新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



リーダーを、集めるメンバーの傾向から4つに分けてみた

今月はなぜかいろんな人、それも組織を束ねる気質の人と話す機会に恵まれて、あれこれ気になることを話してきました。
その中で僕が興味深かったのはリーダーとなる人の気質によって、好む部下のタイプが全く違うということでした。
それぞれの人が推す人材を聞くと、普段付き合っている本人の性格以上にその人の特徴を示しているように感じました。
僕が感じた限りの、リーダー気質の人がそれぞれ好むタイプは以下の通りでした。
①自分のファンを集めるアーティスト型
②アベレージの高い部下気質を集める特殊部隊型
③様々なタイプを集める珍獣ハンター型
④自分に共感した人を集める信者集客型
僕が考えるそれぞれの強みと弱点をまとめてみようと思います。

①自分のファンを集めるアーティスト型

ここに属するリーダー気質の人は、自分のキャラクターに惹きつけられた人を好む傾向があります。
自分の意見や活動の前に、この人のことが好きだから。
そういった人を好んで近くに置くのがこのタイプ。
アーティスト型の人は、自分という存在を空いてくれているからこそ、他の属性の人とは比べものにならないほど、自分に寄ってきた人を大切にします。
だからこそ、組織の絆は強くなりやすい。
反対に、「個人の魅力」に由来しすぎているから、その人がトップの立ち位置から離れると、全てが機能しなくなります。
また、自分のキャラクターに寄せた人を集めるから、意思決定が論理より感覚に傾きがち。
強靭な組織になる一方で、全てのトリガーがトップの魅力に集約されているというのがここに属するリーダーの特性です。


②アベレージの高い部下気質を集める特殊部隊型

ここに属するリーダー気質を有する人は、とにかく人の基本スペックを重視します。
総合値が高い人材を好むし、またそういった人材を惹きつける魅力がある。
個々人のスペックが高い人を集めるため、当然多くの仕事において上手くまわります。
さらに、司令塔である本人の指示が加われば、その作業能率は計り知れません。
典型的な組織を回す上で、実務面を考えた時に一番強いのが、このタイプのリーダー。
一方で、元からアベレージの高い人間を集めるため、長期的に見ると頭打ちになるというデメリットがあります。
基本スペックが高い人を集めるということは、同時に人材の伸び率が低いということです。
また、全ての基準値が平均して高いということは、突出した才能に巡り会いづらいということでもあります。
そのため、スタート時は個々の実力もありトップを爆進できますが、長期的には強みにならないどころか、弱みになることもあるわけです。
これが特殊部隊型の強みと弱み


③様々なタイプを集める珍獣ハンター型

ここに属する人は、好んで組織に適合しないような人材を集めます。
空気を読まない人、他全てがダメだけれど、ある一点が飛び抜けている。
そういった使い勝手の悪いカードを揃えて勝負したがるのがこのタイプ。
変わり種ばかりを選ぶため、リーダーのカードの切り方次第で大化けする可能性があります。
また色々な系統が集まるため多様性が生まれやすい。
クリエイティブで面白い組織が生まれがちです。
一方でこのタイプのリーダーは、仕事を一人で行いがち。
「仮にその人ができなくても自分がやればいい」と思うから、変わった人をどんどん懐に抱えることができるのです。
自分がやればいいというのは、裏を返せば自分一人のスペックを越える仕事はできないということです。
そのためここに属するリーダーシップを持った人の組織は、スケールしづらいという決定があります。


④自分に共感した人を集める信者集客型

最後の信者集客型は、一見すると①のアーティスト型に似ていますが、アーティスト型が自分のキャラクターに惹きつけられる人を選ぶのに対して、この属性のリーダーは自分の思想に惹きつけられる人を好みます。
どんなに自分のことを慕ってくれていても、それが自分の「考え方」に対して出ない場合、興味を持ちません。
このタイプのリーダーの最大の強みは突破力のあること。
自分の考え方に共感を持った人、自分に近い人が集まりやすいため突破力が生まれます。
一方で、近い考え方の人が集まるということは、その分一旦おかしな方向に進み始めると軌道修正が効かなくなります。
信者集客型の最大の弱点は、暴走しやすいということです。


どのタイプのリーダーであっても一長一短があるため、この④分類に優劣はありません。
ただ、この分類で見ておくと、自分が組織を回すときに気をつけることが分かります。
また、他の人と一緒に進めるプロジェクトがあったとき、自分のポジションが分かれば、どういう人と組めば弱点を補うことができるのかがわかります。
そういった使い方のためにつくった、リーダーの人集め傾向4分類です。
今後少しずつブラッシュアップしていけたらと思います。

アイキャッチたかみなのリーダー論
リーダー論 (講談社AKB48新書)