新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



高校生を悩ます「である」ことと「する」事はおばちゃんのダイエットに例えると分かり易い④「江戸時代を例にとると」

この形式段落に関しては、分量も短く、内容もそれほどややこしくないのでざっくりと触れる程度にします。

何より、ここで時間をとると後半にある「価値観の再転倒」ってところがほとんどの学校がテスト終わった後にアップみたいになりかねないので。。。(笑)
 
 
僕のことなので、途中で飽きてこの連続エントリをまたやめかねません。
だから先に「価値観の再転倒」の内容についてさっとまとめておきます。
価値観の再転倒を柔らかい言葉に直すと「今の日本って、それ自体に価値があること(『である』こと)を結果(『する』こと)で測るクセに、何をしたか(『する』こと)が大切な分野ではそのもの『である』ことが大切にされてるよね。おかしくない?」ですね(笑)
「測定方法逆やん!」っていう筆者のツッコミです。
具体例として出てきている、芸術や学問というものは、本来量ではなく質で判断されるものです。
本来研究では、どれだけ一年間に論文を発表できたかではなく、どれだけ価値のある研究ができたかが大切なはずです。
にもかかわらず論文の本数で教授とか助教の価値が判断されてしまう。
もっと身近な例で言えば、勉強って本来その内容をどれだけ理解できるようになったかが大切なわけですよね?
なのに実際の評価は宿題を丁寧にやったとか提出物を期限以内に出したかとか、授業態度とかで決められる。
これだって、「である」ことが大切な分野に「する」ことの価値観が入り込んでいる例と言えます。
逆に結果ではかられなきゃいけない分野では「である」ことの評価が広がっていることも日本では多いと筆者は言います。
その典型が政治家。
彼らはどれだけ国のため、地域の人のために役にたったかでその人の評価が為されるべき人のはずなのに、ほとんどの場合、政治家の先生だから偉いって思われていますよね。
社長とかも同じです。
スティーブジョブスが世界中で凄いって言われるのは、Appleって会社を立ち上げて、iPhoneっていうデバイスを作ったからであって、別に会社の社長やってたからではありません。
これが本来の「する」価値ではかられるということ。
日本では「一流企業に勤めているから優秀だ」とか、「あの人は東大に入ったから凄い」みたいな判断をする人が多いですよね。
当然一流企業に入っても仕事ができないヤツは山ほどいて、東大に入っても授業に出ずに遊んでばっかりの人もいるはずなのに、そういうことは考えもせずに「すごい」って思ってしまう。
これが「する」ことで測る分野に「である」ことの価値観が浸食しているということです。
今の日本ってこういうことが多いよねっていうのが筆者の問題提起で、そういったことを少しずつ改善していこうというのが筆者の主張です。
 
大幅に脱線してしまったので、そろそろ形式段落3の説明に入ります。
前の段落で世の中には「である」ことと「する」ことという、2種類のものがごちゃ混ぜになって存在しているということが書かれていました。
この段落からは、「である」ことが大切な分野と「する」ことが大切な分野の具体例がでてきます。
そして、この段落で出てくるのが「である」社会としての江戸時代です。
 
江戸時代は、士農工商という身分に分かれていて、基本的にその身分が本人の努力で変わることはありません。
どんなに努力しても農民が武士に昇格するみたいなことはないわけです。
こうした社会では、本人たちが自分の身分らしく振舞っていたほうがコミュニケーションがスムーズになります。
ちょんまげを結って刀を脇に差した明らかに「私、サムライでござる!」みたいなおっさんがいれば、周りの人はパッと見で武士だと分かるので、失礼のないようにうる舞うだけでいいのですが、身分がわからない服装をされると、どう接していいのか分からず、かえってコミュニケーションが面倒臭くなってしまうのです。
もっさい服着た武士とか、農民にとってははた迷惑です(笑)
 
武士は武士らしく、農民は農民らしく。
身分を始め、その者がどういう性質「である」のかが大切な社会では、それぞれの人が自分がどういう身分であるかがわかりやすいように振る舞うことで、意思疎通がスムーズになります。
それぞれが「らしく」振る舞うことで秩序が保たれる。
江戸時代の社会制度はそうやって安定してきました。
 
 
この形式段落で言われていることはこんな感じです。
早めに次の段落についてもエントリを挙げたいと思います。
 
 
アイキャッチは「である」と言ったらこの本、「我輩は猫である

 

 

 

吾輩は猫である〈上〉 (集英社文庫)

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