新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



社会人は皆知っている読ませるエントリーシートの作り方②あなたと同じ役職は全国に5万人います

「ナンバーワンにならなくてもいい元々特別なオンリーワン」
「オンリーワンを目指す」という価値観は、SMAPがこう歌って以降、学校の教科書にも乗るくらいにメジャーな価値観になりました。
僕は基本的に勉強や学校でやるスポーツみたいな、限られた分野で必死に競争するのではなく、自分の勝てる分野で勝負する方がいいと思っているため、もちろんオンリーワンという考え方に賛成です。
これはエントリーシートに自分のことを書く際にも同じであると考えています。
多くの人のエントリーシートや自己PRを聞いても面白くないのは、みんな普段はオンリーワン型のポジショニングをしているのに、「面接」となった瞬間にナンバーワン型の』アピールをしてしまうからだと思うのです。
インプットがオンリーワン型であるのにアウトプットをナンバーワン型にしていたら、当然相手に刺さるアピールにはなりません。
自分の勝負する分野を変えるオンリーワン型と数多くいる中でトップを目指すナンバーワン型の戦略は、そもそも真逆の立ち位置のものだからです。

ナンバーワン型のアピールの基本戦略は、ある分野でトップに立った経験を語るところにあります。
このやり方で印象に残るアピールにするには、規模感とそこで上位に登り詰めたという経験が不可欠。
たとえば「起業しました」では何のアピールにもなりません。
だって「起業」自体は誰でもできるし、そこに競り勝った経験は存在しないから。
極端な話、面接官にとっては「私は起業しました」というのは「俺息してます」というアピールくらいにしか聞こえません(笑)
これがナンバーワン型のアピールをしようとしているのに登り詰めた経験が不在のアピールパターン。

もう一つ、規模感の不在パターンもあります。
ナンバーワン型PRで最も重要なことは、上位に登り詰めた分野の規模感です。
人数やプレイヤーの質、市場規模の大きさetc…
同じトップに立っていますでも、さすがに「イオングループの代表です」であればそれだけで当然凄いですが、「ゼミの代表です」ではナンバーワン型のアピールとしては全く意味が無いわけです。
もしこのアピールをしたいのであれば、「〇〇の」の部分がどれくらいの規模感であるのかが決定的に重要になってくる。
もし、これからエントリーシートを書く人が、本当にその分野で1~5番くらいに入る人だったらこのアピールで構わないと思います。
しかし、そうではないのなら、絶対にナンバーワン型のアピールは相手に刺さりません。

オンリーワン型のポジショニング戦略を取ってきた人がナンバーワン型のアピールをしようとしたら、どうしてもそのエピソードはつまらないものになってしまいます。
細分化されたフィールドで活躍するのがオンリーワン型である以上、どうしてもそのエピソードの規模感は大きくなり得ないからです。
オンリーワン型のアピールをすればいいのに、そこでナンバーワン型のアピールをしてしまう。
だから、どこにでもある「サークルの代表」とか「ゼミの代表」、「バイトリーダー」みたいなアピールになってしまうわけです。
仮に現時点での大学数が700(パッと調べて出て来た数字なのでミニマムだと思ってください)で、サークルとゼミの数がそれぞれ10ずつ、役職が代表1人、副代表2人、会計と4枠あるとしても大学関連の役職もちだけで5,6000人いる計算です(笑)
自分がナンバーワン(それに順ずる)だと思ってアピールしていることは、もう5,6000人いるということを自覚しておかなければいけません。
他にもさまざまな経験があるのかもしれませんが、どれも「ナンバーワン」っていうのは概ねこんな感じだと思います。
「自分のムラで一位です」っていうのは全国規模で物事を見ている社会人(特に面接官)には刺さらないんですよね。
だから、エントリーシートにおいて、そもそもナンバーワン型のアピールというのが効果的な方法ではありません。
最初のSMAPの「世界にひとつだけの花」の歌詞に戻りますが、みんなが「もともと特別なオンリーワン」であるのなら、絶対にオンリーワンであることをアピールすべきです。
で、ここまででナンバーワン型のアピールについては多少具体的に書きましたが、「オンリーワン型」のアピールに関しては全く書けなかったので、次の(このテーマの)エントリーで詳しくまとめてみたいと思います。