新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



2020年佛教大学MU入試国語過去問解説

2020年の出題は山口昌男さんの『文化人類学への招待』からでした。 文化人類学独特の通過儀礼への見方が、子どもの「ごっこ遊び」、おとぎ噺、王位継承等に派生していくため、現代文が苦手な人にとっては若干読みづらいものであったかもしれません。 しかし…

テスト前日に『南の貧困/北の貧困』を10分で爆速攻略!【UG】5000字補足説明付き

長いこと高校の教科書に載り続けている見田宗介さんの『南の貧困/北の貧困』という文章。 主張自体はシンプルなのですが、僕たちがこれまで思っていた「当たり前」を一旦壊すところから始めなければならず、そこでつまずいてしまう人が多いという印象です。 …

「闇金ウシジマくん」考察〜最終話で主人公が死ぬしかない理由〜

最近久しぶりにまとめて漫画を読んでいます。一時期仕事に“かまけて”趣味の時間を取れずにいたので、それを取り戻すかの用に乱読を。と、同時に、何かしら読んだ感想を熱量のままに保存して起きたいという思いが強く起きてきたため、今回は久しぶりの漫画の…

「『である』ことと『する』こと」を宝くじに例えて3分で理解する【UG】10000万字補足付き

これまで多くの高校生を悩ませてきた、丸山眞男さんの『「である」ことと「する」こと』という作品。 僕のブログで挙げていた解説記事の中でもトップクラスのアクセス数でした。(後で全記事のURLものせます) 全部で1万字ほどの説明だったのですが、テスト直…

9月から逆転内定の就活術⑤〜あらゆる面接の質問に答える3つの準備〜

面接の準備で何をしたらいいのか分からない。 たまにそんな相談を受けます。 それに対して「どんな質問に答えられないの?」と聞くと出てくる個別具体的な質問例。 「あなたは周りからどんな人といわれる?」 「挫折経験は?」 果ては「自分を動物にたとえる…

9月から逆転内定の就活術④〜スペック型の企業分析とキャラクター型の企業分析の違いを知ろう〜

前回は面接の話をしましたが、今回はちょっと趣向を変えて、「企業研究」についてまとめていこうと思います。極論を言えば、僕は企業研究はそんなにいらないんじゃないのと思っていますが、一方でそもそも企業研究の仕方を知らない人もいるんじゃないかなと…

9月から逆転内定の就活術③〜面接が上手くなる「戦闘会話力」を身につけよう〜

前のエントリ(9月から逆転内定への道②〜面接が盛り上がらない理由と解決策〜 - 新・薄口コラム(@Nuts_aki))では、面接とはそもそも何を求められているものなのか?というゲームのルールについて説明しました。 ざっと振り返るなら、「面接のゴールは短時間で…

9月から逆転内定の就活術②〜面接が盛り上がらない理由と解決策〜

面接は楽しい?面接はつまらない? 突然ですが、みなさんは面接を受けて楽しいと思いますか?それともつまらないと思いますか?「面接なんて楽しいわけあるかい」と思うかもしれませんが、面接をスイスイと通過できる人にとっては、面接は楽しいものに感じて…

9月から逆転内定の就活術①〜志望理由の具体例〜

僕は仕事柄かつての教え子だったり、知り合いの会社のインターン生やボランティアさんだったりと、学生さんから就活の相談を受けることがあります。 そんなわけで少なからず就活生を見ているため、「ああこの子は苦戦するやろな」というのが話し方や考え方を…

指定校推薦の校内選抜を攻略するための1つの視点と3つの武器

毎年、夏〜この時期にかけて、指定校推薦やAO入試の相談が増えてきます。 また、お盆休みにはかつての教え子の子たちから、就職活動の相談をチラホラ受けました。 彼ら彼女らの話を聞いていると、共通して悩んでいる箇所があるように感じたので、今日はその…

back number『ベルベットの詩』考察〜機織りをモチーフにした作者の意図と、主人公の変化を追う〜

先日、8月26日に発売されたbuck numberの『ベルベットの詩』。あまり新曲の貸し考察はしないのですが、ちょうど知り合いから詞についてたずねられたので、今回は新曲の考察をしてみたいと思います。 タイトルの分類とこの曲のタイトルの難解さ 曲のタイトル…

