新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



超攻撃的太鼓持ちのすすめLV7〜「マウントおじさん」の倒し方〜

僕は職場、サークル等のコミュニティ内、あるいは初対面のバーカウンターなどで、年下や性別を理由にいきなり高圧的に接するタイプのコミュニケーションをとってくる人のことを「マウントおじさん」と呼んでいます(性別は関係ありません)
マウントおじさんを相手にしたときの波風立てない対処法として僕は①言ったふりアタック、②教えてくださいレシーブ、③大丈夫ですブロックを推奨しているのですが(詳しくはこちらのエントリ[http://column-usukuti.hatenadiary.jp/entry/2019/05/07/110538]で)、先日地元で飲んでいたときに、友人の行きつけの飲食店のマスターから面白い「技」を教えていただいたのと、確かに自分もよくやっているという気づきがあったので、今回はそれを踏まえたマウントおじさんの扱い方の続編をまとめていきたいと思います。

前回のエントリで紹介した①言ったふりアタック、②教えてくださいレシーブ、③大丈夫ですブロックは、どちらかというと相手の気分をよくして、その場をなんとなくやり過ごす方法です。
それに対して今回のものは、下手にでつつも言いたいことはきちんと通す方法です。
いわば「マウントおじさんの制し方」(笑)
もちろん相手へのリスペクトや礼儀は忘れてはいけませんが、「さすがにそれはちょっと…」というようなときってありますよね?
そういうときに有効なテクニックを、例によって3つにまとめました。

 

マウントを取れない場に引きずり込む「助けてくださいスマッシュ」

下手に出つつもマウントおじさんをだまらせる有効な手段として僕が考えたのが(というか僕がよく使っているのが)、①助けてくださいスマッシュ、②無茶ぶりトス、③言ってましたよねサーブの3つ。
まず①の助けてくださいスマッシュとは、複数人で話している中で議論が深まってきたタイミングで、マウントおじさんに助けを求める体で議論に引きずり込むというテクニックです。
マウントおじさんは年下に対してはめっぽう強気ですが、自分より年上であったり、専門的な知識を有した人との議論ではそのメッキが剥がれます。
この特性を利用したのが「助けてくださいスマッシュ」です。
マウントおじさんよりも年上の人と会話が盛り上がっているときや、専門性のある人がその分野について話している場に自分がいるとき、一定のタイミングで助けを求めます。
上下関係をはっきりさせたような物言いをしているマウントおじさんは、そこで会話に入ることを「断る」という選択肢は心理的に難しいでしょう。
そうなると、必然的にその話題に巻き込むことができるのです。
一対一であれば完全な上下関係がありますが、対象者よりも年上・専門性を有した人といる場合には、その「権威性」は相対的なものになってしまいます。
仮にその中でも自分に対してマウントをとるような態度を取れば、親分的なポジションでそこで白熱している議論に参加しなければなりません。
反対に、その議論に参加しないのであれば発言が減るため、マウントを取られることもない。
こうすることで何もせずともマウントを取れていたポジションを一気に崩すことができるのです。
これが助けてくださいスマッシュです。


いい気になって大きく言ったことに付け入る「無茶ぶりトス」

相手の自慢話に少し「イラッ」ときたときに有効なのが②の無茶ぶりトスです。
ここでいう「無茶ぶり」とは、全く脈絡のない事柄をいきなり振るという、本来の無茶ぶりとは少し違います。
そうではなく、あくまで相手の会話を利用した無茶ぶり。
高圧的な態度で来る人は、気分がよくなると、ついついエピソードを誇張してかたりがちになります。
本当は10くらいの成果なのに、それを30とか40とか、ときには100とかの大きさにして話してしまう。
無茶ぶりトスは、そんなビックマウスになった状態を利用した切り替えしの手段です。
やりかたはいたってシンプル。
明らかに誇張しているなと感じられたときに「それ具体的に教えて下さい」とか「実際にやってもらっていいですか?」みたいに、実経験がなければ答えられないような質問をするだけです。
その場の気分が良くなって大げさに話しているだけの場合、具体的なエピソードは皆無(あったとしてもしょぼい)ので、上記の質問を投げかけられた瞬間にそれまでに話したこととの整合性が取れなくなり、ボロが出ることを恐れて「ええっと、、、」みたいな感じで、とたんにそれまでの雄弁な語り口が収まります。
そのタイミングでいろいろつっこめば、それまでのマウントを取られていたポジションをひっくり返すことができるわけです。


相手の主張を誇張して利用する「言ってましたよねサーブ」

最後の言ってましたよねサーブは、地元の居酒屋の大将が、本当に苦手なお客さんを相手にするときのテクニックだそう(笑)
(言われてみれば僕も近いことをしていました 笑)
お酒がすすむと気大きくなって、ついつい人や社会の批評をしたり、持論を展開する人がでてきます。
言ってましたよねサーブは、そんな言葉を聞いたときに用いるテクニックです。
言ってましたよねサーブは、マウントおじさんが言った主張や持論を引用して、自分の主張を混ぜ込んだり、その人が言った以上の大げさな表現を含めたりする方法です。
語尾に「~って○○さん言ってましたもんね?」という言葉をつけて、本人に同意を求めることが大切です。
たとえば、Aさんが「Bの××というところが良くない」と言っていたとして、別の人と話しているなかでBさんの話題になったとき、「Bさんの××ってほんとに何やってもダメで、クソだ、って○○さん言ってましたもんね!」みたいな感じです。
あるいは、バイト先の先輩から理不尽に「在庫の片付けしとけって言ったやろ!」みたいに起こられた場合なら、社員さんと雑談をしているときとかに「たとえ客さんが待っていて、そっちの対応をした方がいいって思う場合でも、在庫の片づけを優先しろ!って○○さん言ってましたもんね!」みたいな感じです。
自分が言った内容が言葉以上に解釈されて再発信されると、相手は「いや、そこまでは言っていないんやけど…」と及び腰にならざるを得ません(なんてったって「言った」のは事実なわけですから)。
こうやって勢いを奪うのがこの、言ってましたよねサーブです。

以上の3つが前回のエントリで紹介した①言ったふりアタック、②教えてくださいレシーブ、③大丈夫ですブロックの発展形、①助けてくださいスマッシュ、②無茶ぶりトス、③言ってましたよねサーブです。
こちらは、相手とのコミュニケーションを円滑にするのではなく、マウントを取られたくないときに使う、ある意味で攻撃的な手段なのでいざという時の防衛手段くらいの位置づけにしておくのがいいでしょう(笑)
僕はよく、「今の職場はもちろん、今までサークルやバイトでムカつく先輩や上司に一度も当たったことがない」という話をしていたのですが、よくよく考えたら、これらの道具を使って、自分が不快に思うマウントはかわしていたのだということに気がつきました。
基本相手はしっかりと尊重して、相手を持ち上げる時はしっかり持ち上げて、どうしても嫌なとき、話を逸らしたいときだけは上の技でいなすようにする。
そんな、いざというときのテクニックとして参考になれば幸いです。

 

アイキャッチは僕の尊敬する編集者の一人、柿内芳文さん編集のこの一冊(笑)

 

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