新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



思考の長さは周辺環境に規定され、「長さ」こそが長期的に価値になるという仮説

僕は極度のスマホジャンキーで、仕事中でも(授業の時以外は)常に片手にスマホを持っているというような感じだったのですが、この半年くらいで、意識的にそれを止めるようにしました。

思考をするにあたって、ウェブ検索などこちらから情報にアクセスする系のものであればともかく、ラインやメッセンジャーのように、即時性が求められるものに関しては非常に厄介であると感じたからです。

ラインやメッセンジャーでメッセージが送られてきて、それに返事をしようとすると、どうしても一旦そこで思考が途切れます。

この「一旦途切れる」が10年20年スパンで見た時に、非常に大きなデメリットになるような気がするのです。

 

とあるデータで、今の20代は一日あたり平均50〜60回スマホを見ると言っていました。

仮に一日8時間の仕事をして、6時間の睡眠、食事や準備諸々に2時間を費やし可処分時間が8時間であるとして、それを60回で割れば、思考のスパンは480÷60で8分という計算になります。

(もちろんトーク系アプリの利用率には時間ごとの濃淡があるはずなので、一概には言えませんが、ならしてみると現代を生きる20代の自由時間における平均的な思考の「長さ」は8分ということができます。

例えば多くの受験生が時間が足りないというセンター試験の数学でも60分×4問で一問あたりの思考時間が15分はあるわけですが、上の数字はそれよりも少ないということになります。

 

僕はこれを以って「だからスマホをやめるべき」とか、「そういう環境になったのだからそれに適応すべき」とかいう「べき論」を語りたい訳ではありません。

ただ、事実としてそうだよねというお話をしたいだけ。

その上で、どんな時でも希少性=価値であると思っている(これは僕の考え)ので、全体的に思考のスパンが短くなっているのなら、長期的に見た時に長い思考を積み上げたことが差別化に繋がるのではないかと思い、意図的にメッセンジャーから距離を取るようにしています。

ビジネス書や仕事術の記事を読むと、優秀なビジネスマンほど「直ぐに・的確な」返答をするというようなことが書かれています。

もちろんこれは正解で、早く、手数が多く、グイグイと売り込むことが勝つための要因になる今の時代を生きる人と横並びの競争したときはこうした人が「優れている」と評価されます。

しかしここに縦軸を入れて考えると、即時性の競争に身を投じたことで失われる深い思考の蓄積で差別化をするという戦い方が出てきます。

深い思考を積み上げた先に得られる自分だけのロジックは、後から気づいたとしても得るのに同じだけの時間がかかります。

そして、「そんなものは見つけた人のロジックを使って手数とスピードで上回ればいい」という戦い方をする人がいて、確かにそれは正しいのですが、少なくともロジックを提供する「胴元」にはなれません。

ロジックそのものを提供したりする側には、こうした深い思考が不可欠です。

今の「できるビジネスマン」的な振る舞いの先には、こうした「胴元」的なポジションは無いように思います。

 

20代の方が時間があると言われていて、しかもその20代の思考のスパンが短くなっているとしたら、10後、20年後の同世代との勝負を見据えたときに強い武器を持つために「今」の勝負を降りる。

これが僕の基本的な考え方です。

よく、「勝ちたいという欲がないの?」と言われることがあるのですが、「今」の戦いに本当に興味がないのはここ辺が影響しているように思います。

仮説を立てて10年単位で実行して、それがうまくいった方が面白い。

思考のスパンの差異による差別化は、その実験の1つだったりします。

 

アイキャッチは僕の大好きな西村博之さんの最新本

 

無敵の思考 ――誰でもトクする人になれるコスパ最強のルール21

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