DREAMS COME TRUE『未来予想図Ⅱ』考察〜3部作を比較して主人公の内面の変化を追いかける〜

突然ですが、みなさんは「部屋の扉を5回ノック」と聞いたとき、どんな「合図」が頭に浮かぶでしょうか?おそらくほとんどの人の頭に浮かぶのは「ア・イ・シ・テ・ルのサイン」なのではないでしょうか?実は「部屋の扉を5回叩く」というのは、ドストエフスキ…

山口百恵『プレイバックpart2』考察〜和歌の技法を使った歌詞の意図を読み解く〜

山口百恵さんといえば『いい日旅立ち』『秋桜』をはじめ、言わずと知れたアイドル。 『少女A』『DESIRE』『飾りじゃないのよ涙は』などのヒット曲を持つ中森明菜さんと並び時代を超えて知られる存在だと思います。 全く世代ではないのですが、お二人の名前と…

E-girls『Pain, pain』考察〜言葉遊びの裏に隠れた「Pain pain,don't go away」の真意を探る〜

「濁り」が消えて出てきた本音の「信じたい」と、「濁り」に溺れて見えてきた「キズ」の対比 お盆休みに久しぶりにインプットをしようといろいろな曲を聴き漁っていたとき、偶然Adoさんの『新時代』に出会いました。映画『ONEPIECE FILM RED』の表題曲で、Ad…

SEKAI NO OWARI『Habit』考察〜誰よりも優しい若者に対するFUKASEさんのエールを受け取る〜

少し前にSNSで大きく流行っていたSEKAI NO OWARIの『Habit』実は今回歌詞考察をするにあたって始めて作曲者のインタビューを事前に読みました。というのは、初見で僕が受けた印象が、SNSでの評価とあまりにかけ離れていたからです。僕がこの曲を聴いてはじめ…

Official髭男dism『ミックスナッツ』考察〜表と裏の顔を持つふた通りのミックスナッツを読み解く〜

僕の中で歌詞考察をしたいけれど難しくて保留にしている曲がいくつかあります。 今回の『ミックスナッツ』はまさにその代表例でした。 ただでさえ歌詞が複雑なことに加えて、アニメシリーズのネタも絡んでくるため、全部を拾い切れる自信がなかったんです。 …

堂島孝平『葛飾ラプソディ』考察〜なぜこの曲が「ラプソディ」なのか?〜

週刊少年ジャンプで40年に渡り掲載されていた『こちら葛飾区亀有公園前派出所』、通称「こち亀」。 90年代後半からは長寿番組としてテレビアニメも放映されていました。 今回の『葛飾ラプソディ』はそんな「こち亀」のエンディングと知られるあの曲。 歌の世…

速度を変えて景色を変える

出勤手段を変えるということを僕はよく行います。 普段は電車の所をバスにしてみたり、歩いてみたり。少し贅沢だけれどタクシーを使ってみたり。 今は乗らなくなってしまいましたが、昔はここに「自転車」という選択肢も含まれていました。 僕があえて通勤手…

就活が始まった時点で圧倒的な差をつけるための思考法

「動き出す時点で準備を終えておく」 これは僕が学生時代に何かを行うにあたって結構重視していた考え方です。 社会に出るまで学生の勝負は(というか、ノルマが定められたあらゆる勝負が)、構造的にスタートとゴールの瞬間が一緒であることが少なくありま…

静かできれいなディストピア

最近SNSを見ていて、「ミュート」という機能が非常に気になっています。 不快であったり面倒だと思ったフォロワーをそっと非表示にして視界に入らないようにする。 まだ直感にすぎないのですが、僕はこれがこれからの社会を象徴的に表しているような気がして…

