新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



だからあなたが誘われる!?マルチ商法に誘われ易い人の特徴とはまらない方法

昨年のクリスマスに知り合いの子とご飯を食べていたら、「最近マルチの勧誘を受けてるんです」という話になりました。
そういうお誘いがよくあるのだけれど断るのは申し訳ないとのこと。
僕は以前先輩に誘われて、面白そうだったのでコミュニティ研究の一環としてマルチのグループに所属していたことがありました。
まあ結局半年で買ったものがポン酢一本だけだったので追い出されてしまいましたが(笑)
で、その際には週に2回くらい彼らのコミュニティに混ざらせてもらっていたのでそこでの人間関係は、ある程度知っているつもりです。
そんなわけで、僕なりに思うマルチ商法で勧誘されそうな人の特徴と、断り方を考えてみようと思います。

そもそもマルチなぜマルチ商法にはまるのか

マルチ商法のコミュニティに出入りさせてもらっているときに一番感じたのは、連帯感の強さでした。
といっても宗教的なあやしさやチームとして同じ方向性を向いているというのではなく、大学のサークルのようなノリ。
マルチ商法の集まり自体がそこに所属する人たちの「居場所」となっているのです。
いつでもいきたいときにそこに行けば誰かしらがいて、自分が受け入れられる。
所属欲求をしっかり満たしてくれるシステムになっているところが非常にうまいなと思ったことを強く覚えています。
別にそこに行ったとして、いきなり何かを買わされるということはありません。
初めは本当にいつでも出入りができる居心地のいい「居場所」を提供されるだけ。
本人にとってそこが欠くことのできない居場所になった時点で、「ここにいるのなら商品を買うよね」という空気が流れて、少しずつ商品を買うようになるのだと感じました。

マルチ商法にはまらない人の特徴

あくまで上に挙げたのは僕が誘われたマルチであって、他も同様であるとは思いませんが、何らかの形で「居場所」としてのマルチを押し出しているパターンは多いのではないかと思います。
そこからマルチ商法にハマリ易い人・ハマリにくい人を考えたら、以下のことがいえるでしょう。
まず、そもそもマルチ商法にはまらないタイプについて。
僕の飲み友達でも、マルチ商法に何度も誘われているのに、まったくなびかない人が多くいます。
彼らには大きく二つのタイプに分かれます。
一つが「自分が一国一城の主である」場合、そしてもう一つは「どこにも属さないわが道を行くタイプ」である場合です。
自分が会社や団体の代表をしている人はだいたい前者です。
彼らはそもそも自分が中心となった居場所を持っていて、それを運営しているので、他に居場所を作ろうとはそもそもならないのです。
だから「居場所」を売りにするマルチ商法にはかかりません。

フリーランスやそもそもグループに属するのが好きではない個人主義の人間に関しても同じです。
彼らはゆるく多くのコミュニティに関わることを好み、一つの場所に深く属することを好みません。
マルチ商法はその性質上絶対に深いつながりを求めてくるため、そこに嫌悪感を覚え、グループに入っていこうとはしないわけです。
で、結局マルチ商法にはなびかない。

上に挙げた2タイプ以外の人は全員マルチ商法に勧誘されやすいのかといえば、決してそんなことはありません。
所属欲求がある人でも、すでに自分が所属するグループがあれば、マルチのコミュニティに対して、ほとんど魅力は感じません。
だから、すでに遊び友達のグループを持っていたり、何らかの活動に従事していたりする場合はなびかないのです。

マルチ商法にはまる可能性のある人の特徴

マルチ商法にはまる可能性が高い人を端的に表せば、「居場所」が一時的に空白になった状態の人といえるでしょう。
会社の異動で違う地域にやって来る、引越しをした。
あるいは一番大きなものは新卒で知らぬ土地で一人暮らしを始めるなど。
とくに新卒の人はまだ、その地で全く所属コミュニティを持っていないので、そこを満たしてくれるコミュニティがあれば、そこに依存する可能性が高くなります。
マルチ商法にはまりやすいのは以下の用件を満たす場合です。
①所属欲求が強い
②所属する場が一時的に不在である
この場合、本人が思っている以上になんらかの居場所を持つことに対する羨望が強くなっているため、注意が必要です。
所属の欲求はマズローの欲求階層説でいう所の3層に属します。
それが満たされた通常時に僕たちが考えるのよりも、ずっと強い欲求であるのです。

マルチ商法に誘われたときの断り方

上に書いたように、所属の欲求を欠いている状態では、その欲求に抗うことはそう簡単ではありません。
そこに温かな「居場所」が存在して、自分が受け入れてもらえると感じたら、そこにひきつけられるのはある程度仕方が無いことでしょう。
となると対策は以下の2つ。
そもそも誘われてもコミュニティには触れないか、自分の所属の欲求を予め満たしておくかです。
前者は意思の問題なのでおいておくとして、自分でできる有効な方法は後者の居場所を予め見つけてしまうという方法です。
それが読書会でもNPOの活動でも、それこそ行き着けの居酒屋を作ることでも構いません。
不在の状態の自分が属するコミュニティに対する所属欲求を埋めてしまう。
これが最も有効な手段です。
もちろん、僕はマルチ商法自体が悪いとは思っていません。

仕組みとしてそれがあり、所属する人が満足しているのであれば別にいいじゃん!というのが僕の立場。
(僕はあまりそういうひとつのコミュニティに深く入り込むのが好きではないので入りませんが。。。)
あくまでマルチに誘われて困っているという話を聞いて面白そうだったので、興味本位にまとめてみました。

 

アイキャッチ東浩紀さんの「弱いつながり」