新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



コミュニケーションの大きな武器になる「ワーディングセンス」とその4分類

先日僕の所属するNPOの代表さんに言われた「ワーディング」ということば。
最近やたらとこの言葉にはまっています(笑)
イデアの凄さや思考の深さではなく、純粋なセンテンスとしてのセンスのよさ。
案外意識している人が少ないと思うのですが、このセンスって案外強い武器のような気がするのです。
本当にここ最近興味を持ったことで、まだまだ体系化できていないのですが、なんとなくワーディングのスキルには何系統かのパターンがあるように思います。
まだまだサンプルを集めなければならないのですが、僕はとりあえず、ワーディングのセンスに関して、活字における能力と会話における能力の2区分、そして、①比喩②要約③名付け④ナンセンスの4タイプのワーディングセンスと分類できるのでは何かという仮説を立てています。
活字と会話の2区分に関してはわざわざ言わずともわかることだと思うので、今回はワーディングセンスの4分類についてまとめたいと思います。
ワーディングセンスとは、直感的に相手に刺さる言葉の創出方法のことです。
一つ目の比喩というのは、何かを見たときに、それを的確に面白い表現で描写する能力のこと。
松本人志さんとか島田紳助さんを代表とされる、お笑い芸人さんがうまい言葉選びです。
たとえば、最近だとお笑い芸人批判をした茂木さんが松本さんの番組にしょんぼりしながらでてきた時に、「自分ズルイわー。サンドバックみたいな顔してすやん!」といったのなんかがそう。
島田紳助さんがいつか言っていた「コイツ心の中ピョンヤンみたいなやつやねん!」というのもここに該当します。
現状を的確に捉え、センスのある描写を出来るワーディングセンスのことを「比喩」としました。

二つ目の要約は、話を一言でまとめる際に発揮されるワーディングセンスです。
「要するにこうだよね」って言うのを、非常に分かりやすく、面白い言葉で端的にまとめることに長けた人たち。
一昔前の岡田斗司夫さんや、山田玲司さんあたりがここに該当するように思います。
たとえば、相手の話を聞くときはしっかりと共感をすることが大切で云々…という話をしていたときに、山田玲司先生はその話を「要するにメンタルをロジックで切ってはいけない」とまとめていました。
たった20文字足らずなのに言いたい事がパッと伝わります。
これが要約的なワーディングセンス。
ある概念に関して分かり易い名づけをできるセンスもここに該当するスキルです。

3つめの名付けに関しては僕の周りに結構多くてうらやましいのですが、今まで無かったカテゴリーをネーミングによって生み出すのに長けた人のもつスキルです。
代表例はみうらじゅんさん。
2時間に一本しか来ないようなバス停ばかりを集めてきて時刻表ならず「地獄表」と名付けたりというワーディングセンスのこと。
小池百合子さんがかつて、ネクタイをしない代わりにエアコンの温度を上げるということに「クールビズ」と名付けたことも、かなり優秀なワーディングだと思います。

最後のナンセンスは僕の中でもまだうまく定義ができていないのですが、ざっくりと、文脈とは明らかに合わない言葉選びなのに、なぜか味があると思わせられるようなワーディングのことを指します。
かつて、落語家の桂枝雀さんが「笑いとは緊張の緩和である」と言いましたが、これに近い印象。悲しい話をしているつもりなのに、所々の言葉選びが面白いせいで、思わず笑ってしまう。
そんなような言葉選びが出来る人がここに該当します。
昔、熱帯魚が大好きな中学時代の友達が涙を浮かべ、酷く落ち込んで学校に来たのでどうしたのと聞いたら、「水温調整の装置が壊れてて、俺の魚たちがみんな茹で上がってしまった。」と言ってきたことがありました。
本人は笑わせるつもりも無く、本気で悲しんでいたのですが、自分の悲しみを表現する言葉が「茹で上がった」であったために、思わず噴出してしまったのを、未だに覚えています。
こんな風に、伝えたい感情と言葉選びの間にセンスのあるギャップを生み出すことができるのが、ナンセンスのワーディングです。

以上が僕の今考えている「ワーディング」に関する分類です。
本当にここ数日で組み立てた考え方なので、まだまだ穴だらけなのですが、これを伸ばす方法や、様々な方面への活用方法など、いろいろと応用が利くような気がしています。
ワーディングの磨き方と活用法。
また新しい関心事が増えてしまった(笑)

 

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じじいリテラシー (星海社新書)

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