新・薄口コラム(@Nuts_aki)

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



1匹目のどじょうを狙う人と2匹目のどじょうを狙う人

最近YouTuberを研究しています。

それまでも人気YouTuberやビジネス系、実験系、サバイバル系はウォッチしていたのですが、ここにきて釣り、雑談、カップルチャンネルまでジャンル問わずに見漁っています(笑)

大手の全体の流れとして、①好きなことをしていたらバズった期、②一攫千金を夢見たベンチャー初期、③差別化を意識したマーケティング期、④知名度を引っさげてYouTubeに挑むタレント期、⑤編集やディレクターが参入する裏方期みたいなのがあるなあと、そちらも面白がってはいるのですが、それ以上に僕が面白いなあと思うのが登録者数千〜数万の、これから伸びるであろうチャンネル群です。

 

1匹目のどじょうを狙う人と2匹目のどじょうを狙う人との違い

僕が色々なYouTuberを見ていて一番に思ったことが、この1匹目のどじょうを狙う戦略と2匹目のどじょうを狙う戦略の違いでした。

1匹目のどじょうを狙う人とは、まだ誰もやったことのないジャンルを開拓する人たちのことです。

そして2匹目のどじょうを狙う人というのはすでにできたジャンルを後追いしようとする人たちのこと。

別にどちらがいいというわけではないのですが、多くを見比べると、それぞれ勝つための戦い方はまるで違うなあというのが見えてきて、とても面白かったです。

端的に両者の違いを述べるのであれば、1匹目のどじょうを狙う人はコンテンツ、2匹目のどじょうを狙う人はキャラが大事といった感じです。

 

1匹目のどじょうを狙う人の戦略

 

前者の、未開拓のフィールドを進む人に関しては完全にコンテンツ勝負な印象でした。

別に多少編集が雑でも、説明が下手でも、何なら顔出しなどしていなくても、そのジャンルの始祖というだけで、人は集まっています。

(というか、そこしかなかったから人が集まり、まだ続けているから大抵のパターンは全てそこにあるという感じ)

ここで大切なのは、1匹のどじょうを狙う場合、本人のキャラクターはあまり関係がないというところです。

 

未開拓のジャンルを検索する人は、その「情報」を求めているため、それを扱う人の個性云々はあまり関係しません。

逆に自分を見て欲しい、俺はこんなオモロイこともできまっせという感じで他の趣味や話術みたいなものを押している番組は尻窄みになっている印象さえあります。

新たなジャンルを開拓する場合はコンテンツであるという意識と、自分が押し出したいかもしれないキャラを押し付けないという心構えが重要なのかなと思いました。

 

2匹目のどじょうを狙う人の戦略

反対に2匹目のどじょうを狙うタイプの番組で上手くいっているものを見ていて感じるのがキャラクターの重要性です。

 

すでにジャンルが確立した分野においては、コンテンツ力で勝負するのは悪手です(①圧倒的な資金力、②参入障壁のある情報を得る伝手がある、③先行者を超える手数を出し続けられる環境がある場合を除く)。

もちろん上にあげた①〜③がある場合に関しては勝ち筋は見えるでしょうが、それ以外の場合に先行者を質で超えることは容易ではありません。

それくらいに「先行者である」ということと、すでにストックがあるということは強いわけです。

 

そんなジャンルにおいても視聴回数が多い番組というのも数多く存在していました。

それは、コンテンツではなくキャラで勝負をしている番組です。

コンテンツ的には全く真新しさはないのだけれど、どこまでもコンビ仲がいいとか、オネエ系の人で和むとか、ダメな奴だけど憎めないとかそんな感じ。

 

ここで重要なのは、今回言っているキャラというのは、量産系アイドルの人たちがよくやりがちな「自分で後付けしたキャラクター」ではないということです。

生来自分(たち)に備わっていて馴染み出ているような個性の部分を言っています。

こうした滲み出るキャラクターをベースにコンテンツを使う番組は、着々と登録者を増やしている印象でした。

 

コンテンツ優位とキャラ優位という考え方

僕の入り口がYouTubeだったということで今回はYouTubeの話としましたが、これは他のメディアでも通用することであるように思います(もっといったら仕事でも言えることなのかなあと...)

自分だけのジャンルを開拓するか、すでにあるジャンルにキャラで挑む。

 

少し前にキングコングの西野さんが、「これからはキャラ経済だ」というお話をしていました。

それはいったんのジャンルが出尽くした今のフィールドで戦うならキャラクターは重要だよねというお話かと思います。

新たなジャンルを開拓するか、キャラでポジションをとるか。

その切り口はどちらでもいいのですが、そのポジションを明確に自覚していると、結果に結びつきやすいような気がします。

 

アイキャッチは僕の20代前半の愛読書(笑)