新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



日清の例のCMには興味ないけど、色んな視点からのツッコミは面白いと思う

放映されると同時に話題になっていた日清カップヌードルのCMが一週間でお蔵入りになった問題。
あのCM自体にも、またそれが打ち切りになったことに関しても全く興味がないのですが、そのことに対する様々な視点からの意見が面白かったので、取り上げたいと思います。
まず、単純な非難として最も多いのはあんなCM流してけしからんという、企業に対する批判とあれをシャレと受け取れない消費者けしからんという、視聴者批判。
ここは視点が面白いわけでも主張が面白いわけでもないのでスルーです(笑)

企業批判として面白い切り口だなと思ったのは、コンサルタントの永江一石さんと、フリーアナウンサーの長谷川豊さん。
永江一石さんは、あのCMが流れ出した瞬間に、マーケティングの視点からあのCMは全く優れていないと、自身のブログ(カップヌードルの新CMって、自分にはジュラ紀のそれにしか見えない件 | More Access! More Fun!)で指摘していました。
CMの目的とは、それを見た人がその商品を買いたくさせることにあるのに、あれを見て誰が日清のカップヌードルを買おうってなるの?だそう。
まったくその通りだなあと思ってこのエントリを読んでいました。
確かに話題になることと、それを買いたいと思わせることは全く違うお話です。
100万人に届くけれど100人しか顧客にならない広告と、1000人にしか届かないけれどそのうち200人が顧客になる広告があるのならば、圧倒的に後者の方が優れています。
(もちろん認知のみを目的とした広告なら単純に多くの人に伝わることにも意味はありますが、日清カップヌードルに関しては既に認知度が高いため、この目的のCMとは考えにくい)

もうひとつ企業批判としてなるほどと思ったのが、長谷川豊さんのブログエントリです。
長谷川さんは大企業のCMである以上、十分なリスクの想定がなされた上で決定されたであろう今回のCMを、早急に打ち切ったという企業の姿勢を指摘していました。
こちらも納得。
単なるCMの炎上というケーススタディの批判をするのではなく、そここら企業の意思決定の構造に言及して、大企業の問題という観点に落とし込んでいくのが面白いなあと思いました。

あまりつらつらと意見を並べても仕方がないので、もうひとつだけ。
キングコング西野亮廣さんが自身の番組の中で語っていた視点です。
実は僕はこれが1番のお気に入り。
西野さんは、「『世間の目なんて気にするな、バカやろう!』って言ってきたCMが世間の目を気にして打ち切りになるなんて、最高のボケやん!」と言って面白がっていました。
確かに、世間の目を気するなというメッセージを発信するCMが世間の目を気にして打ち切られるという、一連の流れを想定して打ち出したCMだとしたら、相当に面白いギャグだと思います。
まあ、実際はそんなことはないと思うのですが、それでも西野さんのような視点から、最高のギャグやん!って笑い飛ばすのが、このCMの1番の生産的な消費の仕方であるように思いました。

おそらく日清のこのCMは、一部の人からの不謹慎だという批判の声が集まって打ち切りになったと思うのですが、そりゃそうだと思う反面で、笑って流せばいいのにと思ったりもします。
心理学者の河合隼雄さんが、昔何かの本で、バカも休み休み言えという言葉に引っ掛けて、「真面目も休み休み言え」と言っていたのを思い出します。

「真面目も休み休み言え」
2016年のスタートからひっきりなしに起こる騒動を見る度に、河合先生のこの言葉が頭をよぎります。


アイキャッチ河合隼雄先生、こころの処方箋

こころの処方箋 (新潮文庫)

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