小林幸子さんをニコ動に引っ張ってくるという企画を出した人は凄い頭がいいと思う
僕の大好きな小林幸子さん。
あれだけの大御所にもかかわらず、もち演歌というフィールドとは全く別のニコ動に活動の場を広げるという選択をした小林幸子さん自身の選択ももちろんすごいと思うのですが、それと同時に、小林幸子さんが事務所とのいざこざがあったタイミングで、ニコ動に呼び込もうと企画したドワンゴの発案者は、相当キレものだと思います。
おそらく小林幸子さんのもっている曲という「資源」と、豪華な衣装というキャラクターがニコ動ユーザーと親和性が高いということからの判断であったとは思うのですが、それを実行に移すというのは、相当に度胸のいることだと思うのです。
小林幸子さんは2000年前後、ボケモンの映画「ミュウツーの逆襲」や、クレヨンしんちゃん「嵐を呼ぶジャングル」などの主題歌を歌っています。
そのため、いまの20代後半から30代全般にとって、小林幸子さんは演歌歌手であると同時に、「当時大人気だったアニメの主題歌を歌った歌手」でもあるわけです。
そして、20代後半から30代にかけては、ニコ動のユーザーの中で大きな部分に重なります。
その意味で持っているコンテンツ的に、小林幸子さんはニコ動のユーザーと相性がいいと言えます。
持っているコンテンツの観点だけでなく、キャラクターとしてもニコ動に親和性が高いと言えます。
それまで紅白で毎年披露していた華美な衣装は、非常にアニメ的。
サブカルチャーにも非常に相性がいいキャラクターです。
そんな小林幸子さんのテレビ的なキャラクターを持ってきて「ラスボス」という位置づけでニコ動に連れてくるのは、空気的に非常にマッチしています。
メインユーザー層にウケるコンテンツを持っていて、親和性の高いキャラクターである。
小林幸子さんを「演歌歌手」という視点だけで見ていたら、ニコ動に呼び込もうなんて絶対にできない選択です。
小林幸子さんとニコ動という全く関連のなさそうな二つをくっつけたこの企画者は、相当なキレもののはず。
また、ボーカロイドの曲をカバーしてもらうという案も絶妙です。
特に千本桜や吉原ラメント。
もちろんそれが大きな魅力のひとつでもあるのですが、ボーカロイドの曲は人間味がありません。
一歩で、演歌歌手の歌い声は一つの曲に様々な声色を織り交ぜるものであるため、極めて人間的。
機械的な曲を最も人間的な歌い方をする歌手がカバーすることで、非常に新鮮な音になっています。
こういう、新しいインパクトも含め、重ね重ねとてつもない企画だと思います。
出先の待ち合わせ時間の合間に書いたのでとりとめのない文になっちゃった(笑)
「小林幸子論」は、もう少し内容がまとまった時に改めて書きたいと思います。
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