新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



大学入試の勉強法に悩んでいるなら、まずは高校入試の問題を解いてみよう!

高校入試の問題で100点取れますか?
高校2年生のこの時期は、大学入試に向けた意識を高めるためにと言って、学校や塾からセンター模試の受験を勧められることが多くなります。
来年度の3年生確保を目的に、センター模試を実施する予備校も数多く存在します。
実際にセンター模試を受けてきたという方も多いのではないでしょうか?
もちろん、受験勉強を身近に感じるために、センター模試を受けることは非常に有効な手段です。
それによって、一年後に自分が到達していなければならないレベルと現在の自分のレベルの差が、数値として認識することができるからです。
現時点で志望校が決まっているのであれば、赤本を利用して実際の志望校の問題を解いてみるというのもいいでしょう。
勉強を始めるに当たって、「敵を知る」ことは非常に重要です。
しかし、それと同時にもうひとつしっかりとしておかなければならないことがあるのです。

「彼(敵)を知り己を知れば百戦殆(危う)からず」とは孫子が謀攻で言った言葉で、戦をする際には自分の力と同時に相手の力を知ることが重要であると説いていますが、孫子はさらにこう続けます。
「彼を知らずして己を知れば、一勝一負す。彼を知らず己を知らざれば、戦う毎に必ず殆し」
孫子は、自分の実力のみを知り相手の実力を知らなければ1勝1敗し、相手も自分も知らなければ、戦うたびに負けるだろうと残しています。
ところで、孫子の言葉には残っていませんが「彼を知り、己を知らない」場合はどうなるのでしょうか。
僕は、敵も自分も知らない状況よりは多少マシだとは思いますが、敵を知らず己を知っている1勝1敗の状況よりもずっと勝率は低くなるように思います。
戦いにおいても、受験勉強においても、「己を知る」ことが重要なのです。

「己を知る」ために最も手っ取り早いのが、高校入試の問題を解いてみることです。
言うまでもなく高校での学びは、中学校の勉強を習得していることを前提に始まっています。
つまり、中学3年生のときに受けた高校入試レベルの内容に関しては、身についていなければならないのです。
少なくとも大学受験の勉強を始めるのなら、高校入試の問題が難なく解けるのは最低ラインです。
「己を知る」ための最も手っ取り早い方法が、高校入試の問題を解くことなのです。
当然大学入試で使う科目に関しては満点を取って初めてスタートラインに立つことができるのですが、実際はそこまでは行かないでしょう。
それは、高校入試特有の問題や高校では使わないような知識もあるからです。
それでも最低でも9割は欲しいところ。
もし大学受験で使う科目の高校入試の問題を解いてみて8割に達しないようならば、何よりも先に取り組まねばならないことは、基礎からもう一度積み上げることです。
で、この壁を乗り越えられない人は意外と多かったりするのです。
これが自分を知るということ。
受験勉強を始めるにあたって自分の現在の実力を「正確に」知ることと、志望校(或いは最低限到達すべきレベル)を知っておくことが何より大切です。
そのためのセンター模試と、もう1つ、高校入試の問題を解くことが必要です。
後者は言われなければなかなかできないと思います。
しかし、現在の自分の実力を測る指標として、高校入試の問題ほど適しているものはありません。
受験勉強をしなければと漠然とした不安を抱え始めた方がいましたら、まずここから初めてみることが有効です。


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