新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



いい大学に入るために取ることができる3つの戦略の私案

僕は全ての入試の中で国公立入試と、私立一般入試が好きだったりします。
理由はゲームのルールが1番シンプルだから。
国公立入試にせよ私立一般入試にせよ、学校が課す問題(国公立入試の場合はプラスセンター試験)を解いて、その点数で競うだけです。
そこには、それまでの積み立てた成績や資格のような実績は特に必要ありません。
ただ科目の勉強をするだけでいいというのは、親の面接がある小中学受験、成績や部活動などの実績が関係する高校受験や公募推薦・AO入試に比べて、圧倒的にラクな入試だと思っています。
もちろんこの「ラク」というのは、何も持っていない人にとっては、です。

ここから先は、教育的な視点ではなく、単に学歴ブランドを獲得することを目的と仮定して書いていきます。
予めお断りしておくと、僕自身は学歴ブランドをゴールとして考えるのってどうなの?というスタンスの人間です。
いい大学に入ること(というかそれを使っていい企業に就職すること)をゲームのゴールと考えたとき、そのゲームを攻略するための方法は大きく3パターンあります。
一つ目は生まれた環境を利用すること。
両親がお金持ちで高学歴であれば、将来のことなんて考えるようになるずっと前から、我が子をいい大学に行かせようとする割合は、相対的に高くなります。
環境を利用するというのは、そうした親の意向に、初めから乗っかっておくという意味です。
極端な話、小学校の時点で大学までのエスカレーターの学校に入ってしまえば、その時点で最終学歴が保証されてしまいます。
自分の意思で頑張る前に勝負がつく。
中学入試も基本的に親の意向が大きいという点で共通しています。
非常にハードなカリキュラムの塾に入って、ムリヤリ勉強する「だけ」で、最終学歴がある程度保証される。
生まれた環境をフルに生かした戦略です。

二つ目は言われたことを素直にこなし続けること。
学校の成績は、原理的に最後まで落ちこぼれなかった人が勝ちという官僚的な評価基準でできています。
学習内容も積み立て式で、入試の基準になる成績も一年生の段階からの積み上げが評価されるので、必然的に一度でも躓くと、挽回することは非常に難しい。
小学校の勉強はともかく、中学・高校の勉強は、なんせ一度も躓かないことが不可欠になってくるのです。
逆に言えば初めの方で躓かず、学年を重ねれば重ねるほど、相対的に優位になります。
1年生で躓いた子と、3年生で躓いた子であれば、後者のほうが積み直す量が少なくて済むという点で、圧倒的に優位なのです。
こうした、「最後まで振るい落とされなければ勝ち」のルールで1番有効な戦略は、言われた通りにすることです。
指示待ち人間はダメという意見(僕はこの意見に大賛成!)がありますが、学校の成績を取るという観点で言えば、親と学校の先生が言うことを素直に聞くクソ真面目が1番有利なわけです。
二つ目の戦略は、言われたことを完璧にこなして、最後まで振るい落とされずに残って周りの人の持っていない武器を使って戦う方法。

生まれたときから恵まれているわけでなく、順調に反抗期を経過して言われたことに素直に従うこともして来ずに、当然のように学校の成績獲得レースで早々に落ちこぼれた人はどうすればいいか。
そういう人でも一発逆転ができるのが、三つ目の完全実力主義で勝つという方法です。
環境を利用してラクにゴールするという選択肢は初めから持っておらず、かつ大学入試が迫った高校3年生に近づいた時点で始めていい大学に行こうと思ったとき、そこで取ることのできる戦略がこの3番目の方法。
あくまで当日の試験一発のみが評価軸であるということをしっかり意識して、他のあらゆる時間を削る。
当然この競争は参入障壁がないため、周囲の人とどう差別化をするかが重要です。
睡眠時間のように翌日の再生産に関わる部分を削るのは長期的にマイナスなので、他の人が心理的・倫理的に削れない部分で時間を捻出し、周囲との差別化を図ります。
で、試験本番で勝つ。
1番シビアだけれど、1番シンプルな方法がこれです。

いい大学に入ろうと考えたときに僕たちが取ることのできる選択肢はこんなところだと思います。
殆どの人が取ることのできるのが三つめの方法。
そして、有名私大に入って分かるのは、一つ目の方法と二つ目の方法で入ってきた人が想定以上に多いという事実です(笑)
一つ目と二つ目の方法と違い、三つ目の方法だけは本人のハングリー精神でどうとでもなります。
逆に言えばそれがなければ三番目の方法では絶対に勝てない。
ただ、何も持っていない人であれば、他の方法で戦うよりも、ずっとラクな勝負です。
格闘ゲームに例えるなら、一つ目の方法は援軍を呼べるルールで、二つ目は持ち込んだ武器は使用できるルール。
三つ目だけが純粋な肉弾戦です。
裸一貫で乗り込んだ人間が一番か積み込みがあるのが三つ目の方法であることは明らかです。
そんな風に、他の方法に比べて圧倒的にゲームのルールがシンプル。
そんな理由から僕は国公立入試と私立一般入試が好きなのです。

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2020年の大学入試問題 (講談社現代新書)

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