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新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



余事象では生み出せないものが「魅力」であり、それこそがIT時代の差別化要因なのだと思う

ここ最近、でんぱ組inc.の「でんパーリーナイト」という曲のJAZZアレンジ作りにハマっています。
で、今日も朝から作業をしていて現在6時半(笑)
何かを作っていると改めて感じるのは、ビジネスで使う時の脳みそと、何かを作り出す時に使う脳みそは正反対だなあということです。
頭の使い方というか、アプローチの仕方がそもそも全く違います。

僕の中でビジネスは余事象の考え方。
いかに無駄を削って、分かりやすいものに落とし込んでいくのかが大切。
論理的にもれなく、重複なく考えていくのが大切です。
それに対して芸術の分野は真逆。
いかに思考をめぐらして、細部にまで神経を配るかが重要です。
人気の香水は必ずメジャーな香りに加えて、本来なら一般受けしないような変な香りが混ざっていると言われます。
これと同様に、何かを創作する際には王道の上になんらかのプラスαが必要です。
その部分が人を惹きつけるものであり、それは合理的な考え方では絶対にたどり着けない。
これは、ブログを書いたり音楽を書いたりと、なんらかの「造る」趣味を始めるまでは気づけない視点でした。

僕は人をカテゴライズするときに生産者と消費者という2分類を好んで使います。
テレビなどから受け取る情報を丸々自分の生活文脈で解釈したり、払ったコストは必ず等価で返ってくると思っている人、或いは成果を獲得するために努力や時間が必要ということを肌感覚として認知していない人たちが消費者の定義です。
一方生産者は、あるものの実際の価値と、表出した価値の差を認識できたり、発信者の立場で物事を解釈できるなど、作り手の立場から物事を見ている人たちのことです。
最近僕は、これに加えて生産者は思考法によってさらに作り手と売り手に分けられるのではないかと考えています。

作り手とは、ゼロからものを生み出すタイプの思考をする人のこと。
ムダが多いし、しばしば論理的に見えないこともあります。
しかし、膨大なムダのバックボーンがあるからこそ、そこから新たなものを生み出すことができる。
こういったタイプが作り手です。
それに対して売り手の思考は徹底したロジカルシンキング
ムダをなくして効率的に考える。
何かを生み出すのは得意ではありませんが、何かを世に出したり、組織を運営する上では不可欠な存在です。
売り手も作り手も同じ生産者の視点ではあるのですが、そのアウトプットの仕方が真逆です。
この3分類にすると、だいたいほとんどの人が説明できるように思うのです。

一見ムダに見えるものの積み重ねを、僕は知識の層と書いて「知層」と呼んでいます。
バラバラの石や砂が地中で硬くなって層になるまでに膨大な時間がかかるのと同様に、知層は一朝一夕で完成するものではありません。
十分にたまらない内ははたからみたらただのムダ。
しかし、それが層になったとき、アウトプットの下地として、圧倒的な強みになると思うのです。 
なんの栄養もない科学的に作った土で作物を育てるのと、山から採ってきた土で育てるのとの違いみたいなもの。
ロジカルシンキングで生み出したアウトプットと、知識で育てたアウトプットには明確な違いがでてきます。
ロジカルシンキングの根本が合理化にあるのであれば、その行き着く先のアウトプットは再現可能性が極めて高いものであるということ。
すべての人類がロジカルシンキングで合理的に考えたとしたら、彼らの生み出すアウトプットはみんな同じになるはずです。
それに対して知層の生み出すアウトプットの源泉はムダにあります。
いわばロジカルシンキングで切り捨てられた要素から生み出されるもの。
これは、性質上どうやってもロジカルシンキングでは到達できません。
そして、コンピューター技術が発達するにつれて、こうした合理化では到達し得ない部分こそが、唯一の差別化要因になると考えています。

前で今まで使ってきた生産者と消費者という2分類から、消費者と作り手と売り手の3分類で考えることにしたと書きましたが、それはこれからの社会では作り手の意味と売り手の意味は明確に違ってくると感じるからです。
チームラボの代表である猪子寿之さんが、「言語化できない部分こそがこらからの競争力になる」と言っています。
まさに、クリエイター的な視点はここに立ったもの。
自分自身の中にどれだけ作り手の視点を持っていることができるかが、これからの競争力になるというのが僕の持論。
その競争力を今の内に育てたいからこそ、ここ最近は芸術に触れたり、かなり意識的に何かを作ったりということをしています。
今はまだ売り手優位であまり日の目を見ない「作り手」という性質。
だからこそ、その分野の思考法に時間やお金を投資することに価値があるように思うのです。

アイキャッチは猪子さんのチームラボに関する本

チームラボって、何者? [DVD付]

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