坂本冬美『夜桜お七』考察〜紅白の対比に込められた女性の気持ちを辿る〜

桜の時期が来るたびに思い出すのが坂本冬美さんの『夜桜お七』。改めて歌詞を読み込むと面白いところが多々あったので、今回はこの曲を考察してみようかと思います。 〈赤い鼻緒がぷつりと切れた すげてくれる手ありゃしない 置いてけ堀をけとばして 駆けだ…

「令和の虎」で失敗する人と就活で失敗する大学生の共通点

最近Youtubeで放送されている「令和の虎」という番組にはまっています。 昔あった「マネーの虎」という番組の後継番組のような立て付けで、出資希望者が投資家の前に登場し、自分のビジネスプランを売り込みます。 そのプレゼンを受けて、投資家の眼鏡に叶え…

年の初めの未来予測

今振り返ってみたら、年始は毎年何かしら「年始らしい」ことを書いていたので、今年は僕が考える数年の展望についてまとめてみようと思います。 ①コロナの社会とSFの世界 「その朝も目を覚ますと仮面をつけ,鏡に向かった。にせものの笑顔がそこにある。」 …

浜崎あゆみ『Love song』考察〜浜崎あゆみの葛藤と覚悟〜

僕の興味がある人リストの中に入っているavex代表の松浦勝人さん。 昔テレビのインタビューを見た時から、底知れない目の奥の鋭さ?みたいなものが気になりずっとウォッチしています。 そんな松浦さんが一年ちょっと前にYouTubeを開設したのですが、そこにク…

「解像度」を学ぶのに参考になるコンテンツ10選

12月に入り、ありがたいことにたくさんのご飯のお誘いをいただき、その中で全然関係はない後輩からそれぞれ、「仕事で意識している事」を聞かれました。 で、僕の中では物事を正確に、より細かく受け止める方法ということで、「解像度」というものを意識して…

中学生を悩ます魯迅の『故郷』のスポット考察①間接描写の意図を考える

何度もの教科書改訂を乗り越えて教科書に掲載され続けている魯迅の故郷。個人的にはさすがの名作だなあと思う反面、中学生の子達にはすべてを理解するのは難しいんじゃないかとも思ったりします。実際、ここ数年は特にあの小説に関する質問が増えているなあ…

島崎藤村の「初恋」の読み方を髭男と米津玄師で説明してみた

テスト前になって中学生の生徒さんたちから急に質問の増えた島崎藤村の『初恋』。 お話を聞いているとやっぱり論説文や物語文と比べて苦手な人が多い印象の詩の単元。 全文解説もそうなんですが、読みかたも大事になってくるので、今回は詩の読み方のコツに…

資本主義の終着点とアニメ・マンガに見る令和のこれから

最近久しぶりに読書熱が再燃して、とりあえず読み漁っている&過去問分析で多くの文章に触れているのですが、ちょうどあれこれ繋がることが多かったので、備忘録がてら今考えていることをまとめておこうと思います。 「21世紀の資本主義論」に見る変わらない…

Official髭男dism『Pretender』考察〜遊び人はどっち?「pretender」の「ごっこ遊び」を読み解く

先日教材作りをしていたらふと流れてきたOfficial髭男dismの『Pretender』。 ちょうど比喩表現の解説を作っていたため2番の歌詞が気になり急いで検索。 その時に予想検索を見たら、「pretender 歌詞 ひどい」「pretender 歌詞 気持ち悪い」といったネガティ…

Janne Da Arc『child vision~絵本の中の綺麗な魔女~』考察〜母は本当に被害者?白馬の騎士の正体を読み解く〜

先日仕事帰りに音楽をランダム再生していたら流れたこの曲。 もともと高校時代からジャンヌは好きだったのですが、改めて聞くといいなあと。 10代の頃に影響を受けた曲は、定期的に聞き返したくなります。 さて、そんなJanne Da ArcのChild vision-絵本の中…