2026年度の中期日程、後期日程の文学史の問題を全問解説をしました。
ただ正解を書くだけでなく、他の選択肢の作品の説明やジャンルごとのポイントをまとめることで、読むだけで文学史の勉強になることを意識しました。
受験生の方はぜひご活用ください。
龍谷大学の文学史の問題について、10年分以上解説しています。
ぜひこちらも文学史の勉強にご活用ください。
【2026年最新版】龍谷大学 古文対策まとめ|現代語訳・文学史・過去問解説一覧 - 薄口コラム
中期日程2月14日
『建礼門院右京大夫集』は鎌倉時代に成立した作品ですが、成立した時代の異なる作品を一つ選びなさい。
①『新古今和歌集』 ②『後撰和歌集』 ③『宇治拾遺物語』 ④『発心集』
〈解説〉
少し迷うかもしれないが、『後撰和歌集』が八代集であることに注目する。八代集の中で鎌倉時代に成立したものは『新古今和歌集』のみである。したがって、②が正解となる。
〈ポイント〉
『新古今和歌集』『後撰和歌集』
八代集に含まれる作品。八代集とは、平安時代初期から鎌倉時代初期にかけて編纂された、8つの勅撰和歌集の総称のことで、それぞれ順番に『古今和歌集』『後撰和歌集』『拾遺和歌集』『後拾遺和歌集』『金葉和歌集』『詞花和歌集』『千載和歌集』『新古今和歌集』が含まれている。醍醐天皇から後鳥羽上皇までの8代の勅命で編纂された和歌集で、特に、『古今和歌集』は紀貫之、『新古今和歌集』は藤原定家がそれぞれ代表撰者を務めた。
『宇治拾遺物語』
鎌倉時代に成立した説話集。
『発心集』
鎌倉時代に成立した、鴨長明による仏教説話集。説話集に関しては、『宇治拾遺物語』と『発心集』に加え、『日本霊異記』『十訓抄』『沙石集』『今昔物語集』『古今著聞集』あたりも覚えておきたい。
中期日程2月15日
『大鏡』は、藤原道長の事績を多く記した歴史物語です。同様の歴史物語として、最も適当なものを一つ選びなさい。
①『狭衣物語』 ②『沙石集』 ③『明月記』 ④『栄花物語』
〈解説〉
歴史物語とジャンルが指定されている瞬間に、『栄花物語』と「四鏡」(『大鏡』『今鏡』『水鏡』『増鏡』)を思い出したい。今回はそれに該当する➃『栄花物語』が正解。
〈ポイント〉
『狭衣物語』
平安時代に成立した物語で、『源氏物語』の影響を強く受けた作品と言われる。主人公の狭衣が従妹源氏の宮に恋をする話。
『沙石集』
鎌倉時代後期に成立した仏教説話。無住によって書かれたとされる。
『明月記』
藤原定家の日記。56年にも及ぶ内容が記される。
『栄花物語』
平安時代に成立した歴史物語の一作。藤原家の栄華を好意的な視点で描く。
後期日程3月10日
『海道記』は、鎌倉時代に成立した紀行文です。これと同じジャンルの作品として、最も適当なものを一つ選びなさい。
①『古来風体抄』 ②『曽我物語』 ③『奥の細道』 ④『折たく柴の記』
〈内容〉
紀行文とは旅をしながら書かれた日記である。「旅」というキーワードをもとに、正解である『奥の細道』を導きたい。
〈ポイント〉
『古来風体抄』
鎌倉時代初期に成立した、藤原俊成によって書かれた歌論書。「幽玄」という考え方が論じられる。
『曽我物語』
鎌倉初期に書かれた群着物作品。曽我兄弟による父の敵討ちが中心に書かれている。
『奥の細道』
江戸時代に松尾芭蕉により成立した作品。
『折たく柴の記』
江戸時代中期に新井白石によって成立された自伝。
終わりに
龍谷大学の古典文学史は、「時代識別」「ジャンル(説話・軍記・歌物語など)」「特徴(継子いじめなど)」のパターンを押さえることで確実に満点が狙えます!
さらに過去問の演習を重ねたい方は、以下のまとめページから10年分の解説もチェックしてみてください。
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