お笑い芸人さんに倣う、ビジネスでプレゼンが上手くなる方法
偶然AmemaTVでやっていたこの番組(ウーマンラッシュアワー村本大輔の土曜The NIGHT #22|AbemaSPECIAL【AbemaTV】 - YouTube)。
ウーマンラッシュアワーの村本さん、ナイツの塙さん、ノンスタイルの石田さん、そしてこの前のM1で決勝戦まで行ったスーパーマラドーナの武智さんという、テレビ芸ではなく漫才を主戦場としているグループの、しかもネタを書いている側が集まってトークするというとても珍しい番組でした。
普段はボケてなんとなくお茶を濁してしまう部分までしっかりと語っていて、かなり貴重な情報が詰まっていました。
あそこまで上り詰めた人たちはどれくらいの熱量を持っていて、そしてどれくらい膨大な努力をしてきたかが垣間見えるところは必見です。
LINEの田畑さんやオタキング岡田さんが紹介している神竜の研究に並んで、僕が何度も見返すキラーコンテンツになりそうです。
さて、僕はこの番組を見ていた時に、スーパーマラドーナの武智さんのM1決勝戦でのエピソードが気になりました。
決勝戦では会場の空気を見て、ウケを狙える鉄板のネタに変えたのだそう。
決勝戦最終でかけたスーパーマラドーナのネタは2008に作ったものだそうで、決勝戦の初戦で見せたネタと違いやり尽くしているから磨かれているとのことでした。
「何度もネタを舞台の中で演じて磨いていく」という部分に非常に共感しました。
これって、プレゼンのように人前で話すのに上手くなりたい人に1番重要な視点だと思ったのです。
僕は塾で教える際、明確に2つのスイッチを持っています。
1つはその場の生徒さんとの掛け合いで授業を組み立てていくライブ感重視の授業で、もう1つはしっかりとした構成で生徒さんを惹きつける授業です。
前者はその場の連帯感みたいなものが重要なのでともかく、後者の形の授業をする際は、まさに武智さんが言っていたような形で授業を磨いている節があります。
最初に細かな構成などを考えて授業をしてみる。
そして、色んな教室・生徒さんにその単元を説明する中で少しずつ磨いていく。
特に入試問題の解説は、こうやって磨いていく中で自分の中に残ったものを使う傾向があります。
1つの授業を何度も繰り返しす中で磨いていくというのは、誰かに教えるという経験がある人ならば誰もが納得することではないでしょうか。
この半年、僕はNPOのメンバー採用を担当する中で15回くらいの説明会をしてきました。
今振り返ってみると初めは自分でも恥ずかしいくらいのグダグタ加減であったように思います。
しかし、自分で言うのもアレですが、最近はかなり磨かれてきたように思うのです(笑)
それは決して僕の説明が上手くなったからというわけではなく、単純に回数を重ねる中で説明がブラッシュアップされてきたからです。
ジャンルを問わず本番にかける中で磨いていくというのは、本当に大切なことだと思います。
ビジネスマンのプレゼンに関して同じようにやればいいとは一概に言うことはできませんが、プレゼンのスキルを磨きたいと思った時、何度も現場にかけて説明の精度を高めていくというのは、驚くくらいの効果を発揮するように思います。営業先ですでに説明するものがいくつかあるのであれば、それこそ芸人さんがネタを作るつもりで、説明の構成をノート考えてみる。
そして、それを実際のお客さんに試す中で少しずつ書き換える。
相手に合わせて説明をしようという視点だと、どうしても説明が磨かれません。
しかし、それを自分の「ネタ」として大切に育てていくという視点になると、説明の制度は徐々に上がってくるように思うのです。
あまりプレゼンをネタとして捉えている人はいないかもしれません。
しかし、意識的にしろ無意識にしろ、説明が上手い人はきっと同じ説明を人前で何度も試し、その度に試行錯誤して構成を見直しています。
そして、どれほど磨いてきたものであるかというのは、ジャンルを問わずに同じようなことをしてきた人には明らかに分かります。
説明を茶の湯のように一期一会の出会いと捉えるのではなく、高座で日々お客さんを相手にする芸人さんの気持ちになって磨いていく。
こうした視点はビジネスの世界でも非常に大切なことのように思います。