新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



原油の値段は下がり続けると思う

世界の大きな流れをみておくために、幾つか注目していることがあります。
中国の株、不動産価格、輸出入額等を含む中国経済の周辺、難民の動向、中東の力関係、ロシアとその周辺国の経済状況などなど。
最も関心を持っている事柄のひとつに原油価格の下落があります。
原油価格について、僕はしばらくはあがることがないだろうとみています。

あるものの価格は、基本的に需要と供給で決まります。
欲しい人よりも売りたい人が多ければ値段は下がるし、売りたい人よりも欲しい人が多いならば値段は上がります。
この仕組みで行く限り、原油価格が上がるには、①供給を減らすか②需要が増えるしかないわけです。
①の供給を減らすことに関しては、産油国次第です。
以前、中東戦争のときには敵対国を支持する国には段階的に石油の輸出を制限するということをして、石油の値段が釣り上がりました。
こうしたことを行えば、確かに価格を上げることは可能です。
しかし、あくまでそれは前提としてそこそこ収入があるときに取ることができる戦略です。
石油の原産をすれば長期的に価格が上がる可能性があるとしても、現在暴落で収入が激減しているその最中で、石油の減産という選択が取れるかと言ったらなかなか難しいはずです。
しかも減産に踏み切るのなら、産油国の多くが歩調を合わせなければなりません。
現在の中東情勢を見る限り、あの混乱の中で足並みを揃えるのはほとんど不可能であるように思います。
石油の輸出額はロシアとサウジアラビアが同程度、イラクアラブ首長国連邦を足すとここに並びます。
また、カナダとアメリカを合計すると、それよりやや下に輸出額では並んでいます。
仮にOAPECが減産したとして、そもそも需要よりも供給が上回っているのであれば、石油を欲しい国が取る選択は、「他の国に乗り換える」になってしまいます。
この前の協議で、減産どころかサウジアラビアが増産すると判断したのは、こういう部分に依るものなのかなあと思いました。


もうひとつ、原油価格が上がる可能性として考えられるのは需要が増えることですが、アメリカのEIAは、2017年後半までは需要<供給の状態が続くと予想とており、需要が増えることを期待するのも難しいように思います。
中国の株価暴落も、本来の価値に近づいただけのように見えます。
成長率に関しても電力量や輸出額などを踏まえた専門家の大多数の意見は発表されたGDPを大きく下回っているのではないかというもので、中国の景気回復に期待するのも難しいでしょう。

これらを踏まえて、サウジアラビアとイランが戦争をする(=供給量が減る)でもしない限り、原油価格が上昇することはないように思うのです。
原油に関しては、僕は元日銀審議委員の中原伸之さんの意見を参考にニュースを見ています。
中原さん曰く、原油は20ドル前後まで下がる可能性もあるということです。
具体的な数値は忘れてしまいましたが、確かロシアもサウジアラビアも、1バレル50ドル以上を前提に予算を組んでいたと思うので、中原伸之さんの予想まで下がると両国がどうなるか分かりません。
こうした点も注目しておかなければならないところです。

年明けからかなりいろいろなことが起こりすぎて、頭の中が整理しきれなくなっているので、備忘録の意味も込めてまとめてみました。


アイキャッチ中原伸之さん