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新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



これからのライブ体験における強みは「匂い」にあると思う

文体を変える実験として、Twitterを使って文章を書いてみました。
所々に違和感があるかもしれませんが、ご了承下さい。


僕は大学一年生の頃から、肌につける香水と、衣類に付ける匂い、そして手を洗う洗剤の匂いなど、日常における香りにかなりこだわっています。
これからの世界におけるライブ感で重要なものは「匂い」だと思っているからです。
人間の感覚は「聴覚」「視覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」から成ります。

そのうち聴覚情報と視覚情報は波でできており、触覚の情報は物理的に圧力を加えれば再現可能です。
これらは今の技術であれば、遠隔的に再現することは不可能じゃない。
これらは物理学の領域です。
それに対して、味と匂いは分子レベルのお話(文系人間なので間違ったらすみません)。

波動や力学に比べて、分子レベルの再現というのは、非常にハードルが高いと思うのです。
少なくとも離れたところで同じ情報を無制限に伝達させることは不可能だと思う。
(質量保存の法則に従うなら、遠距離で同じ分子を再現する場合その場で同じ分子構造を作ることが必要だからです)

波や力なら既存の装置である程度まで再現できますが、分子の再現はそれに比べて困難です。
だから、五感の中で匂いと味の再現は他のそれと比べて難易度が高いと思うのです。
現在、質感を再現するという研究はかなり進んでいます。
360度の臨場感の再現などは既にできるでしょう。

そこに音を加えることも容易です。
さらに、全身を包むスーツのようなものをつくり、実際の触覚と同じ感覚を伝達すれば、触れた感覚を再現することも難しくないでしょう。
そうなってくると、五感のうち、視覚と聴覚と触覚はデジタルでほぼ再現が可能ということになります。

僕は近い将来、聴覚・視覚・触覚から得られる情報は、限りなく現実と同じように再現できるようになると思っています。
そうなってくると、ライブ体験において目で見る刺激や耳を通して伝わる興奮、そして触れた楽しみはデジタルにとって替わられる。
必ずしも生である必要はなくなります。

そんな中でライブ感として残るのは、嗅覚と味覚です。
食べるときの主役はもちろん味覚ですが、それ以外のライブ体験において比重が大きいのは嗅覚の方でしょう。
物理学で再現できる感覚がほぼ100%再現された世界での臨場感は嗅覚の有無になるように思います。

(もちろん脳に直接電気信号を送りこめばここも克服されるでしょうけれど、それはまだ先になると僕は思っています)
だからこそ生で触れ合う時に、「匂い」を意識しておくことは大切であるように思うのです。
あの場所に行ったときの匂い、あの人の思い出の香り。

ヘッドマウントディスプレイや、触覚を再現するスーツのようなものではまだ表現できないところにこそ、「生」の良さが残る気がします。
僕は人と会うとき、できる限り一緒に美味しいものを食べることにこだわるし、自分の匂いには気を使っています。
仕事の際も同じ。

あの人と会ったときこんな匂いだった。
そういう嗅覚情報が相手に伝わったらいいなと思っています。
それこそが視聴覚と触覚が再現可能になった世界で、僕たちにライブ感を覚えさせてくれる最大の差異のように思うのです。
匂いを通じたライブ体験。
これから数年の僕の研究テーマです。