新・薄口コラム

こっちが本物(笑)アメブロでやっている薄口コラムから本格移行します。



批判したい人にとっては内容じゃなくて百田さんが暴言を吐いたという「事実」が大切なのだと思う。

百田さんが自民党の勉強会で「沖縄2紙を潰さないといけない」と言ったとの話。
ニュースになったときから冷静に考えてそれはないだろうと思っていました。
ここでいう「それはないだろう」は、その発言はマズイという意味でなく、さすがに記者の前でそんなバカなことは言わないだろうということ。
百田さんは仮にも知識人。
記者の前でそういうことを言えば、その後にどんな影響を与えるのか計算できないはずがありません。
何かの間違えだろうと思っていたら、案の定記者が出て行ったあとのクローズな場での話であったとか。
百田さんのFacebookでの釈明曰く、記者が退出したあとのクローズな空間で言った言葉を、壁越しに耳をそば立てて聞いていた記者が例の発言を記事にしたのだそう。

その後に出てきた百田さんの「冗談だった」もこれだとだいぶ意味が変わってきます。
正式な取材の中で言った言葉を以って「冗談だった」と言ったならば、失言に対する謝罪ですが、クローズドな空間でゲストに招かれた場の発言なら、本当に「冗談だった」という文脈で読むのが適切です。
「そんなことよりもクローズな空間で新聞を潰せ発言をしたことが問題だ」という意見があるかもしれませんが、百田さんの釈明を読む限り、同じくその場でマスコミに圧力をかけるのはどうかという質問に対しては「それはしてはいけない」と言ったのだそう。
講演会の後のクローズドな場での質問という状況と冗談という文脈、それからその後に言った「マスコミに圧力をかけてはいけない」という反対の意見。
これらすべての背景と切り離して「おいしい」所だけ切り取られたのが先の発言の真相なら、ちょっと百田さんが可哀想な気がします。

じゃあマスコミがこの発言の盗み聞きから「講演会が終わって、記者が解散したあとの雑談の場で、壁越しに聞いていたら、百田氏が質問に対して「沖縄2紙は潰さないといけない」と言った。ただしこれはあくまで私的な場での発言であり、周囲の声を聞く限り冗談として言われたようだ。その後の「マスコミにスポンサー経由で圧力をかけるのはどうか」という質問に対しては、はっきりと「それはいけない」と言っていた。」みたいに、その場の文脈を合わせて記事にするかと言ったら、絶対こんな記事作らないと思います。
だってこれでは数字が稼げないから。
多分僕らは「百田さんの発言内容」ではなく、「百田っておっさんが何か悪いことを言った」ということ自体に食いついています。
その発言はまずいと考えているのではなく、「失言をしたおっさん」を消費してるんですよね。
だから、真意とかには興味がなくて、文脈や思想からは完全に切り離された言葉、というより「字面」しか見ない。
最近のニュースを見ていると、どんどんこの傾向が強化されています。

「消費者」が内容でなく字面だけを求めていて、マスコミはニーズにあった商品を提供する。
失言や暴言を消費する方向に流れるのも無理ないなあと思う今日このごろ。
因みに僕は、百田さんの内容の字面でも内容でもなく、記事についていた顔写真をみてこの人ハックルさん(もしドラの作者)に似てる!って所に興味が行きました。


ってことでアイキャッチはハックルさんの著書「もしも高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」