新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



社会人は皆知っている読ませるエントリーシートの作り方①面接官と学生の視点のズレ

今年も就職活動の解禁日が近づいてきました。
そもそも僕は正規の「就職」という形をとっておらず、著者適正がないことは分かっているのですが、それでも「書くこと」に関しては何かしら役に立つコンテンツを作ることができるのではないかと思い、毎年自己PRと志望理由書の書き方について文章を書いています。

今年度は僕自身採用に関わる機会があり、学生さんから社会人まで、多くの人との面接を行ってきました。
いざ自分が面接をする立場になると、いろいろと気付くことが多くありました。
というわけで、今年度はその辺の「採用する側」の視点も踏まえてエントリーシートの書き方についてまとめていきたいと思います。


僕が採用面接をする際に思ったことは、「こちらが求めている人材であるかどうか」が最も重要ということです。
具体的には、たとえどんなにやる気や熱意はあったとしても、求めている人材で無ければ採用できないよねという話。
僕は就職活動の志望動機に関して、下の表のように考えています。

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採用する側として欲しい理想的な人材は、「熱意があり、且つ仕事に向いている」右上の人。
ここが最も求められているというのは就活をする学生さんであっても、採用をしている面接官であっても、同じ意見でしょう。
また、採用したくないと思うところも意見が合致するはずです。
すなわち、向いていない上にやる気も持ち合わせていない左下の人材。
右上が最も需要が高くて、左下が最も需要が低いというのはどんな人にとっても共通認識できることだと思います。
僕が学生と試験官の側で違うんじゃないかと思うのは右上の優先順位が最も高く、左下の優先順位が最も低いとしたときに、2番目にくるのと3番目にくるのとで、どう並んでいるかという認識の違いです。
おそらく殆どの就活生は、右上の次に求めているのは左上だと思っているのではないでしょうか。

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だからこそやる気や熱意をアピールするし、そのアピールは自分がいかに学生時代に凄いことをしたか(そして往々にそれは誰もがやっていることに終止してしまう…)になるような気がします。
思いや熱意の大きさをアピールしようとすると、どうしてもそういう「キラキラ」合戦になってしまうんですよね。

それに対して、採用する側が大切にしているのは、「その人が求めている人材であるかどうか」です。
たとえどんなに熱意があっても求めている人材でなければ取らない、というか取ることができません。
だから優先順位としては、必然的に右上の次に右下がくるわけです。

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そんな、自分たちの求める人材であるかどうかを見極めるのに最も重要になるのは、その人が普段の生活の中で、どういうところにモチベーションを感じ、何を大切にしているかが分かること。
いうまでも無く、採用をすれば、その後ずっと一緒に働くことになります。
だからその人が過去の一瞬に輝いたエピソードなんかよりも、日頃の行動原則みたいな思考のプロセスが分かるようなことの方が重要なんですよね。
で、向いている・向いていないの部分に関しては、特別な「実績」のあるものよりも、本人も気付かないくらいの日常の方が案外いいアピール素材が転がっている。
女子高生のプリクラばりに頑張って盛りまくって凄いエピソードをひねり出すより、身近なところに転がっている「らしさ」の方が、読み手にはささるわけです。
なんていうか、男の人がいう「料理ができる人がタイプ」っていうのが、「料理教室に行っていてフランスのフルコース作れます!」みたいな人じゃなくて「派手なものは作れないけれど、冷蔵庫の食材で今晩の夕食が作れます」みたいな人だというのと同じ感じ(笑)

僕は結構大学生の人と接する機会が多いのですが、毎年内定を貰っている人は、右上の「スーパー学生」タイプか右下の「社会人タイプ」の売り込みができる人。
もしくは左なのだけれど、数多く受けている中で偶然向いている企業と当たってその職場でだけ右上と同等の評価を受けた人(そしてこのパターンは大抵「自分の行きたい会社に出会えた」って言います。)のいずれかです。
左上になって物量作戦で偶然向いている仕事に出会うまで続けるのもいけれど、折角なら自分に向いている仕事にターゲットを絞って、その会社の方から是非来て欲しいと言ってもらえるような自己PRをしていこうよ。
今回の就活のエントリーシートの書き方は、そんなコンセプトの下まとめてみました。

さて、ここまででちょうど1800文字。
ここまでお読みいただいた方は少なくとも僕の文章を自己PRのエピソード2~3本分は目を通してもらえたことになります。
因みに第一回のこの文章には、具体的な方法論は一つも挙がっていません。
それでも一定数の方に最後まで読んでいただくことは可能です。
もちろん内容が重要であることはいうまでもありませんが、読まれる文章にはある程度のテクニックみたいなものが存在するのです。
そうした「読まれる文章」のテクニックも披露できたらと思っていますので、よかったら御覧下さい。
不定期更新で全5回くらいを想定しています。