代がいいと思います。


家のテレビをつけない僕は、最新のバラエティ番組を全く知らないので的外れなことを言ってしまうかもしれませんが、テレビの2000年代後半からのテレビのコンテンツって、「身内芸」を見て楽しむみたいなものがやたら多かったように感じます。
ヘキサゴンや007、Qさまアメトーーク
すべらない話もネプリーグもはねとびも、基本的に自分たちの交流の深い仲間で集まって楽しんで騒いでいるのを僕たちが楽しむスタイル。
AKBグループやジャニーズの人たちの番組なんかはまさにその典型です。
もちろんこうした番組を楽しみながら見ていたのですが、同時にこれらの番組を見て、劇場でやっている喜劇を画面越しに眺めている気分でした。


これらの「身内芸」的なものに決定的に欠けているのが、視聴者の参加です。
身内で盛り上がり「ノリ」をみて楽しむというスタイルは、徹底的に視聴者を置き去りにします。
もちろんそれをみて楽しいと思うのですが、それは映画や演劇を見たときの楽しさと同じもので、そこから実生活の「経験」には繋がりません。
そのため、これらの番組は瞬間的にはTwitterやLINEで拡散しても、翌日以降の話の話題にはなりづらくなっていると思うのです。
SNSが普及した今だからこそ、真似できるゲーム系のバラエティ、つまり「経験」を提供する番組が流行る気がします。
改めて「学校へ行こう!」のリズムゲームを見て思ったのですが、あれって非常によくできています。
ルールさえ知っていれば、準備も道具もいらないんですよね。
必要なのは人数と机だけ。
まさに、学校で話題にするために作られたような番組です。
今の子達はリアルタイム消費が当たり前になっているからこそ、そういった現実生活に「経験」を提供する番組は新鮮だと思うのです。

テレビに一発屋のようなお笑い芸人が出てくると、今の子達は翌日には真似しています。
面白いものがあれば真似したいという気持ちは、今も昔も変わっていません。
であるならば、いっそ真似してもらうことに特化したゲームを提供する番組はかなり子供達に受け入れられるように思います。
「経験」を提供するバラエティ。
僕はこっちの方向に、スマホに食われた視聴者を引き戻す糸口があるように思います。

アイキャッチはv6の好きな曲「SP」の主題歌「Way of life」

way of life

way of life