この節の最大のポイントは、「日本の近代の宿命的な混乱は、一方で『する』価値が猛烈な勢いで浸透しながら、他方では強靭に『である』価値が根を張り、そのうえ、『する』原理を建て前とする組織が、しばしば『である』社会のモラルによってセメント化され…
前節で述べられた、「である道徳」に基づいた社会では、自分の意見を言い合ったり、何かを決める際に契約書を交わしたりといった手続きは要りません。母親に夕ご飯を作ってもらうのにイチイチ申請書を出す必要も無ければ、お小遣いを受け取るときに、わざわ…
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