読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



「ウェブでお金を稼ぐのは簡単」という言説は正しいのか?

ウェブを見ていると「(ウェブで)お金を稼ぐことなんて難しいことではない」なんて記事をよく目にします。
僕はこうした記事を読むたびに確かにその通りだと思う半面で、全ての人にそういうのはちょっとどうかなと思います。
人によって、「努力の最低基準」は異なり、それぞれが自分の文脈の中で受け取ってしまうため、勘違いする人が多く出てくるように思うからです。
例えば、目的のためならば一日10時間くらい寝食を忘れて没頭するのが当たり前という人にとって、その程度のことは努力でも何でもありません。
一方で、ロクに何かに打ち込んだことの無い人にとっては、たった2時間何かに打ち込んだ程度であったとしても、「努力」したと感じるかもしれません。
努力とはこのように動作主の主観(というかそれまでの経験)に非常に左右されるものです。
だから、具体的などのくらいの努力(それも適正がある分野であるという前提がある上での)が必要かを伝えないのはあまり誠実ではないように感じてしまうのです。

島田紳助さんが、『紳竜の研究』というDVDの中で、才能と努力はそれぞれ5段階あって、結果はその掛け値で決まるという話をしていました。
恐らくブログを初め、ウェブ上のコンテンツで生活が出来ている人は、この掛け値が25ある人であるように思います。
これは僕の肌感覚ですが、きっと月に数万円レベルでも掛け値は16以上、たとえ数千円レベルでも合計12くらいは必要な気がします。

僕のブログで大体ひと月で数千円のお金が入ってきます(祇園でちょっといいランチを食べられるくらい)。
そもそも僕はブログでマネタイズするつもりはなく、ターゲットを絞るといったようなマーケティング的なことも殆ど行っていないので、「努力」としてはそれほど多いほうではないでしょう。
それでも、月に30本程度(このブログは15~20本くらい)の文章は書いています。
分量としては一本あたり1500~2000字くらい。
このくらいの分量を仮に努力値として表すなら、せいぜい3,5くらいでしょう。
で、書く才能に関しても、それほどあるようには思っていません。
僕はなんだかんだで中学生くらいのころからブログやらを書いていて、そこそこ周りの友人や知り合いに「面白い」と言われて喜んでいるとかその程度。
現在は半年に一度くらい、文章の寄稿依頼やお仕事の依頼が舞い込んでくる程度なので、大学時代にレポートを量産しており、卒業論文で一定の分量を書ききったくらいの普通の社会人を3とすれば、それよりは多少上手い程度で大きめに見積もって3.5くらいかなと思っています。
というわけで、僕の場合は才能×努力の値はギリ12超えくらい。
僕は興味が無いのでしませんが、仮にマックスで努力し続けた場合、まあ数万円なら稼げるんじゃないかなあと思っています。
逆にいえば、どうあがいてもそれで生活できるレベルは無理だと思っています。

僕がここで考えたいのは、「1500~2000字くらいの文章を月に30本程度」という量が多いと思うか少ないと思うかという話です。
(もちろん、内容の密度みたいなことを加味すれば話が変わってきますが、それは複雑になりすぎるので、今回はあくまで文字数という「数値化」できる分野に絞って考えます。)
僕の知り合いでライターさんとして活躍している方は、ライターになるまでに毎日1万字以上は最低でも書き続けたといっていました。
また、ブロガーとして有名なイケダハヤトさんは、有名になるまでに一日に10本くらいの更新はしていたと書いています。
彼らが月に10万文字以上書いているのに対して、僕は大体月に5~6万文字。
これは全然努力しているとはいえません。
実際に僕も、「それほど頑張らなくても書ける分量」がこのくらいだと思って書いています。
で、問題となってくるのはこの分量が多いと感じるか少ないと感じるかということです。

以上を踏まえて、最初の「(ウェブで)お金を稼ぐことなんて難しいことではない」ということについて考えてみたいと思います。
僕にとって、つまり月に5万字くらい書くことが当たり前の人にとっては、月数千円をウェブで稼ぐことは確かに全く難しいことではありません。
おそらく、僕と同じ位の文章力で、僕の倍くらい書くことが苦にならない人にとっては、ウェブで数万円稼ぐことは簡単なのでしょう。
これがイケダハヤトさんレベルになると、生活するのも簡単というようになります。
ただし、これが「簡単」と考えるかどうかは、完全にその人の「あたりまえの基準」に依存します。
1000文字くらいの文章を一本書くのも大変という人には、恐らくウェブでお金を稼ぐことは非常に難易度の高いことだと思うのです。

僕は、「〇〇なんて簡単」という言葉は安易に信じるべきでないと思っています。
大前提として、それをいえる「成功者」はその分野において十分な適正と才能を持っていて、その上で「当たり前の基準」がものすごく高い。
そもそも全く向いていない分野に挑戦しても、あるいは「当たり前の基準」が高くない人が彼らの言葉を信じて「自分の範囲で頑張ってみた」としても、そこには絶対に到達できません。
何かに挑戦するときには自分の「当たり前の基準」と適正を大まかでもいいので相対的に数値化して考えることが必要だと思うのです。
他人の基準で言われた「〇〇は簡単」という言葉を鵜呑みにするのは危険なのではないかなあというお話。。

 

アイキャッチ中川淳一郎ウェブはバカと暇人のもの

 

ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書)

ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書)