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新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



所属環境と所属属性という視点で見る魅力的な人間の共通項

僕はライフワークの一つで、おもしろ人間の研究をしています(笑)
面白い人をみたとき、その魅力の源泉は何なのかを考えていくのですが、最近サンプル数も増えて、自分の中で一つの仮説ができたので備忘録としてまとめたいと思います。

僕は、あらゆる人間が所属環境と所属属性を持っていると考えています。
所属環境とは、ある人間がどのような環境に置かれているか、つまりどのようなコミュニティに属していて、どういう人たちとの繋がりの中で生きているかです。
仕事の業界や、よく遊ぶ仲間たちがこれに該当します。
塾で教えている僕にとって、1番強い所属属性は教育現場ということになります。
次に所属属性ですが、これはその人の考え方や振る舞い方に影響を与えているものが何なのかということを指します。
教育現場に身を置いていたら、その人の考え方はおのずと教育然としてくるでしょうし、法律関係の仕事をしている人ならば法律のロジックで物事を考える傾向が強くなるでしょう。
そうした個人の考え方・立ち振る舞いに影響を与えているものを所属属性と呼ぶことにします。
程度の差はありますが、基本的に所属環境と所属属性は重なる部分が多くなります。

所属環境と所属属性という尺度でみたとき、魅力的な人間にはある共通項が見出せます。
魅力的な人は例外なく、所属環境とは違う分野の事柄を自分の所属属性でもって切り込むスキルをもっているのです。
僕が大好きな大人の1人、漫画家の山田玲司先生は、マンガ家ならではの視点で他のジャンルを分析します。
特に秀逸なのは恋愛相談です。
マンガ家という所属属性でもって恋愛相談に切り込むため、他者とは違う角度の回答が生まれます。
角川ドワンゴの会長である川上量生さんも同様に、自分の所属属性で所属環境とは異なる分野を見るのに長けています。
川上さんは、プログラマーという自分の所属属性でもって、さまざまな社会問題を分析します。
プログラマー独特の「論理的な」思考を用いて社会をみるからこそ、川上さんの視点は読者に気づきを与える言説が多く存在するのです。

自分の所属属性でもって所属環境以外の分野に進出することが魅力になっている1番わかりやすい例はマツコデラックスさんでしょう。
マツコさんは、女装趣味・オカマという自分の所属属性の論理でいろいろな社会事象に切り込みます。
だからこそそれを聞いた僕たち視聴者は、時にドキッとさせられ、時にその言説に強い共感を抱くわけです。
マツコさんの魅力は、その象徴的な要望でも、使う言葉のあらっぽさでもなく、自分の所属属性からくる独自の思考にあると思うのです。

上に挙げたような有名人の場合は極端な例ですが、僕たちの身近にいる魅力的な人も、程度の差こそあれ所属属性の論理で属性環境以外を見つめている人がおおいように思います。
例えば、医師をしている人が熱くロックについて語ったり、数学の先生が趣味のゲームの話をしたりという際には、全く違う分野の話をしているのですが、どうしてもそこにはその人が持つ所属属性らしさが滲み出ます。
そういう「らしさ」でもって、「らしくない」ことを面白そうに語るところに、人としての魅力は発生するのです。

この仕組みを逆手にとれば、魅力的な人間に少しでも近づこうとしたら、自分の所属環境とできるだけ重ならない分野で趣味やコミュニティを見つけることが有効であるといえます。
自分の所属環境とは違う環境で面白いことを見つけてきて、それを自分の属性で解釈し、そしてそれを自分の所属環境で披露する。
そうすると、同じ所属環境に属する人たちは新鮮な驚きを得ることになるのです。
そしてそれが、その人が属する所属環境の中での、他と明確に差別化されたその人だけの魅力になる。

魅力的な人たちは意識的か無意識かは別として、こうした所属環境と所属属性の間に生まれる性質をうまく使っているように思います。

アイキャッチ岡田斗司夫さんのカリスマ論