新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



2割話が上手くなるための方法論[前編]

友人と10人くらいであつまったりすると、だいたい1人はいる、何話しても面白いやつ。

そう聞くと皆さんの頭の中に、ひとりかふたり、友人の顔が思い浮かんだりしませんか?

仕事柄、僕の周りにはこういった、「何話しても面白い人」が多くいます(笑)

そのため、僕は一時期「何話しても面白い人」の観察をしていたことがあるのですが、そうするうちに、彼らの話し方には一定のパターンがあることに気がつきました。

もちろん話の内容自体が面白いというのはあるんですが、「何話しても面白い人」たちの多くは話題自体の面白さ以上に、話し方が面白いんですよね。

彼らは「面白く聞こえる話し方」を知っている訳です。

もちろんそれらの多くは、天性のものだったり、その人のキャラだからこそというものだったりします。

でも、誰でも真似できる部分もあるように感じました。

そこで、今回は「何話しても面白い人」に共通するテクニックのうち、再現性が高そうなものを、いくつかまとめてみようと思います。

目標は「誰でも真似するだけで面白さが2割り増しの話し方」(笑)

 

普通の話を面白く見せるには、調理と盛り付けが大事

「面白い話をしよう」と考えると、とにかく面白いネタを探そうとしがちです。

先日知り合いと話していたら、同じ詐欺に二度引っかかって50万ずつ溶かした話や、給料をパチンコ屋に忘れて来て(使ったとかじゃなくマジの方)ひと月キャベツひと玉で生き抜こうとした話など、とめどなく「とんでもエピソード」が出てくる人がいました。

もちろん中には彼のような生粋のネタメーカーみたいな人もいるかもしれませんが、当然ですがそんな人は稀です(笑)

上にあげた人は話の「食材」の鮮度一本で勝負をする人。

「話が面白い」というと、そういうカリスマを想像する人が多いかもしれませんが、実際の話の上手い人の多くは、エピソードそのものというより、話し方や話の運び方で面白さが増している場合がほとんど。

仕入れた食材はありふれたものだけれど、調理や盛り付けで美味しく仕上げるみたいなイメージです。

僕が言う、「面白く話せる技術」はまさにこちら側。

と言うわけで、なんでも面白そうに聞こえる人の「調理方法」と「盛り付け」についてまとめていこうと思います。

 

いきなり「調理方法」と「盛り付け」だなんていう比喩で書いてしまいましたが、これはそれぞれ、「話の構成」と「話の仕方」との事を指しています。

話が面白く聞こえる人は、例外なく①話の仕方と②話の構成を工夫しているのです。

①話の仕方を細かく見ていくと⑴声色⑵表情⑶身振りの要素に、②話の構成は⑴編集⑵圧縮⑶ムダの要素に分けられます。

先ずは①から見ていきたいと思います。

 

面白そうに聞こえる話し方の3要素

話の仕方に関して、⑴声色⑵表情⑶身振りの3点が重要だなんて書きましたが、これでは全く再現性がないので、更に深掘りをしていきます。

 

⑴声色について

伊集院光さんや壇蜜さんなどのラジオを聞いていると、別にそれほど特異なことを話しているわけでもないのに、日常の説明それだけでクスクス笑ってしまうよつな事があります。

これはひとえに声色が原因です。

彼らは「面白く聞こえる声色」を持っているのです。

僕は声色に関して、再現可能な所まで分解するとⅰ声の大小、ⅱ声のスピード、ⅲ声の音程に分けられると考えました。

(もちろん、ビブラートみたいなものもあるのでしょうが、そういったものは「再現性」がないので今回は省きます)。

話しが面白い人は、この3つの要素の「差」が例外なく大きいのです。

逆に自分の話に自信がない人は、たいていⅰ〜ⅲの幅が小さく、単調です。

話しが面白く聞こえる第一歩は、上の要素の幅を広げることだと思うのです。

ⅰの声の大きさの幅を広げる訓練には1声を前に飛ばして大きさを上げるということと、2声を小さくすることの2種類のアプローチがあるのですが、自信のない人は圧倒的に1が苦手である場合が多いです。

そのため、1のアプローチが有効と言えるでしょう。

具体的には、話をする際に自分の中で1.5割増しくらいの声量を意識して下さい(恐らくそれで1.2倍くらいになるはず)。

また、人と喋る時に、声を相手の元に飛ばすイメージを持つことも有効です。

例えば5メートル先にいる人と話すのなら、5メートル先の人の胸元にボールを投げるようなイメージです。

こうするだけで、かなり張りがある印象になるはずです。

 

ⅱの声のスピードです。

これも細かな方法を分析すればきりがないのですが、再現性のある状態まで落とし込むとしたら、まずはゆっくり話すことを意識するのが有効です。

とくにはじめのうちは話しはじめをゆっくりにするだけでも構いません。

人はテンションが上がっても焦っても、ついつい早く喋るようになってしまいます。

もし初めから普段のスピードで話し始めてしまえば、終盤に差し掛かる頃には相手にとって聞き取りづらい速さになってしまうわけです。

慣れてから話している間にスピードを変化させられるのが理想ですが、中々それは難しいので、まずは話し始めを気持ち遅くする(0.8くらい?)というのを意識して下さい。

もう一つ、話している途中にどんどん加速していくのを止める有効な手段に「できるだけ接続語を使わない」というのがあります。

接続語でダラダラ繋がるうちに、あれも欲しい、これも欲しいとなって、気がつくと加速するという場合が少なくありません。

接続語を避け、短く収めることで、句点が挟まるため、加速を防ぐ効果があるわけです。

 

ⅲ声の音程について

「いつやるの?」でお馴染み、林修先生の動画などを見てもらうと明らかですが、話が面白く聞こえる人は、たいていテンションによって、声の音程を使い分けています。

出だしでは低い音で、なってきたら普段のキー、盛り上げどころで少し声が裏返るみたいな感じです。

やっぱりこれも、いきなり意識しようとすれば「再現性」がなくなってしまうので、まずは、自分の声の音程を3音作るというのを意識して見てください。

3音というと難しく聞こえるかもしれませんが、実際に今から3種類の音を練習しようなんてことをする必要はありません(笑)

例えば普通に話している時に加えて、テンションが上がったときは少し声が高くなったりしませんか?

殆どの人は既に2音は持っているのです。

だから、実際には3音目を意識すればいいだけ。

しかもこれも、「自分の『音』って何だろう?」と、ミュージシャンみたいに悩む必要もありません。

既に、普通と高音があるので、普通より低い音を作ればいいだけなのです。

ここで気をつけて欲しいのは、この「低音」というのは「麒麟です」的なものではないというところです(笑)

本当に気持ちの問題で、気持ちテンションがならないときはこのくらいかなという音を意識しておくくらいにして下さい。

もし見つからなければ、親に「あんたいい加減宿題やりなさい」と言われた時や、「むすっとしてケンカ中の恋人に返答するとき」の声を思い出して見て下さい。

だいたいそれくらいがちょうどいいはず...笑

このように、声色を意識するだけでも、かなり印象が変わるはずです。

次は①-⑵の表情についてをまとめようと思ったのですが、これだけで膨大な量になってしまったので、続きは後日書きたいと思います(笑)

 

アイキャッチは「喋れるマンガ家」山田玲司さんのこの本。

タイトルはあれだけど、「傾聴」という話方のノウハウ本としてこれ以上のものはないと思っています。

モテない女は罪である

モテない女は罪である